見出し画像

純正アーマーガアデッキの到達点

初めまして、「だんでぃ」と申します。
普段は奈良県で気ままにポケモンカードを楽しんでいる大学生です。
今回が初の投稿となりますので誤字脱字、文章の拙さなどが目立つかと思いますが、当たり前のように全文無料なので是非とも最後まで目を通していただければ幸いです。
一部略語を用いる場合がございますので、ご了承ください。

まず初めに皆さんに理解していただきたいのは、私はアーマーガアが今の環境に食い込めると思ってこのデッキを握ったわけではなく、
アーマーガアデッキが今の環境で戦うには
どうすればいいのか
という考察のもとに握っていたということです。
昨年の10月からアーマーガアの研究を重ね、今回参加した大会で1つの自分なりの構築の答えに到達したため供養という意味合いも込めてご紹介させていただきたいと思いました。

0.はじめに

少しだけ宣伝させて下さい。
(興味がない方は読み飛ばして貰って構いません)
僕は普段、奈良県で開催されている「ハチ兄ぃ ポケカの時間」という公認自主イベントに参加させていただいています。

場所:ブックオフ法華寺
開催曜日:毎週金曜日
時間:18:00~
イベント内容:ルールティーチング・デッキ診断・ミニ大会等
参加費:大会参加者のみマスター200円、ジュニア・シニア100円
景品:大会上位者には景品有り

といったイベントを毎週奈良で開催されていており、僕もポケモンカードを始めた昨年からずっとお世話になっています。
参加されている方は初心者の方や親子連れ、公式大会で結果を残す実力者まで幅広く、初めて参加する方やポケモンカード初心者の方でもとても楽しめるイベントだと思います。
主催のハチ兄ぃさん(@KouseiPAPA_poke)は奈良県のポケモンカードを盛り上げようと毎週開催されており、最近は20名近くの方が参加される日も多くとても賑やかな大会となっています。
また、60人規模の大会を開催してくださる場合もあり、僕も今回の構築で参加させていただきました。(事前に告知・参加申し込み有。詳しくはハチ兄ぃさんのtwitterからご確認ください)

少しでも多くの方と奈良県のポケモンカードを盛り上げていけたらなと思っておりますので、興味を持っていただけた方や、お近くにお住まいの方など是非一度足を運んでいただけたら幸いです。

1.アーマーガアVMAXというポケモン

まず、このnoteの主人公であるアーマーガアVMAX(以下アーマーガアと省略)というカードの性能についてよく知らない・忘れたという方が多いかと思うので改めて紹介させていただきます。(知っている方は読み飛ばしていただいて問題ありません。ただの自己満です。)

アーマーガアというカードの特徴として挙げられる点は主に3点です。

① 逃げるエネルギー0
②打点240 連発不可
③特性の効果遮断

順番に少し解説させていただきます。

① 逃げるエネルギー0
どんなポケモンでも逃げエネは小さいなら小さいほうがいいと思いますが、このポケモンにおいては明確にシナジーの1つとしてかみ合ってくる部分があります。

② 打点240 連発不可
鋼鋼無色の3エネで240を打ち出すキョダイハリケーン。制約として次の番は使えないという効果がありますが、ここで活きてくるのが逃げエネ0。
ザシアンよろしくベンチに1度引いて改めてバトル場に出ることで再び技を打つことが出来ます。
また、複数のアーマーガアを場に並べることで逃げるだけで打ちまわすこともできます。
入れ替え札や逃げエネを切らずに引っ込むことが出来るのはリソース管理という面において非常に優秀であると言えます。
打点の240についてはいろいろ思う点がありますが、それは後述します。

③ 特性の効果遮断
特性「ラスターボディ」。
ゲームの「ミラーアーマー」という特性に寄せているようにも感じますね。
「相手の特性の効果を受けない」という効果ですが、フュージョンエネルギーが同じ効果を持っているのでクイックシューターやダークシグナルの効果を受けないのは皆さんご存知だと思います。
(効果を受けないだけで対象に取ることはできるので、間違って特性をアーマーガアに宣言してしまうと打ち直しは出来ません⦅多分⦆。公式大会などではご注意ください。)

2.アーマーガアデッキの基本戦術

アーマーガアデッキは過去に環境デッキとして明確に意識されたことはほぼありませんが、そこそこ長い期間ポケモンカードをやっている方の多くはアーマーガアデッキに採用されるメインギミックをご存知かと思います。

所謂「モミドータクン」です。

「メタルトランス」という場の鋼エネルギーを自由に動かすことの出来る特性を持つドータクンと、進化ポケモンのHPを全て回復する代償として回復したポケモンについているエネルギーを全てトラッシュする大味な効果をもつサポートであるモミを掛け合わせた耐久系の戦術です。

今も昔も変わらない、アーマーガアデッキを作るならまずこれとも言える王道の戦術です。
僕が今回紹介するのもこのギミックを採用した構築ですが、海外で少しアーマーガアデッキが流行った時期に開拓されたのがメモリーカプセルや応援Yホーンを組み込んだ構築です。
テクニックがかなり要求されると思われる構築ですが、興味のある方はぜひ調べてみてください。

3.デッキレシピとコンセプト

大会で使用したデッキリスト

Cレギュレーションがスタン落ちした環境で組まれているアーマーガアデッキが全然出回っていないので一般的な構築との差がわかりにくいかと思いますので、一応Cレギュ環境でのテンプレートに近い構築も合わせて紹介させていただきます。

Cレギュ環境でのアーマーガアデッキ

僕が当時考察しながら改良していたデッキなので細かい採用カードなどはテンプレと違いますが、大まかな採用枠は一緒だと思っていただいて結構です。(モミはもっと入ってたと思います。この頃は少し考え方が違いました)

今回紹介する構築との比較をするとCレギュのスタン落ちは除きますが、
ザシアンザマゼンタの不採用
新たに加わったデッキを支える非Vのカードたち
などが挙げられるかと思います。
これらのカードの採用不採用の理由については後述させていただきます。

●このデッキを回すうえで意識する点
ディアンシーを壁にしてベンチの準備を整える。
理想はベンチにアーマーガア、ドーミラー、ビッパが全て並ぶことであるが、ディアンシーが倒される時点で最悪アーマーガアさえ立っていればどうにかなります。(2ターン目に殴りたいのであれば1ターン目に手張りをアーマーガアに出来ていなかったら少ししんどい)

エネルギーの供給が追い付かずにアーマーガアVMAXが殴れなくても安易に別のポケモンを献上しない。
次のターンにモミが打てそうなら一発前で受ける選択肢を頭に入れる。

モミを打つことばかりを優先しない。
サイド3枚を犠牲にしてでも勝てるプランを頭に入れる。
耐久系のデッキではありますが、サイドを取り切らないといけないので攻める姿勢は他のデッキと同じくらい大事です。

通したい動きを明確にし、その盤面まで形成する動きの再現性を高めていくという考えのもとカードを採用していきました。

また、構築全体の意図として余計なVポケモンを出来るだけ入れないようにしました。

理由としては、アーマーガアVMAXを無視されて他のポケモンを倒されてサイド6枚取り切られてしまうことを防ぐためです。
相手としてはこちらの戦術を理解している場合が多く、当然ボスの指令で倒しやすい他のポケモンを狙ってきます。
そのプランを取られたときにアーマーガアVMAXを倒さずにサイドを取り切られてしまうと、構築としての強みが破壊されてしまいます。

プレイングなどでカバーできるかもしれませんが、そもそもそのプランを取らせないためにわざわざ動きを自分から制限するのであれば、最初からデッキに入れない前提で構築を組めばよりデッキの安定感を高めるカードを入れることが出来ると考えました。
この点はアルセウスジュラルドンなどと構築の考え方が似ていると言えます。

ちなみにアーマーガアを使っているとよくドータクンを先に倒してくる方がいますが、この構築ではあまりダメージは少ないかなとデッキを回していて感じました。(昔の構築だったら結構しんどかった)
ボスで呼ばれて倒されるのが一般的ですが、その分アーマーガアがベンチに引くので技の縛りが解除され、かつアーマーガアはダメージを受けていないのでモミを打つ必要もありません。
次のターンにドーミラーを改めてベンチに出すことが出来ればむしろこちらに自由な動きの選択肢を与えてもらったという状況にすらなりえます。
どちらかというとビーダルを倒された方が手札次第で次のターンからの動きがかなり制限され、しんどい場合が多かったです。(みんなドータクンの方を倒してくれるのであんまりそういう場面が起きませんでしたが)

4.各カード採用理由

●ポケモン

・アーマーガアV   3枚
完全な盤面ではアーマーガアVMAXは3体場に出ているのが強いと思います。
ただ、2体出ていれば十分な点とVMAXになれずにベンチにいるのがとても弱いため、3体立てるのは理想論として扱いサイド落ちケアの最低限の枚数。
4枚目は手札で腐る場合も多く、3枚で困ることがそこまでないと思います。
実は持っている技が優秀で1エネ30で逃げを封じ、3エネでネオラントクロバットゲノセクトなどを倒せる190の打点も併せ持っています。

・アーマーガアVMAX  3枚
このカードはVの採用枚数に関わらず3枚から採用数が変動することは恐らくないと思います。
このカードに触れる札もある程度の枚数を投入しているので、上が引けず進化が出来ないということが多発することはないと思います。

・ドータクン  2枚
・ドーミラー  2枚

盤面に1体立てておけばいい(むしろ2体は邪魔)ので、ドータクンは2枚。ドーミラーは安定を取るなら3枚採用する選択肢もありますが、手札でダボつかせたくない点、以前に比べて最序盤に出す必要が少し低い点、キャプチャーエネルギーで実質3枚採用として補完できる点から2枚採用。

なおドーミラーは現在、数種類の個体がスタンダードプールに存在しますが、ディアンシーを序盤はバトル場に出すために逃げることも考えてHP70逃げエネ2のドーミラーは不採用にしました。
HP60で困った事があまりないというより、HP70である必要がある場面が少ないと思います。

・ビーダル  2枚
・ビッパ   2枚

私が改めてアーマーガアを現環境で研究する要因となったカードといっても過言ではありません。
従来の構築の最大の課題点はリソース供給だと感じており、モミを打ったターンはドローサポートを使うことが出来ず、デデンネやクロバットで強引にドローすることでしか手札を進めることができませんでした。(今話題のターボ型といえるんですかね、知らんけど)
この動きの弱点としてサイド2枚とられるポケモンがベンチに並んでしまい、アーマーガアを無視して2-2-2のサイドプランを取られてしまうことでした。
ビーダルは進化ポケモンというネックな点がありますが、半永久的なリソースの確保と序盤の安定感を支えるうえで間違いなく大きな役割を担います。場には2体立てることはないので2-2の採用です。

なお、ビッパに関して現状のカードプールでは逃げエネ2の個体しか存在しませんが、理想を語るなら逃げエネ1のビッパじゃないと駄目だと感じました。前スタートを逃がせないのは正直かなり面倒くさいです。
『Pokémon GO』で逃げ1が収録されると期待していましたが、夢は叶いませんでした…。

・ネオラントV  1枚
序盤のどうしようもない手札をクイックボール1枚で強引にリフレッシュし、ビーダルでモミやボスを引ききれなかった時に役立つ1枚。
縦引きデッキなのでモミやボスを引ききれない場合もあるので、泣く泣く採用しました。
サイド2枚取られてしまうので最低枚数の1枚のみ採用。

・ディアンシー  1枚
従来では準備の段階にボスでアーマーガアやドーミラーを倒されてしまうことが多かったですが、この1枚で安定したベンチ形成が可能になりました。
先2クロススイッチャーを打たれた場合は知りません。投了しましょう。(最近はパルキアにクロススイッチャー入りが主流になりつつありますね。本当に不快です

・ミルタンク  1枚
大会前日の夜に賭けで採用した1枚。
Vポケモンからダメージを受けない特性を持つカードですが、アーマーガアの足りない打点を補うのに絶妙な火力が出せるので1枚採用しました。
大会当日こいつを出す試合がほとんどなかったので相性レベルは研究しきれていませんが、メタルトランスで簡単に起動が出来て刺さる対面にはとことん刺さるので将来性のある1枚です。
なくてもいいので1枚採用。

●グッズ

【ボール系】
・クイックボール  4枚
・ハイパーボール  3枚
・しんかのおこう  2枚

ビーダルでデッキを回す場合、クイックハイパーは4-4か4-3だと個人的に思っており、進化ラインが3セットなのでお香も2枚採用しています。
進化ラインの多いデッキなのでお香やハイパーの枚数は入れれば入れるだけ安定感を確保できますが、これ以上他のカードの採用を削るとデッキパワーを下げるので渋々この枚数。
認識の差が生まれる部分ではあると思いますが、進化が必要なタイミングに進化できないことが多発するということはありませんでした。

【ポケモンの道具】
・こだわりベルト  1枚
・大きなお守り   1枚

ここは環境や使用者の好みによる部分だと思います。
ベルトはこのデッキは必要ないと思っていましたが、上振れでディアンシーの技でアルセウスやパルキアに20点が乗る場合にキョダイハリケーン1回で倒せるので強気に採用。
おまもりはジャマーのほうがいいと思いますが、どちらも一長一短なので…。引けたら貼るという場面が多いので1枚ずつの採用。

【入れ替え札】
・あなぬけのひも  1枚
・ポケモン入れ替え 1枚

アーマーガア自体が逃げエネ0である点と、メタルトランスでアタッカーをスイッチ出来るので最低限の枚数採用。
ひもは終盤の疑似的なボスの指令にもなり得るため採用していますが、相手のアタッカーを削れなくなる場合もあるのでポケモン入れ替え2枚でもいいと思います。
ボスを強気に打って手札を減らし、ビーダルで入れ替え札を引きに行って紐を引いた場合、絶妙な空気になります。

【その他】
・メタルソーサー  4枚

メインアタッカーに3エネが要求されるこのデッキでは枚数を減らす理由がないため最大枚数採用。
ドータクンが立てれていない場合でも、モミでトラッシュしたエネルギーを強引に盤面に復活させるのにも役立ちます。

・ふつうのつりざお  1枚
グッズや博士で必要以上にポケモンをトラッシュしてしまうこともあるので採用しました。
エネルギーはメタルソーサーで付けたい場合もあるので山に戻すかは手札や盤面と相談ですね。
あと、結構山を掘ってしまいデッキ切れしそうになることがたまにあったので気休めのデッキ回復札としても一応使えます。
1枚で十分。

・ともだちてちょう
疑似的に1試合に打てるモミやボスの回数を採用枚数以上に出来るためとても重宝します。
序盤でコストにサポートを用いてしまうこともあるので、採用しない選択肢はないと思っています。
2枚は多いので1枚でいいと思います。

●サポート
・博士の研究  2枚
・マリィ    3枚

このデッキにおいてドローサポートの採用枚数はモミやボス以上に検討が必要だと感じます。
理由として
①ビーダルでデッキを回せる点
②中盤以降はモミやボスにサポート権を消費したい点
③だけども序盤にはこれらのドローサポートで手札を回していきたい点

などが挙げられます。
博士の研究は一気にリソースを確保できる反面、必要札もまとめてトラッシュしてしまう危険もあり、マリィでは必要札を引ききることが出来ないデメリットがあります。
安牌を取った結果、この枚数バランスがデッキの安定感を担保しつつ、デッキパワーを落とさないラインだと思いました。
あと裏工作を手札に予約している場面でマリィ打たないとまずいことが起きそうです。

・モミ  3枚
試合中盤からはガンガン使っていくカードですが、序盤には手持ち無沙汰になる点と手帳で枚数を増やせる点から3枚くらいでちょうどいいと思いました。

・ボスの指令  3枚
モミを使う必要のないターン(相手が攻撃できなかった場合や、モミで回復しなくても次の攻撃を耐えそうな場合)に積極的に打ちたいサポート。
状況によっては耐久するよりも、アーマーガア1体を犠牲にしてでもボスを2回打って裏を狩る方が確実に詰めることが出来そうな試合展開もあります。
この詰め筋を取りたくても、ボスがトラシュされてしまっている場合が2枚では多発していたので強気に3枚採用です。
また、モミを打ち続けるだけでは勝てない明確な理由があります。後述させていただきますのでここでは省略させていただきます。

●スタジアム
・結晶の洞窟  3枚

鋼タイプとドラゴンタイプのHPを毎ターン30回復できるスタジアムです。
ジュラルドンと違いモミで全回復するこのデッキに必要なのかと思うかもしれませんが、30回復することでモミを打たなくても次のターン攻撃を耐えることが出来る場面を作り出せたりするので相性はいいです。
2枚でもいい気がしていますが、雪道を残しておきたくない対面が多いので3枚あっていいと思います。

●エネルギー
・基本鋼エネルギー  9枚

メタルソーサーとドータクンが入っているので必要なエネルギー枚数という意味では4-5枚ですが、エネルギーを持ってくる手段が縦引き以外ないので9枚は必要だと思います。
あとドータクンが先に倒されても2体以上のアーマーガアで打ちまわし出来るようになります。

・キャプチャーエネルギー  1枚
序盤に引けると安定感をぐっと高めることの出来るエネルギー。メタルトランスに対応していないので枚数多くても機能しにくいと思ったので1枚採用。

5.採用検討が出来るカード

●ポケモン
・ザシアンV

特性によるエネルギー加速と手札補充、Vポケを1パンする火力が魅力。
オーソドックス(?)な構築には入っていることが多いですが、後半のベンチ圧迫と負け筋に繋がるため今回の構築では不採用。

・ザマゼンタV(ふくつのたて)
VMAXポケモンを封殺することの出来るポケモンですが、今の環境では採用する理由がないと思います。

・マナフィ(なみのヴェール)
正直採用したいと思っていましたが、パルキア対面でドーミラービッパに手裏剣打たれるのを防ぐ以外あまり入れる意味がなく(連撃ウーラオスはいない読み)、後半のベンチ枠を圧迫することにもなるので採用見送り。

・かがやくサーナイト
アーマーガアの耐久力をさらに高める1枚です。実はこのカードを採用するかどうかでかなり確1ラインや確2ラインがずれます。下にいくつかの例を挙げさせていただきます。

〇【アルセウスVSTAR】
[ターボエネ][ベルト無]トリニティノヴァ180をお守りor洞窟込みで2耐え。
〇【ヒスイダイケンキVSTAR】
[ベルト無]むじひなやいば90+200=290で確定耐え。[ベルト有]120+230=350でお守り洞窟をかませることで確定耐え。
〇【ミュウVMAX】
[ベルト有]タブレット4枚吐きテクノバスター210+120+30=360をお守り込みで確定耐え。
〇【パルキアVSTAR】
[ベルト有][ダンデ使用]ベンチ10体のあくうのうねり260+30+30=320を確定耐え。

環境上位と言われるデッキに対して明確な役割を持つことが出来ます。
僕はベンチとデッキの枠を開けることが出来ずに断念しましたが、入れることで拾える試合が増えることは間違いないと思います。

・アルセウスVSTAR
『スターバース』が発売されてからのアーマーガアデッキは、アルセウスと組ませるタイプのデッキが主流かもしれません。
Youtubeでも、「アルセウスアーマーガア」というデッキ対応で紹介されている方はちらほら居たりします。
しかしながら、僕はアルセウスと組ませるということに少し違和感を覚えました。

明確な理由として、アルセウスと組ませるVMAXには絶対的なカードパワーが必要ではないかと思いました。
特定のデッキのメタ以外で安定して環境で活躍したり人気が高かった所謂「アルセウス○○」デッキの相方として
・はくばバドレックスVMAX
・こくばバドレックスVMAX
・レックウザVMAX
・ゲンガーVMAX
・ジュラルドンVMAX

(・れんげきウーラオスVMAX)
などが挙げられると思います。
バドレックス系・レックウザ・ゲンガーは相手のポケモンVSTARはもちろん、ポケモンVMAXすらも1パン出来る貫通力を持ち、カード単体としてのパワーがとても高いです。
ジュラルドンは特性によるメタ性能と技の貫通力で一定のシェア率を誇ります。

このように、アルセウスと組ませるVMAXの絶対条件がカード単体の性能の高さであると僕は思います。
他のカードで余計に性能をサポートする必要が無く、デッキの安定感を高めたり、よりデッキパワーを強くする方向にデッキの枠を割くことが出来るのは構築段階でかなりのアドバンテージを得ていると言えます。

話をアーマーガアに戻すと、アーマーガア自体のカードパワーが優れているのかというと全然そんなことはありません。
ベルトを巻いてもHP280のVSTARポケモンを1パン出来ず、技の効果でバトル場に居座ることも制限されます。
百歩譲って特性は優秀と言えますが、どれだけ加点を与えてもアルセウスの相方としては役不足のカードパワーと言えます。

勘違いをしてはいけないのが、アーマーガア自体が強いポケモンであるのではなく「モミドータクンの動きを自然に使えること」が魅力であることにすぎません。
モミドータクンの動きを含めたアルセウスアーマーガアの構築を紹介されている方が多いですが、序盤の安定感こそスターバースで底上げされますが中盤以降はターン最初のドローやクロバット、ネオラントなどのサポートに依存することが多く2-2-2のプランを楽に取らせてしまうリスクが増えてしまいます。
上記の相方であれば返しに相手のメインアタッカーを1パンすることが出来るのでサイドレースで追いつくことが可能ですが、アーマーガアではサイドレースで不利になることの方が多いと思います。

以上のことから僕はアルセウスと組ませるメリットが薄いと思い、アーマーガアのみで勝負する純正構築にしました。

●グッズ

・バトルVIPパス
初動に安定感を与えることが出来るますが、デッキ枠の圧迫やコストとして切る札の少なさから採用は厳しいと思います。

・ウッウロボ
縦引きビーダル型なので相性自体はいいかと思いますが、コストに切れそうなグッズが少ないため不採用。

・ツールジャマー
ぶっちゃけるとジャマー2でもいいと思います。
ベルトのダメージカットという面でお守りより優秀だと思います。

●サポート
・セイボリー

書いてる最中に気付きましたが、これがないと多分レジに勝てません。
雑にデッキに入れておくと刺さるタイミングではとことん刺さるという認識なので割と入れたいと思ってます。

・ツツジ
打ちたいタイミングで打ちにくいため優先度は低いと感じました。
あと試合展開的にツツジ圏内までサイド取らせないことがたまに起きるので完全に紙切れになる試合があります。
でもパルキア相手にはこれがないと、裏を食われるプランを取られたときにしんどいですね。

・キバナ
ディアンシーが倒された返しに打つことが出来ればかなり高い確率でそのターンからアーマーガアが殴ることが出来ると思います。
メタルソーサーを使い切った後の復帰札にもなるので入れれるなら入れたいです。

・ピオニー
調整段階では1枚デッキに投入していました。
手札のエネをトラッシュしてメタルソーサーを持ってくればエネを場に集めやすくなったなどギミックとしての相性は悪くないと感じました。
枠の都合で抜けてしまいました。

●スタジアム
・コトブキムラ

準備やステイの番が存在しうる構築なので、手札をリフレッシュできる点で評価できると思います。
選択肢の1つとして1枚採用は検討できると思います。

●エネルギー
・コーティング鋼エネルギー

弱点を消すことで炎デッキにも勝ちきりに行くことが出来ますが、環境的に採用する価値が見出せません。

・オーロラエネルギー
バレット型に寄せた構築で採用されますが、デッキコンセプト的に不採用。

6.アーマーガアの現環境での立ち位置

前述したように、モミドータクンという戦術は非常に強力です。
そして現在の環境ではアーマーガアというポケモンを1パンする火力を何度も打つことの出来るポケモンが多いわけではないという点が、この戦術の価値を保っているのではないかと思います。
特性によってクイックシューターやかんしゃくヘッド、ざんげつスターなどで確定数をずらされにくい点も変わらず優秀だと思います。

現環境ではそこそこの耐久力があり、サイドが2枚しかとられないVSTARポケモンを主軸としたデッキが人気です。
VMAXポケモン主軸のデッキはサイドレースという点においてそれらのデッキに1歩及ばない点がありますが、アーマーガアデッキは倒されないことがコンセプトなので、理論上サイドレースなんか糞くらえという立場ともいえます。

しかしながら、この戦術を携えたアーマーガアが環境で戦うことが出来ない理由が何点かあります。

① 絶妙に足りないダメージ
アルセウスの採用可否の部分でも触れた内容ですがこれは純正デッキにおいても致命的です。
1つしかないアーマーガアの技『キョダイハリケーン』はダメージが240ですが、僕はこの火力のどうしようもなさにイライラしています。
「280点を出せるかどうか=アルセウスVSTAR、パルキアVSTARを1パンできるかどうか」という現在のポケカにおける1つの命題ですが、アーマーガアはこだわりベルトを持たせても1パンすることができません。
攻撃を耐えられてしまうことで相手に一手余裕を与えてしまいますし、先ほど言ったことと矛盾するかもしれませんが現実的な話、倒してもサイド2枚しかもらえないのはテンポアドが不利と言っていいと思います。

HP280で強力なわざと特性を持つこの2匹がなぜサイド2枚ポケモンとして存在しているかが本当に理解できませんが、仮に『キョダイハリケーン』の火力が250であったか、上記2匹のHPが270であったならば、間違いなくアーマーガアは環境で戦えたと思います。
というか、後者の仮定が現実になっていれば、色々なデッキの可能性が潰されなかったのではないかと思っています。

② 安定感
進化ライン多投デッキの永遠の課題です。
最序盤で事故ってしまえばこのデッキは真価を発揮することなくゲームセットまで直進することになります。
ディアンシーで準備のターンを作ることで以前より格段に事故は少なくなりましたが、環境上位の安定感を誇るデッキたちに比べると足元にも及ばないと思います。(レジデッキよりは初動の再現性は高いと思っていますが…。レジデッキでJCS優勝するの化け物ですね)

③ 時間切れが多発
今回紹介した構築を使っていて1番感じたことは、「試合時間たりねぇ!!」ということです。
準備のターンを得てからじわじわとサイドを捲っていくデッキなので、他の回復系のデッキと同じように試合時間がギリギリになり、決着がつかない試合がとても多いです。
1度調整段階のデッキで出場したジムバトルでは4戦中3戦時間切れになってしまいました。
本当はボスの指令を減らし、ボール系や他のサポートなどに枠を割いてより安定感のある耐久デッキに仕上げることもできます。
しかしながらそれではあまりにも時間切れになる試合が多く、仕方なく終盤の捲り速度を上げる構築になりました。
この構築は「25分で決着をつけることの出来るデッキ」という条件付きのデッキだと思っています。

7.おわりに

いかがでしたでしょうか。
前提として
「アーマーガアを環境で活躍させるには」
という最大級の縛りを与えながらの考察なので、環境上位のデッキより強いデッキタイプではないというのは明白です。
しかしながら、アーマーガアというデッキタイプの中ではかなり仕上がった構築だと思っています。

初動をしっかり乗り切ることが出来れば現状どの環境デッキにも有利を取ることが出来ます。(パルキアはこちらが少しでも準備が遅れると蹂躙してくるので不利と言えば普通に不利。クロススイッチャー使う人とは友達になりたくありません
明確に不利なのが炎デッキと青天井デッキくらいなので、バトルリージョンまでの環境であれば実は戦えたのではないかと思っています。(昨年の12月にシティリーグで使って惨敗した後、明確に考察し直したのがダークファンタズマの発売後なのでもったいなかった…)

足りない火力を確保しようとジグザグマやアップリュー(アップルドロップ)を組み込んだ構築なども考察してみましたが、余裕で事故りまくってしまいめちゃくちゃ萎えていました。
器用なプレイは難しいですが、その分通したい動きの再現性を高める方向で構築を組んだことである程度満足のいく60枚が完成しました。
このデッキは盤面が完成すれば、あとは手札のカードを勝手に使うだけなのである意味初心者の方でも回しやすいデッキかもしれません。(盤面形成が出来ずにポケモンカードを引退してしまう危険があるので、使用時はご注意ください)

これ以降の環境でTear上位がガラッと変わる未来があまり見えないので、僕がアーマーガアデッキを使うことはもう無いかなぁって思っています。
この記事がこれからもアーマーガアと心中する覚悟のある方の参考に少しでもなるのであれば幸いです。

拙い文章であったかと思いますが、半エンジョイ勢のバカみたいなデッキ考察をここまで読んでくださり本当にありがとうございました。
もし何かのご縁があれば、その時はよろしくお願いします<(_ _)>


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?