24
24歳になった。
まだ私は自分の誕生日を喜べることに安堵した。
しばらく連絡を取ってなかった知り合いが、誕生日だから、を口実にくれる連絡がたまらなく嬉しい。
私の誕生日、覚えててくれたんだね。祝おうと思ってくれたんだね。私、あなたと過ごしてた時楽しかったんだけど、それも本当だったんだね。
自動で誕生日を相手に知らせてくれる便利なシステムがあるけど、それを使えない天邪鬼な私の生まれた日、誰にも祝ってもらえなくていいけど、誰かが祝ってくれたんならそんなに幸せなこともないでしょ。
私の周りに居てくれた全ての人、愛してるよ。大好きだよ。
あなたに助けてもらったことも、あなたに救われたことも、全部全部覚えてるよ。あなたがいてくれたから生きていれた場所があって、あなたといたからたまらなく幸せだった時間があったよ。
感謝を伝えたいと思いながら、私があなたを好きでいることがあなたの前提になればいいと思いながら、それができないままいなくなってしまったたくさんのあなたへ。
もしも次会えたなら、そのときには私は、あなたが私といたことを周りに自慢して回れるくらいになっているから、まだ少し待ってて。
今の私を許してくれて、愛してくれて、たくさんの優しさで包んでくれるあなたへ。
いつかいなくなってしまうことが分かっているから、どうか可能な限り、私があなたに尽くすことを許してね。私があなたを好きである、っていう私の中の当たり前を、どうかあなたの中でも確信を持てる当たり前にしてね。
どうか、私から見えるところで、知り得るところで、私とは全く関係ないところで、誰よりも幸せになってね。
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