TVアニメ アイドルマスターミリオンライブ!第2話感想〜第1幕の感想を添えて〜

 前回に続きTVアニメ アイドルマスターミリオンライブ!(通称ミリアニ)の感想を綴っていきたいと思います。今回は第2話「夢のとびらはオーディション」についてです。

 ~オーディション本番まで~

 未来と静香が765プロのアイドルオーディションに向けて一緒に課題曲を練習する過程が描かれてました。最初は通行人たちも微笑ましくふたりを見ていましたが、時間経過と共に目が釘付けになっているのが練習の成果を分かりやすく描かれている素晴らしいシーンでしたね。第1話で社長がプロデューサーに教えた格言である「スターはどんな時でも人の目を惹きつける」を先行上映で見た時は(こういうことか〜!)と思いました。
練習で違う方向を向いていた未来ちゃんが好きでした。

 並行して翼とプロデューサーの面談シーン。第1話の感想ではあまり触れませんでしたが、翼は既にプロデューサーからスカウトを受けていた事がここで改めて説明されます。翼が持っていた765プロのライブツアーチケットにはちゃんと関係者専用の印が押されていたので知らなかった方は是非第1話を見直してみてください。
 なんと言っても、翼がスカウトされた経緯というのはスマートフォンゲーム アイドルマスターミリオンライブ!シアターデイズ(通称ミリシタ)のメモリアルコミュ1と同じであり、こう言った小ネタもファンにとっては進研ゼミで見た並みに嬉しいですね。

 ~オーディション当日~

 オーディション当日を迎えていざ面接に挑むも緊張で言いたいことの半分も言えなかったと落ち込む静香。第1話でも思いましたが、とにかく表情が変わってて手描きアニメと見間違えるほど豊かでした。これはもう白組さんの技術力の賜物ですよ。

 未来と静香たちのグループは本来もうひとりいたのだが欠席が出てしまい、今回のステージオーディションの課題のひとつとしてあった「3人での課題曲披露」をどうするか悩むプロデューサー。オーディションの手伝いに参加していた馬場このみさんの何気ない一言を聞いたプロデューサーは先日オーディションの見学に誘った翼を飛び入りでステージオーディションに参加させるという中々大胆なことをしてきました。(さてはこいつピッチピチの新社会人とか言いながら5年くらいミリオンに浸かってるな?)と思わず学歴詐称を疑いました。なんならミリシタでもこのみさんがプロデューサーの履歴書みて「これ本当!?」と言ってきたぐらいですしね。多分どっちも詐称してるに違いない。
冗談はさておき、飛び入り参加の翼ではありますが得意の要領の良さで課題曲をたった1度見ただけで殆ど完璧に出来てしまいました。それを見た静香は「これが、合格する人…」と更に気持ちが追い込まれてしまいます。ただでさえ選ばれる立場の人間からすれば選ばれた人のレベルの高さを知ってしまうとこうもなってしまいますよね。

 ~ステージオーディション~

 どれだけ不安があろうと時間は待ってくれない。とうとう最後の組である未来達の番が回ってきました。緊張のピークで震え止まらない静香。そんな静香の手を取り、伝えた未来の言葉とは…
そして3人は課題曲を披露することに

課題曲 Rat A Tat!!!

未来「ずっと〜さぁがしてた〜♪」

(へ、下手い!!)

静香「ずっと〜夢見てた」

(めっちゃ緊張してる!!)


翼「私たちのきらめく世界〜♪」

(普通に上手い!!)

このシーンはミリアニの本気を感じさせられました。いや第1話のASのライブも確かに凄かったんですけど一番心を掴まれたのは間違いなくこのシーンです。
歌声で3人の状態を綺麗に分けられてるこの演技ですよ!
歌が上手いわけではない、ステージの演出が凄いわけでもない。なのに惹きつけられる。これがオーディションなのヤバくないですか?
特にこのシーンの凄いところは「3人の歌の演技がそれぞれの邪魔になっていない」という所なんですよ。例えばこのシーンで春日未来役の山﨑はるかさんがもっと下手に歌っていたら、伊吹翼役のMachicoさんがもっと上手に歌っていたら、きっとノイズになっていたでしょう。
でもそうならない、絶妙なラインをお二方は見事に演じきったのは本当に素晴らしかった!
そしてなんと言っても最上静香役の田所あずささんですよ。オーディションシーンの静香は彼女の演技無くしての感動はありえないと断言出来るほど素晴らしかった。見ている人間の心を締めつけ、これからどうなるんだという気持ちを引き出す静香の独白。
徐々に遠ざかる音、フラッシュバックする父のこと。(やっぱり私、なれないの…?)

未来「大丈夫だよ!静香ちゃんなら絶対アイドルになれるよ!だって、私がもう静香ちゃんのファンなんだもん!」


    ずるいよそれはー!!

未来と翼が静香の背中を押し、静香がソロで歌います。

私は私でしかない
可能性でしかない
世界にひとつだけの
音を持つ『希望』

お前が希望だ!!と心が叫びました。まだこの時はRat A Tat!!!はCDも発売されていないのでフルがどんなものか誰も知りませんでした。ここでお披露目されるこのパート。これが後にショップからCDを枯らすRat A Tat!!!一揆を起こすきっかけになる程とは。

徐々に調子を取り戻し、一気に緊張を振り切った静香。ステージで助け合う3人、そこから溢れ出るアイドルの輝きがその場にいた者たちに39人のアイドルが歌う姿を映し出しました。

社長「見えたんだろ?アイドルたちの輝きが」
(オレニモミエタヨ)
プロデューサー「はい…まるで無数の、百万の星の輝き。生命の鼓動」
(キミヤッパリミリミリシテルヨネ)
チーフ「百万の…生命の鼓動」

百万(ミリオン)の生命(ライブ)の鼓動…ってコト!?

綿田監督の頭からこれが抽出されたことを考えると本当恐ろしい方ですね。このグリグリの実を食べた全身ミリオンライブ人間の思考を文に出来た加藤さんも凄い。逆に綿田監督に勝てるPって誰だよレベルですよ。脚本家さんどころか作曲陣からも度々綿田監督の話題が上がるので本当ミリオンライブが大好きな人なんだなと思わされました。

そして合格を告げられる未来と静香。飛んで喜ぶ未来と嬉しさのあまり涙を流す静香、そしてふたりを祝福する翼。このあと早坂そらさんが撮った写真が合格者の写真が貼ってあるコルクボードに貼られるのが最高のエモですね。

後日プロデューサーに呼び出された3人。オーディションを見てプロデューサーが閃いた新人アイドル達のユニット名、それは【MILLIONSTARS】

 ~第2話の感想まとめ~

 いや、初見の時はもう凄すぎて言葉が出ませんでした。開いた口が塞がらないとでも言うのでしょうか?凄いものを見てしまった感覚が今でも忘れられません。
アイドルアニメなので、どうしても合格するのは分かりきってる部分ではあるじゃないですか。良くない言い方をすれば予定調和で、場合によっては「はいはい合格よかったね」とかえって白けてしまうシーンにもなってしまうでしょう。
皆さんはこのオーディションの結果をどう思いましたか?
僕はミリシタをプレイしてる現役Pなので未来や静香がアイドルとして活躍してる姿も、静香の悩みの種も知っていました。でもあのオーディションシーンは知ってる人間ですら手に汗握る素晴らしいシーンだったと心の底から思います。これは正に「10年間キャラクターと共に歩み、演技の研鑽を積んできた声優さん」と「本気で映像作りに取り組んでくれた製作陣」のどちらが欠けても成せないものであると言えます。

以上、第2話の感想でした。

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