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「絵が上手い」ってどういうことか分からなくなったときの話(2024/01/24)

 私は、デザインや絵画を勉強した経験はありません。「私とイラスト」の遍歴を簡単に述べると

・小学生のころ、少女漫画を読む&描くのが好きで、「将来の夢は漫画家」という、子供にありがちなざっくりとした夢レベルで漫画家になりたいと思っていた。
・中学生になり、いろいろ自分には素質が無いと思って絵を描くのをほぼやめた(←諦めるのが早い)。
・40歳前後のあたりで、某SNSで何気なく漫画キャラを真似て描いたイラストが誉められ、自分としてはイイネをたくさんいただいた。
・そこから調子に乗り、たまに気が向けばイラストを描いている。
・ただし、オリジナルイラストは苦手のため、模写やパロディにとどまる。

 というわけで、絵の技巧的なことは詳しくありません。

↓過去の関連記事です。

 しかし、SNSで「鉛筆で芸能人の顔を写真レベルで精巧に描きあげられた画像」を見かけ、どうやって描かれているのか気になって、調べてみたことがありました。

 「トレース」と言って、ケント紙という厚い紙にも写真画像から輪郭などのざっくりとした線を転写し、そこから細部は自分の目視で鉛筆や専用グッズを使って描きこんでいくという方法を知りました。(トレーシングペーパーの両面を8Bくらいの太い鉛筆で黒く塗りつぶし、それをケント紙と写真画像の間に挟んで写真画をなぞる)

 人物画をよく描かれる方でしたら分かると思うのですが、人物画を似せる大きなポイントは、顔の輪郭と目がどれだけ実物に近づけられるかだと思っています。

 トレースで顔の輪郭と目の位置をざっくりと転写するだけで、だいぶ簡単に「それっぽい」画が描けるということに気付いてしまいました。

 それまで、トレース使わずに目視だけでどれだけ本物に近づけるかということに楽しさを見出して描いたりしたことがあって、そのとき、なんだか少し気が抜けてしまいました。

 絵を専門的に勉強されてきた方々の中での世界観といいますか、「トレースは邪道だ」とか「トレースも立派な技巧のひとつ」とか、トレースがどのように捉えられているのかは分からないのですが、自分がトレース使って似せることができた絵をもし誉められても、なんだかちょっと虚しいかなってそのとき思ってしまいました。

 それこそ、現代においては簡単に画像を取り込んだり(スクショしかり)、写真撮ったり、コピーしたり、デジタルな方法で複写が容易なわけで、なんならAIも本物と区別つかないような精巧な絵も描いたりするわけですから、「完全な自分だけの力」以外の方法で、「似せること」を目的とした画を描くことに何の意味もないよなと考えてしまったりしました。

ど素人の考えですので、その点をご理解いただけると幸いです。


田中圭さん(トレースあり・ななうみ画)



スラムダンクの田岡監督(トレースなし・ななうみ画)



笑福亭笑瓶さん(トレースなし・ななうみ画)


某女優さん(トレースなし、自信無いので名前伏せます苦笑/ななうみ画)


 余談ですが、顔のシワが多いほど似せやすいと分かったので、若い女性より、年配の男性のほうが似せやすく感じました。

 現場からは以上です!笑

 


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