三回忌を前に

年が明けたら、母の三回忌を迎える。
あれからもう2年か、という思いとまだ2年か、という思い、どちらもある。

三回忌ぐらいまではお経を上げてもらうものらしいから、一周忌と同じようにお経だけ上げてもらおうか、と父が言ってきた。

うん、それでいいよ。と答えた。
私としては別にどっちでもよい。結局は残された人間の気の済むようにすればいいと思っている。

墓参りは盆と命日付近の年2回のみ。
仏壇は父の部屋にあるため私はもう随分手を合わせていない。

亡くなれば良い思い出ばかりが蘇るのだろうかと思ってた。
そして、昔のことを懐かしく思い、亡くなってしまったことを実感し、寂しくなるのだろうかと。

ほんの少しだけ、その感情はあったけど、思ったほど良い思い出ばかり蘇るわけでもないし、実はそんなに寂しくもない。
血のつながった母親の死をこの程度にしか思えない、私は欠陥人間だろうか。

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