川口ゆり氏の発言はなぜ炎上したのか

Xにて男性の匂いに関するツイートを行い、多くのニュースサイトで連日批判され続けている川口ゆり氏。
多くの批判に晒され、職を失いつつも、後日にyoutubeの生放送で今回の騒動に関する弁明を行なった。彼女の問題点は一体何だったのだろうか?

まずすでに多くの人が指摘しているが、批判対象を男性に絞ってしまっている点が多くの顰蹙を買っている原因だろう。川口氏が批判対象を男性理由に絞った理由は、単純に自分の嫌な匂いが加齢臭や汗の匂いであり、それを発しやすいのが男性であるという安易な理由であろうということは、彼女の「ご事情あるなら本当にごめんなさいなんだけど、夏場の男性の匂いや不摂生してる方特有の体臭が苦手すぎる」という発言からも見てとれる。

しかし、この手の男女の違いによる問題は、必ず批判される側の性別がカウンター的な反論、つまり、男性が臭いなら女性も臭いだろうと言う話になるに決まっている。実際のところ、女性側の化粧による匂いの問題は以前から指摘されていたので、今回の投稿で反感を抱いた男性が批判を展開する都合の良い口実を作ってしまったことになる。

そしてもう一つ大きな理由が、臭い対策が難しい、いわゆるブルーカラーの職業の人間を対象としているとも受け取られかねない形で批判してしまった点だ。川口氏は臭いの対策案として、シャワー数回、消臭スプレーや消臭シートの使用を推奨した。しかし、このような対策はオフィスの事務職の人間でもない限り難しい。外回りをしなければいけない営業職や配達員、工場の都合上スプレーやシートを使用が躊躇われるライン工、最早対策以前の問題である建築業など、対策したくてもできない人間にとってこのような批判は非常に歯がゆいものとなっただろう。そもそも、最早シャワー数回に至っては労働している一般の会社員の全員が達成が難しいレベルだ。(流石にこの点に関しては本人も言い過ぎと感じたのか、後のツイートであくまで例の一つであると弁明している)

そういう事情背景を考慮せずに批判をするのは、まさにマリーアントワネットの「パンがなければケーキを食べれば良いじゃない」という発言を思い起こさせる。本人は後の弁明にて、あくまでスーツなどを着て労働するサラリーマンの人たちを想定していたとのことであるが、そういう点から見ても、氏の想像力の欠如と言葉足らずの傾向が見て取れる。

もちろん、実施にニオイに関する意識が低いエチケットの足りない男性が一定数は存在するのも事実だ。しかし、彼女の発言では社会の過半数の男性のニオイの原因がエチケット不足であるという風に主張していると捉えられても仕方がない書き方だった。まあ実際に本人がそう思っていた可能性もあるし、実際にどこまでがエチケット不足なのかという線引きも難しいところではある。ともかく言えるのは、インターネットで発言する以上、「主語がでかい」という諺があるように、多くの人間を揶揄するような発言は控えるべきだろう。男女間の問題においては尚更だ。

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