夏のコーラは一口分でいい

 自宅から電車で30分のところにある湖に行った。一周を回るのに4時間はかかるその湖では海水浴はもちろん、ヨットやボートもレジャーとして楽しめる。湖を一望できるカフェも点在しており、休日にはもってこいの場所だ。
 私は最寄駅から湖を半周もしないところで折り返した。夏の日差しに照らされながら水を持たずに1時間程度歩き続け、喉が渇いたのでコーラを買った。喉に潤いを届けるべく飲んだコーラは、最初こそ爽快で格別であったが徐々に糖分を感じ始め、最後は不味いとさえ感じた。コップ一杯分で丁度いいのだと感じた。
 最初の一口目が肝心で、付け足すほど白ける。お菓子やジュースはいい例だが、人間関係にも当てはまるなと最近感じた。私は会話において蛇足が多い。友達との会話で自分が放った一言で場が盛り上がると調子に乗ってしまい、白ける。今年に入って2回指摘された。どちらも別の人だ。なるほど、私は一口でいいところを、3杯分も提供していたわけだ。これからは、今日のコーラを忘れずに会話をしようと感じた。

 冬は何を意識して会話すればいいのだろう。

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