【本から確信へ】苦手な人

師と弟子の会話

師匠:「弟子よ、仕事をする上で苦手な人とどう接するかについて悩んでいるようだな。」
弟子:「はい、師匠。私はリーダー的な業務を担うことが多いのですが、時折、話したくないような人がいます。特に、自分の意見を主語を大きくして押し付けてくる人たちです。こういった人たちとは、どうしても一緒に仕事をしたくないと感じます。」
師匠:「それは自然な感情だ。しかし、リーダーとして、全員と上手くやる必要はない。重要なのは、チームをどう構成するかだ。ジム・コリンズの『ビジョナリー・カンパニー2』では、まず適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろすことが成功の鍵だと述べている。」
弟子:「つまり、適切な人材を選ぶことが重要だということですね。」
師匠:「そうだ。適切な人が揃えば、動機付けや管理の問題は自然と解決する。逆に、不適切な人がいると、どれだけ正しい方針があっても成功は難しい。」
弟子:「確かに、そういった人たちがいるとモチベーションが下がりますし、業務の効率も悪くなります。特に『デキるけど嫌な奴』は、周りの空気を悪くします。」
師匠:「そうだろう。そして、『NO RULES』の著者たちも同じことを言っている。優秀だが協調性のない人材は組織を内側から蝕む。そういった人たちは、自分が率直に意見を言っただけだと言いながら、同僚を傷つける。」弟子:「そういった人たちを排除することが大切だということですね。」
師匠:「そうだ。リーダーとしての役割は、適切な人材を見極め、彼らが最大限の能力を発揮できる環境を整えることだ。そのためには、時には厳しい決断を下さなければならない。」
弟子:「分かりました、師匠。私は今後、一緒に仕事をする人材を見極め、適切な環境を作る努力をしていきます。」
師匠:「その通りだ、ノリオ。困難な時ほど、リーダーシップが試される。勇気を持って、自分の信じる道を進みなさい。」


思い

仕事をする時に、自分がリーダー的な業務を担うことがあると思います。その中で、この人とは合わないなという人がいるといます。合わないなぐらいならまだ大丈夫ですが、もう話したくない人もいると思います。そういう人はどういう人かというと、こちらから何か話すと、「自分の思うことはこうだ、そして、あなたの考え方は間違っているのではないか」という「まずかみつく」トーンで語り、そして、その主語を自分とせずに、「会社は」とか、「みんなそう思ってる」とか、主語を大きくする人(澤円さんより)です。そして、その意見は、結局は自分がそう思っているというだけであり、根拠となるものがない人です。私は苦手です。

私は、そういう人とは一緒に仕事をしたくない、できれば話もしたくないと思っています。私のモチベーションが下がります。しかし、その旨を周囲に伝えると、「その考え方はおかしい、それぞれの能力を活用して業務を進めていくのが良い」と言われます。

そういった中で、私がそう思っているだけでは、頼りないので、「いやな人」と働かない効果を示す文書をまとめております。

まず『ビジョナリー・カンパニー2飛躍の法則』(ジム・コリンズ著)よりです。その文章では業務を進めるという作業を「バス」という言葉で示しています。その中の言葉を使うと、
「偉大な企業への飛躍をもたらした経営者は、まずはじめにバスの目的地を決め、次に目的地までの旅をともにする人びとをバスに乗せる方法をとったわけではない。まずはじめに、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、その後にどこに向かうべきかを決めている。要するに、こう言ったのである。『このバスでどこに行くべきかは分からない。しかし、分かっていることもある。適切な人がバスに乗り、適切な人がそれぞれふさわしい席につき、不適切な人がバスから降りれば、素晴らしい場所に行く方法を決められるはずだ。』」
そして、引用を続けると、次の三つの真実を理解していると記載しています。
「第一に、『何をすべきか』ではなく『だれを選ぶか』からはじめれば、環境の変化に適応しやすくなる。第二に、適切な人たちがバスに乗っているのであれば、動機付けの問題や管理の問題はほぼなくなる。第三に、不適切な人たちばかりであれば、正しい方向が分かり、正しい方針が分かっても偉大な企業にはなれない。偉大な人材がそろっていなければ、偉大なビジョンがあっても意味はない。」と。更に引用を続けると、
「これが将来を築く方法だ。今後の変化を予想する力がわたしになくても、これらの人材にはある。きわめて柔軟なので、変化に対応できる」
そして、「不適切な人物が職にしがみついているのを許していては、周囲の適切な人たちに対して不当な行動をとることになる。」ともあります。

私の人とうまく付き合う能力をあげる努力はするつもりですが、その時々に応じて、一緒に仕事をするにふさわしい人を選んだうえで目的を達成できるように業務をしたいと思っています。

これは、『NO RULES  世界一「自由」な会社、NETFLIX』(リード・ヘイスティングス; エリン・メイヤー著)においても、
「とびきり優秀な人材はときとして、あまりに長きにわたって自分たちがどれだけすばらしいかを聞かされてきたので、自分は本当に誰よりも優れていると思うようになる。バカバカしいと思うアイデアを鼻で笑ったり、要領を得ない同僚の発言にうんざりした顔をしたり、自分より能力が低いと思った相手を侮辱したりする。要は有能だが協調性がない、いわゆる『デキるけど嫌なやつ』なのだ。」とあります。そして、
「そういう人たちは組織を内側から蝕む。彼らが好んで使うのは、同僚を面と向かって傷つけておいて、『自分は率直に意見を言っただけだ』とうそぶくという手だ。」と示しています。
こういった「デキるけど嫌なやつ」は排除すると言っており、まずは、チーム編成にふさわしい人かを考えたうえで、目的を定めて、業務にあたっていきたいと考えています。

このような考え方を持つことで、リーダーとしての役割を果たし、チーム全体の効率と士気を高めることができるのです。とはいえ、過去、自分も嫌なやつのふるまいを全くしなかったのか、と言われると、はてなマークがつくこともありますが。

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