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【絶好調!!】日本たばこ産業 -業績まとめ- (2024年6月14日)

今日は日本たばこ産業(2914)の業績推移についてまとめてみたいと思います。株式投資をやっている方にとっては日本の高配当銘柄として有名なJTですね。

日本タバコ産業は一時は株価が低迷していて、世界的な禁煙の流れから終わった銘柄のような扱いを受けていましたが、最近ではしっかり株価回復してきており、絶好調といった感じですね。

そんな日本たばこ産業産業の業績はどうなっているのか見ていきたいと思います。

1. 株価推移

以下はここ5年間の株価の推移を示した図です。

日本たばこ産業(2914)の株価推移

このチャートから2021年、2022年と低迷していた株価が一気に再評価されてきており、2024年現在では過去5年の最安値から見ると2倍近くまで上昇していることが分かります。

それでは以下で、ここまで市場からの評価が上がってきている日本たばこ産業の業績をまとめてみたいと思います。

1.売上高推移

まずは売上高から見ていきましょう。以下の図は2019年から現在までの5年間の売上高と売上高純利益率を示しています。

日本たばこ産業(2914)の売上高推移

グラフから2019年から2020年には若干減収となっているもののその後は順調に売上高規模を拡大してきています。オレンジ色の折れ線グラフで示した利益率を見てみると10%台半ばという高い水準で推移していることが分かります。直近の2023年では17%という高い利益率を実現しています。

2.純利益推移

続いては純利益の額を見ていきましょう。JTに投資している投資家は少なからず配当金に期待しているかと思いますので、直接的に配当金の原資になる純利益については注目ですね。

以下の図にここ5年間の純利益の推移を示しています。

日本たばこ産業(2914)の純利益推移

グラフから、売上高の推移と同様に純利益も2020年に少し現役となっているものの、2021年以降は毎年増益させてきていることが分かります。

なかなか利益が安定しないブリティッシュアメリカンタバコ(BTI)とは違って非常に安定感がありますね。

BTIについても業績まとめ記事を記載していますので、同じタバコ銘柄として気になる方はぜひご覧ください。

3.自己資本比率推移

しっかり利益が出ていることが分かったところで次は株主資本について見ていきましょう。各年の株主資本の額と自己資本比率の推移を以下の図に示しています。

日本たばこ産業(2914)の自己資本比率推移

グラフを見ると、さすが毎年しっかりと純利益を上げているだけあって、株主資本をどんどん積み上げていることが分かります。自己資本比率も50%を超えており、財務的な安定性という視点でも問題ない水準ですね。

4.キャッシュフロー推移

純利益はしっかり稼げているというのは見てきたので、ここでは実際の現金の流れであるキャッシュフローを見てみましょう。以下の図には営業、投資、財務キャッシュフローのそれぞれの過去5年間の推移を記載しています。

日本たばこ産業(2914)のキャッシュフロー推移

グラフから全てのとして営業キャッシュフローがプラスとなっています。それも5000億円を超える現金を稼ぎ出していることが分かります。また、財務キャッシュフローはずっとマイナスで、投資キャッシュフローも2020年にほんの少しプラスになったことを除けばマイナスで推移しています。

ここから、本業でしっかり稼ぎ出した現金を将来の事業投資と財務体質の改善使用していることが分かります。

これは成熟企業として非常にいいお金の循環になっていると言えます。

5.配当金推移

続いては個人投資家の方が最も注目しているであろう配当金と配当性向を見ていきましょう。
以下の図にそれぞれの5年間の推移を示しています。

日本たばこ産業(2914)の配当金推移

グラフから2020年から2021年に一度減配していることが分かります。なので日本たばこ産業は連続増配銘柄とは呼べなくなってしまいましたね。とはいうものの、グラフの全体的なトレンドを見ると長期的には増配傾向にあると言えそうです。

配当性向は70%と、一般的は銘柄と比較すると相対的に高い値にはなっているものの、現状維持のために高額な設備投資を要することもないので、70%程度であれば日本たばこ産業にとっては財務を圧迫するような水準ではないですね。

6.配当利回り推移

配当金の次はやはり配当利回りをチェックしておきたいですね。以下に配当利回りの推移を図で示しました。

日本たばこ産業(2914)の配当利回り推移

概ね6%から7%くらいの間で推移してきた配当利回りですが、2023年には5.2%と過去の水準よりも低い値となっています。

増配はさせているものの、株価の上昇スピードの方が早いために配当利回りは下がってきてしまいましたね。

業績はしっかりしているので問題ないとは思いますが、この株価の上昇がどこまで続くかにが注目ですね。株価次第では高配当株と呼びにくい水準まで配当利回りが低下する可能性もありますね。

7.PER(株価収益率)推移

ここまでは業績を見てきましたが、ここで株式市場からの評価にも目を向けるために、PERについて把握しておきましょう。

以下は過去5年間のPERの推移です。

日本たばこ産業(2914)のPER推移

PERは概ね12-13%程度で安定して推移してきています。最近は大きく株価上昇してきていますが、それを受けてもPERの値は暴騰してはいません。日本たばこ産業株は純利益の額にほぼ比例した株価がつけられる傾向が強いようですね。

8.PBR(株価純資産倍率)推移

次に、PERと同様に株式市場からの評価を示す指標であるPBRを見ていきましょう。PBRは1株あたりの純資産に対して何倍の株価が付けられているかを表すしひょうですね。

以下の図に過去5年間のPBRの推移を示しています。

日本たばこ産業(2914)のPBR推移

こちらも安定していますね。2022年を除けば1.5倍以上1.8倍以下の範囲に収まっています。純資産に対してもほぼ一定の評価を受け続けてきていることが分かりますね。

9.ROE(自己資本利益率)推移

最後に自己資本に対する収益性を示す指標であるROEを見ていきましょう。純資産をどれだけ効率よく純利益に変換しているかを見る指標になります。

以下の図に過去からの推移を示しています。

日本たばこ産業(2914)のROE推移

こちらも非常に安定して推移しています。ここ4年間は常に12%から13%のレンジで推移していますね。10%を超えていれば十分に収益を上げていると評価できますね。

10.まとめ

ここまで日本たばこ産業(2914)の業績推移について見てきましたが、いかがだったでしょうか。一時は株価が低迷して市場からは見放された感もありましたが、しっかりと業績を上げ続けることで再評価されてきていますね。

2024年6月現在ではかなり株価が上がってしまいましたが、それでも配当利回りは4%を超えていて一般的な銘柄と比較するとかなりの高配当となっているので、投資の候補銘柄に入れて見てもいいかもしれません。

それでは日本たばこ産業の業績まとめを終わりたいと思います。最後までご覧頂きありがとうございます。

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