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一段低くなったピンのカシメ方?

今回はあるフォロワーさんからの質問があったので、スタッグハンドルにおけるピンのカシメのご紹介です。
「スタッグハンドルの表面から一段低くなったピンのカシメ方が知りたい」とのこと。
・・・一段低くなった??・・・最初は何の事かよく解らなかったのですが、たしかにスタッグ表面の凹凸の谷部分に密着させてカシメたピンは、一段低くなってるように見えるのかな・・・

スタッグの表面には模様と言うかボコボコした凹凸があり、その山と谷の部分のどこにピン穴がくるのかは、なかなか予想できないもの(ある程度は予想してコントロールしますが・・・)です。
カシメ易い部分にちょうど良くピン穴がくれば問題ないですが、山に囲まれた谷の底だったり、山と谷の境界だったりすると、けっこうピンのカシメが面倒です。



では、具体的にその方法をご紹介しますが、そんなに大した事をしている訳ではありません。
スタッグ表面の谷の底だったり山と谷の境界だったりにピン穴がきた場合、カシメたピン頭の大きさを予想して周りの山部分をリューターで削り、ピン頭周りの高さを谷と同じレベルにしているだけです。

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画像では右側の上部分のハンドルを固定するピン穴が山と谷の境界だったので、カシメたピンのサイズを予想して、山部分をリューターで削り込んでいます。

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ピンはある程度長い状態でキノコ状に広げます。ピンのカシメ方は過去の記事を参照してください。

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それを画像のように谷の底まで叩き込みます。そしてライナーの裏側からピンをカシメます。

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この要領でハンドルを固定するピンを4カ所それぞれライナーの裏からカシメます。

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その後、スタッグ側のそれぞれのピンの形を整えます。

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これで、ハンドルを固定するピンはカシマりました。
ついでにシールドもカシメます。

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・・・シールドは基本的にピンでカシメるようにしています。
その理由は・・・これはアメリカのナイフディーラーに聞いた話ですが、シールドにイングレーブする際にピンで固定していないとシールドがはずれてしまうらしいです。当時(ゼロ年代)はまだまだハンマーを使ったハンド・イングレーブが主流だったのです。・・・が、現在はマシンを使ったイングレーブが主流なので、もうあまり影響ないのかな? それとも逆かな??
・・・過去に(これはイングレーブとは関係ないのですが)カスタムナイフのシールドがはずれてしまって泣きそうになってるナイフオーナーを実際に見たことがあります。
おそらく接着剤の経年劣化ではずれてしまったのでしょう。シールドは行方不明になってました(泣)。接着剤の過信は禁物ですね・・・

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最後にライナー裏側をサンドペーパーで磨いてフラットにします。
以上でハンドルの固定は完了です。

次はバックスプリングを固定するピンのカシメも同様に行います。
このピン穴部分も山と谷の境界線だったので、山部分をリューターで削り落とします。

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ピンが長い状態でキノコ状に広げた後に叩き込み、反対側でしっかりカシメます。

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注意点があるとすれば・・・
広げたピンを叩き込んだ後、反対側のライナーの内側や反対側のハンドル内でカシメる際、叩き込んだピン頭をアンピルの角などに押し付けながらカシメることになるのですが、この作業で最も重要なのは動かないようにしっかりホールドすることです。
叩き込んだピン頭以外の部分(ハンドル材やボルスタ、シールド等)がアンビルに接触すると、とても哀しいことになりますので注意が必要です。

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