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#011 「日商簿記3級」~簿記の一連の流れ~

こんにちは。奈須大貴です。

明日、2024年2月20日の17時に、日商簿記3級対策の第4回目の動画をYouTubeチャンネル「会計リテラシー向上委員会」で公開します。

第4回目となるこの動画では、
「簿記の一連の流れ」について、解説しています。

この記事では、明日公開の動画の概要を書いてみました。
ご興味のある方は、YouTubeで実際に、動画をご覧になってください。

それでは、早速書いていきます!!!

はじめに
前回までの動画では、会社は日々取引を行っていて、
それを帳簿というノートに記入しているということ、
そして、それを「仕訳(しわけ)」と呼ぶことを学習しました。
そして、仕訳について基本的な考え方を例題を使って解説してきました。

簿記の学習や会社で行う実際の簿記の作業は、
取引を仕訳するのがメインなんですが、それ以外にも行うことがあります。
今回は、その内容を学習していきます。

簿記の作業には、大きく3つに区分されます。
①日々やること
②1か月ごとにやること
③1年ごとにやることがあります。

では、それぞれについて、確認していきましょう!!!

①日々やること
会社は、日々様々な活動を行っています。
例えば、お客さんに商品を販売したり、お客さんに売るための商品を仕入れたり、家賃を支払ったり、光熱費を支払ったり、従業員にお給料を支払ったり、などなどです。
そして、このような会社の活動を取引といったりします。

そして、この取引が発生したら、
取引の内容を帳簿というノートに記録していきます。
例えば、お客さんに商品を100円で販売して、現金100円を受け取った場合、
「(借方)現金100/(貸方)売上100」と記録します。これがまさしく仕訳です。

次に、仕訳の内容を総勘定元帳という帳簿へ転記します。
総勘定元帳というのは、「現金」や「売上」といった勘定科目ごとに作成していきます。
※総勘定元帳への転記の方法については、次回以降の動画で解説します。

そして、この「取引が発生したら、仕訳をして、総勘定元帳へ転記する」という作業は、取引ごとに行うことになります。

②1か月ごとにやること
1か月ごとにやることは、試算表という表の作成です。
そして、試算表は、「①日々やること」で出てきた総勘定元帳をベースに作成していくことになります。
①で見たように、日々、仕訳をし、それを総勘定元帳に転記していくと、
その量は莫大なものになってしまいます。
ひょっとすると、転記ミスがあるかもしれませんので、
1か月ごとに試算表という表を作成して、ミスがないか確認していくというのが試算表を作成する主な目的になります。

試算表を作成する目的はこれだけではありません。
日々の取引を集約したものが、試算表です。
なので、各勘定科目の金額を確認することで、
今月はいくら利益が出たのか、お金は十分にあるのかなどを確認できますので、会社経営上も非常に重要なものになります。

ちなみに、試算表には種類が3つあります。
①合計試算表、②残高試算表、③合計残高試算表の3つになります。
※試算表の作成方法などは、次回以降の動画で解説します。

③1年ごとにやること
簿記3級の対策動画の第1回目で解説していますが、
簿記の最終的な目的は、財務諸表を作成することでした。
いよいよ、簿記の最終的な目的である財務諸表を作成していきます!!!

②1か月ごとにやることまでで見てきましたが、
毎月毎月、試算表を作成してミスがないことを確認していますよね。
だから、決算日を迎えたときには、3月決算の場合だと、
4月から3月の1年間の試算表が完成していて、財務諸表の数字は出来上がってるはずですよね。

じゃあ、それをベースに財務諸表を作成するんだよね?と思うかもしれませんが、実は、そうはいかないんです!!!

この時点の試算表だと、
今年計上されるべきなのに、まだ計上されていないものがあったり、
来年計上されるべきなのに、すでに計上されてしまっているものがあったりするんです。
なので、正しい金額に修正する必要があります。
これを決算整理といいます!!!

例えば、保険料を1年分前払いするという取引があったとしましょう。
会計期間は、4/1から3/31の3月決算の会社とします。
4/1に保険料を1年分支払った場合は、全額今年の費用として問題ありません。

しかし、10/1に1年分を前払いした場合はどうでしょうか?
(10/1に全額費用計上していた場合)
10/1~3/31の分は、今年の費用で問題ないですが、
3/31~9/30の分は、来年の費用とすべきですよね?

ですので、決算整理仕訳を行う必要があります。

というわけで、試算表を作成した後、財務諸表を作成する前に決算整理という作業を行います。
※決算整理については、後日解説します。

では、決算整理を行ったあとは、いよいよ財務諸表を作成していくんだなと思われるかもしれませんが、まだやることがあります。

先ほど確認した決算整理ですが、この作業が正しく行われていない、間違ってしまっているかもしれません。
そこで、精算表というものを作成していくことになります。

この精算表という表で、決算整理前の試算表に決算整理の内容を加味することで財務諸表が完成します。

ということで、これでやっと、財務諸表が完成し、1年間の簿記の作業が完了となりますので、税務署に税金を支払ったり、株主などの利害関係者に儲けを報告したり、配当金を支払ったり、ということができるようになります。

という感じで、簿記の1年が終わるわけですが、
翌年にむけて総勘定元帳を締め切るという作業を行う必要があります。
総勘定元帳は、勘定科目ごとに転記作業を行うものですが、ここまでが今年分で、ここからが来年分というのがわかるようにします。
これを帳簿の締め切りとか、勘定科目の締め切りと言ったりします。

まとめ
簿記の作業には、①日々やること、②1か月ごとにやること、③1年ごとにやることがある。

取引が発生したら、仕訳を行い、総勘定元帳に転記する
→日々やること。

試算表を作成する
→1か月ごとにやること

決算整理をして、精算表・財務諸表を作成し、帳簿を締め切る
→1年ごとにやること

以上です。

今回は、明日公開する動画の概要を書いてみましたが、
文章ではよくわからないと思います。(文章下手すぎてスミマセン。。。)
というわけで、ぜひ動画をチェックしてみてください!!!
チャンネルはこちら!!!

【過去動画のご紹介】
#001 公認会計士YouTubeデビューするってよ!!!
 https://youtu.be/WmH_xbD4iGY
この動画では、チャンネルの概要を説明しています。

#002 日商簿記3級対策 第1回 「簿記って、なに???」 https://youtu.be/oOoYql59BKI
この動画では、「簿記とは何か?」を解説しています。

#003 日商簿記3級対策 第2回 「簿記の5要素」 https://youtu.be/Mcs1YoqA4M8
この動画では、「簿記の5要素」を中心に、仕訳の基本的な考え方を解説しています。

#004 日商簿記3級対策 第3回 「仕訳の基本問題」 ~仕訳の基本をマスターしよう!!!~
https://youtu.be/ELXZxrpHyRE
この動画では、例題を使って、仕訳を考えるステップなどを解説しています。この動画で、仕訳の基本をマスターできるはず!!!

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