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4-11. 個人の机には私物だけ入れろ。

  西武鉄道会長 堤 義明

 会社の備品である机には私物を入れないほうが望ましい…というのはビジネスの常識としてよく言われた。ところが、堤 義明は、机の中に入れるのは私物だけにせよ…と言うのである。これは実際に、西武鉄道が所沢に本社ビルを作った時に、社員に対して語った言葉である。

なぜか。裏を返せば、

「会社の書類は、課の共有の書類として、誰でも見られるファイリングボックスに入れておけ」

 ということを逆説的に言ったのである。
 仕事で必要な書類がどこにあるか、その担当者しかわからないようでは困る。だから共有ファイリングボックスを作り、誰でも見られるようにする。そのファイリングボックスは課長が管理して、課長が留守の場合は、課長代理が管理する。

こうすることで仕事がガラス張りになり、隣の人が何をしているかとかどう進捗しているかが一目でわかるようになる。いざという時に、他の人間が代わりに処理することもお互いにチェックすることも、可能だ。それが書類共有化のメリットだという。

 アナログの時代の話で、今ならさしずめ、すべてオープンのサーバーで管理せよ、ということになるか。


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