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花すみれ日記 2/28

令和 6 / 2 / 28  (水曜日)
天気 曇り  気温 3 ~ 6 ℃

 今朝は、時々霙が窓を叩く音が聞こえて来ました。
 路面は濡れてキラキラと光っています。朝の静寂の中に自分ひとりが居ることの幸せに満足して、いつものように朝食の準備をします。
 昨夜の夫との《いさかい》が胸につかえて、チョッとブルーな気分です。
 どうして怒っているのか理解出来ませんでした。
 夫が朝食を食べた後に、薬を飲もうとしたら、
「あれ!昨日、薬を飲んでいなかった。」
 と、言ったのです。
 この時、合点しました。彼は、薬を飲み忘れると必ずと言っていい程、怒るのでした。
 それ程に、薬の効果はあると思います。今日は、一日穏やかな気持ちで過ごせたらと思っています。
 私は、夫の不機嫌に一日滅入ってしまうのです。どうして、憤慨しているのか、皆目検討がつかないからでした。
 ある意味、夫の取る態度に翻弄されてしまうのです。兎に角、夫の言動が気になって、頭から離れなくなるのです。
 そんな事も原因で、熟年離婚を決意するのでした。自分の行動力に驚きました。経済的支援は、一切受けないでひとりで頑張りました。当時は、今より景気が良かったのもありました。
 離婚して初めて桜を観たとき、感動しました。桜がこんなに綺麗だなんて知らなかったのです。桜を眺める余裕も無い生活をしていたのですね。
 夫から解放されて、満開の桜に圧倒されました。あの時の感動は一生忘れられません。
 息子と二人で新しい生活を始めました。二足のわらじで頑張りました。
 半年も過ぎた頃、炬燵に入って居眠りをする癖がついてしまって、それが原因で顎関節症になってしまいました。歯医者さんから
「何か変わった事は有りませんでしたか?」
 と、聞かれたのでした。
まさか、離婚しました。とは、言えず、
「何もありません。」と、答えたのでした。
 実際は、離婚をして精神的ストレスがあったのです。世間体とか噂話とかが、何より一人で何でもしなければならない精神的ダメージで、夜、歯軋りをしていました。夢の中でも歯を食い縛り頑張っていたのです。
 何もしない夫でも、精神的支えになっていたのだと気付きました。
 別れたとは言え、夫は事ある毎に、私に助けを求めるのでした。
 そんな彼をほって置けず力を貸してしまうのでした。
 所謂、依存夫婦なのです。
神様のお告げで結婚したのだからしょうが無いのです。
 世の中のお人は、不思議に思うようですが、私達は、お互い自閉症的な体質だと思います。自閉症の人は、ギャンブル依存やアルコール依存など何かに依存し易いのです。
 私は自閉症なんかじゃないと思っているお方、産まれた赤ちゃんの半数が自閉症を持って産まれてくるのをご存知でしょうか?
 二分の一の確率なのです。
 程度の差はあれ、成長するにつれて治っていきます。が、希に治らない人もいるのです。
 私達は、神様でも精密機械でもありません。偶然の奇跡で産まれて来たのです。自閉症でなかったとしても、それは、たまたまなのです。完璧な人間など居ないのです。だから、面白いのです。完璧な美しさには、感動がないように、神様は完璧な人間は造らないのです。左右対称でないから美しいのです。大事なのは、人を許せる心なのですから。離婚して学ぶ事もありますから、反対はしません。が、すんごく大変です。経済的にも精神的にもです。
 出来れば離婚しない工夫をする方がずっと楽です。
 因みに、今は復縁して現在進行形です。説明不足でご心配をおかけました事、平に陳謝します。
 それでは、今日の一句です。

ぼふぼふと暖房止まぬ夜のふたり

─ 林 花埜 ─


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