【時光代理人】#01 エマ【感想・考察】
これまで、時光代理人を全体的に振り返りながら考察をしてきたが、一旦初心に帰って1話から順に振り返ってみたいと思う。
【注意！】基本的に1期を見終わった前提での考察記事のため、ネタバレを含みます。
#01 エマ
1期を通してのすべての始まりの回。見始めた当初、まさかこの話が12話まで繋がってくるとは思っていなかった。ほんとに構成が上手い。
さらに最初のシーンで、この2人の能力や関係性についてなんとなく視聴者に分かるように伝えている。
ルーグアン「１つ、タイムリミットは12時間。２つ、俺の指示に従うこと。絶対何も改変するな。３つ…」
シャオシー「過去を問うな」
ルーグアン「未来を聞くな」
シャオシー「ああ、わかってるって。散々聞かされた。俺は写真にダイブして、お前は俺を導く。行くぞ」
シャオシー「ダイブ」
ああ、こういう能力を使って何かしていくんだな、というのがスッと入ってくる。さらに3人目のメインとなるリンもOP後すぐに関係性を出している。
リン「お仕事だよー！」
…イラッシャイマセ
何気ないけど、12話で録音メッセージを変えて紅眼をおびき寄せたやつ、ここでもう出てたのね。
シャオシーの過去に何かあるんだな、という説明についても冒頭すぐ。
シャオシー「子供のころから育った店だ。両親が帰るまではどこにも行かない」
リンが持ってきた依頼から1話がスタートする。
【今回のミッション】
財務諸表が公表される明後日（4/18）までにチュエダーゲーム第３クォーターの財務データを入手すること。
【考察】
おそらく重要な謎になってくるのは、第1話の依頼人が誰なのか。全12話で依頼人が不明なのはこの話のみ。財務データ入手が無ければ不正データは公表されず、CFOの逮捕もエマの傷心も無く、（少なくともこのタイミングで）エマが自殺したり殺されたりすることはなかったのでは。
そう考えると、以下の仮説が思い浮かびます。
【仮説】
エマの死に向かって「歴史を動かす何か」が働いており、その「何か」が紅眼の能力と関係しているのでは。
１．依頼が無かった場合
CFOの逮捕なし、エマの死なし（少なくとも今は）
２．依頼があった場合
CFO逮捕。この場合、シャオシーの改変が無くても失意のエマは自殺を選ぶ可能性はある。
３．依頼があり、シャオシーの改変があった場合
#01における正史。エマは両親のもとへ向かい、途中でリウ・ミンと遭遇
12話まで見ると、この後にも分岐が。
４．リウ・ミンによる殺害を途中で止めた場合
失意のエマは自殺を選ぶ。
５．エマの自殺をシャオシーが止めに入った場合
自殺をやめたエマは紅眼に身体を乗っ取られ、身を投げる
監督はエマに恨みでもあるのかと言いたくなりますね。
話を戻して、1話の続き。
リン「おととい（4/14）の夜10時にSNSに上げたやつ」
ルーグアンの時計とリンの話から日付を推察。後に書きますが、1話は日付が非常にややこしい。
ここでルーグアンの能力が目に関することだと分かります。写真を見ながら青く光るルーグアンの目。
ルーグアン「ある。チャンスは1度だけだ」
3つのルールの2つ目に関する詳細もここで。
ルーグアン「何かを改変すれば、その補完により多くの改変が必要になる。そうなれば歴史が変わる。お前のせいで」
このセリフは、後々のシャオシー（10話以降）に強く影響してますね。
【気になるポイント①】
エマ、お父さん苦手？
エマ父「SNSは母さんをブロックしておけって言ったのに、なんで父さんをブロックしたんだ」
ハッとしたエマの顔
エマ「あ、うっかり、押し間違えた」
【気になるポイント②】
エマの机にある写真？なんだろ。
【気になるポイント③】
エマの勤務先（チュエダーゲーム）ってOPでルーグアンが立っている場所？
【気になるポイント④】
意外とタイピングができるシャオシー
仕事が終わって家に帰るエマ（シャオシー）。ここで荒んだ部屋を見せているのもポイント。
スマホの着信（02:45）
シャオシー「こんな夜中に誰だよ」
ルーグアン「…返すな」
シャオシー「…そっか」
子供のエマに子供のシャオシーが重なる。
「両親がいなくなった」というシャオシーの過去も、再度しっかりと伝えてきてますね。
シャオシー「両親と春巻きを食べる夢を見た」
ルーグアン「まだあきらめてないのか」
シャオシー「会いたいのはきっと俺だけじゃない」
「あきらめていないのか」はシャオシーの両親に対する想い。シャオシーの「会いたいのは～」はシャオシー自身？それともエマ？
シャオシー「二人は帰ってくるのか」
ルーグアン「 」（音声無し、もしくは声を出していない）
ここはどうなんでしょう。ルーグアンは「未来を聞くな」と言っていて、音声が消されているのか。それにしては他の「未来を聞くな」のシーンに比べて口の動きが少ない気もします。何か声をかけようとして、何も言えなかったのか。「未来を…」と言いかけてやめたのか。シャオシーの哀しそうな表情からはどちらの可能性も考えられます。
スマホを手に取るシャオシー。ここで改変。
翌朝 8:00
CFO「無駄口をたたかず、しっかり働け。田舎娘が一人前にならないと、都会暮らしは長くないぞ」
ここは中国では社会問題（問題視されていないことが問題？）になるほど大変。大学の入学や結婚、マンションの購入などあらゆる社会保障が戸籍によって異なる。気になる方は「農村戸籍と都市戸籍」で検索を。
すべての中国人の戸籍は、農村戸籍（農業戸籍）と都市戸籍（非農業戸籍）に分けられている。農村戸籍が約6割、都市戸籍が約4割で、1950年代後半に、都市住民の食糧供給を安定させ、社会保障を充実させるために導入された。以来、中国では農村から都市への移動は厳しく制限されていて、日本人のように自分の意思で勝手に引っ越ししたりはできない（ちなみに都市で働く農民工、いわゆる出稼ぎ労働者がいるではないか、と思われるだろうが、彼らは農村戸籍のまま都市で働くので、都市では都市住民と同じ社会保障は受けられない）。
話を戻して。
何故ルーグアンはすぐ先の展開だとしてもシャオシーに伝えないのか。わずかな情報からでも改変が起こることを避けようとしている？
シャオシー「いつまで待てばいいんだよ」
ルーグアン「ネタバレ無しだ」
そして唐突な登場人物。
CFO「おまえ、なんでココに！」
ほんとだよ。
両親を貶され、感情的になるシャオシーにルーグアンが再度ルールの提示。
徹底して「冷静（ときに冷徹？）なルーグアンと感情的なシャオシー」を描いてますね。
ルーグアン「３つのルールを思い出すんだ。１つ、タイムリミットは12時間。２つ、俺の指示に従うこと。絶対何も改変するな。３つ…」
シャオシー「過去を問うな」
ルーグアン「未来を聞くな」
落ちたパソコンからデータを見るシャオシー（エマ）
ルーグアン「任務完了だ」
時間は戻って現在へ。
アナウンサー「昨日、チュエダーゲームが財務データ偽装により営業停止に。CFOともう1名が逮捕されました」
シャオシー「もしも、もしも俺が何かしたら全部変わってしまうのか」
シャオシーを見るルーグアン
少し不安そうなシャオシー。
そして泣きながら自転車を漕ぐエマへ。
同僚「エマ、彼の助手だったことは職歴の汚点になるわ。この業界ではやっていけない。まだ若いんだし、別のスキルを学んだ方がいいんじゃない」
家に帰ると、片付いている部屋、机の上の春巻、きれいにかけられている洋服を見つけ、メッセージアプリで「父さん、母さん、会いたい」と送っていることに驚くエマ。これ何日の話？
ルーグアン「馬鹿な真似はしてないだろうな」
走って会いに行くエマ。改札を通ったところで、金髪（リウ・ミン）にぶつかる。ルーグアンの言うところの「馬鹿な真似」によって歴史が改変されているよ、という制作陣のメッセージが伝わってきます。いい演出。
ルーグアン「言ったはずだ。未来を聞くな」
シャオシー「聞かないよ。冗談だ。本気にするなよ」
アナウンサー「次のニュースです。昨夜、郊外の川で女性の遺体が発見されました。警察によると女性は生前、チュエダーゲームで財務関係の仕事をしており、仕事のミスを苦に川へ身を投げた可能性が高いようです。続報が入り次第お伝えします」
ちなみに#02ではエマの遺体発見は9月と言われています。ほんと時系列がわからん。わかる部分の時系列を簡単にまとめると以下のように。
4/14：22:00 エマへダイブ
4/15：10:00 ミッション完了 シャオシー現在へ戻る
4/16：リンが依頼を持ってくる 22:00に過去へダイブ
4/17：現在視点で10:00にミッション完了
4/18：財務データ公表日
追記
泣きながら家に帰ったエマがメッセージを確認したところ「今天」って入ってるので4/15で確定ですね。
だとすると、（4/17の現在視点で）盗み見た財務データを公表して逮捕されたCFOが…あれ？？？ってなりますね。
さらに、両親からのメッセージが来たのも「今天」のはずなんだけど、「今天」の表示、もっと上にないとおかしくないかな。
何気ない部分ですが、#01の最後のシーン、リンが別の依頼を持ってきていますね。スピンオフはよ。
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