友達が半年で麻雀プロを辞めた話
note初心者なので駄文失礼します。
付き合いの長い友人の話です。
お金はとりません。応援してやってください。
彼を変えたのは大学時代の環境のせいだ。
(と思いたい。)
地方出身の彼は、低身長、天パ、つり目を併せ持ち、「あっあっ、あのっ」を枕詞にしていた。
その姿はさながら、週刊少年ジャ〇プに出てくる気の弱いハーレム漫画の主人公のようであり、ストレートに言えばド陰キャだった。
どうにかして学友には囲まれていたようだが、集う友人たちはみな、学友と言うよりは悪友に近しいものだったのかもしれない。
そして彼は麻雀にハマった。1日2コマしかない授業に出れないほど毎晩狂ったように牌をかき混ぜ続けていた。
7畳ワンルームのボロアパートの部屋は麻雀の戦術本と灰皿の上でテトラポットのように積み上がった煙草で満たされていた。
かくして彼は麻雀店を運営する会社に就職した。
初任給手取り17万ボーナス年2回50万ずつ交通費5万迄支給というなんとも言えない条件下で彼は働き、半年ほどで部下も出来るほど出世した。
会社でのキャリアとしては順風満帆かのように思えたが、
彼は、働くごとに頭の中でとある分岐を進めずにいた。
人間とは考える葦である、ってじっちゃんが言ってたもんね。
今従事してる仕事は基本的にマネジメント。
ざっくり言うと
・部下の育成
・店舗管理
・大会、イベントの運営
がメイン。
なにが言いたいかというと、彼は麻雀プレイヤーとしての自分を諦めきれずにいた。
毎日12時間勤務をして家では3時間ほど麻雀の勉強をして過ごしていた彼からすると、「俺誰よりも頑張ってね?!」ってなってたんだろうな。
なんやかんやあって、2ヶ月後には
この勘違いバカは某プロ団体の試験に合格。
おめでとう。これから頑張ろうな。
って矢先になんか冷めたらしい。
麻雀もう頑張れなくなったらしい。
理由を聞いて、聞かなければよかったと後悔したのを覚えている。
「麻雀プロになっても結局、何万人っている有象無象と変わらない。強くても弱くても輝けるのはひと握りだけ。そのひと握りになれる気がしない。努力してもなれるかわからなくて怖い。」
麻雀プロを辞めて少し経ってから彼は会社も辞めた。
現在は親戚の紹介で建設会社のIT部署に勤めているらしい。
最近は専らポケモンカードにお熱の様だが、彼はまたプレイヤーとして輝きたいと思っているのだろうか。
何の世界でもトッププレイヤーの道は険しい。
ポケモンカードという新しい趣味が彼にとって永く楽しめるコンテンツであることを切に願う。
ところで彼は近日、人工芝が施された日当たりの良い庭付きの戸建てに引っ越すとの事。
引越しの手伝いでもしてやろうと思うのでこの辺でお暇。
お付き合いありがとうございました。
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