かすかな悲しみ

今、NHK Eテレで児玉麻里さん・桃さんによる連弾を聴きながら書いています。

ラヴェルの「マ・メール・ロワ」。

すっかり頭から抜けていたのですが、これ、前にピアノの先生とやりかけていました。
1曲目の「眠りの森のパヴァーヌ」。これはすぐに弾けて、2曲目の「パゴダの女王リドロネッロ」、これは難しかったなぁ、でもなんとか仕上げて・・・そして3、4曲目は飛ばして最後の「妖精の園」を練習していたところでコロナのせいでレッスン長期休みになって、その後教室も移転してしまって、対面レッスン再開したときには立ち消えになってしまったのでした。

たった2曲しか先生と連弾できなかったけど。嬉しかったのでした。
そして練習中だった曲がフェードアウトしてしまったことは悲しかった。以後、他の曲も含めてもうレッスンで連弾することもなく。

後で思ったのだけど。
私は嬉しかったけど、連弾、先生にとってはご迷惑でしかなかったのだろうな。なぜって、先生のベストな相手は1人だけで、それ以外の、それも私みたいなのが相手ではいろいろ合わなくてやりづらくて仕方なかったことでしょうから。実際「他の人と連弾したが音楽性も合わず大変に弾きにくかった」という主旨のことを某新聞インタビューで語っていて、どうも時期的に考えるとそれ、私のことを指している可能性があって。穿った見方かもしれない、私のことじゃないかもしれない、その方がいいのだけど。ただ、その新聞記事読んだときはショックではありました。かなり冷たい言い方だったから。仮に私のことであったとして、自分の生徒である私のことをそんな風に見ていたんだ、とも思いました(そういうことも私がその後徐々に溝を感じるようになる一端だったかもしれません)。

演奏家のみとしてではなく、ピアノの先生として教える仕事も引き受けているのなら、連弾の指導をしてそんなこと言うべきではない、とは思います。
難しいですね・・・演奏家としてキャリアを確立していれば生徒の「音楽的(&技術的)なってなさ」ははっきりわかるもので、我慢ならなかったでしょう。


でも、まあ、私としては先生と連弾できたことは嬉しかったのです。
思い出はしまっておこうと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?