「0to1」

ペイパル共同創業者ピーターティールの思想本。
高い思想をもって世を代表する大きなイノベーションを興すにはどのように考えればよいか書いてある本。

▼ピーターティールとは
ピーターティールはペイパル売却後、投資家となる。イノベーションを生み出す事に執拗に価値を感じ、競争を嫌い市場を独占するビジネスを好む。その性格は投資スタイルにも表れ、今流行りのリーンスタートアップを批判的に考える。綿密な計画の上、最初から全力で一点に投資するスタイルで巨万の富を築いた。独創的な思考で、逆張りを好む癖の強い人。

▼革命家になるなら0to1を目指せ。
イノベーションを興すには新しい何かを作らなければいけない。既にある「1」を真似したところで劣化版が「N」になるだけ。
誰もやっていないサービスを0から作って1を創り出さなければ革命は起こせない。

▼Nではダメな理由
競争は永続的に利益を勝ち取ることが出来ないからダメ。競争は市場が値段を決めることになる。
市場に利益が狙えそうな局面が迎えると新参者がやってくる

価格競争

価格競争に負けた企業が潰れる

価格が水準に戻る

上記を繰り返すことになる。一方、市場を独占すると自社が自由に価格の設定を行え永続的に利益を勝ち取ることが出来る。
例:Google
Googleは0to1の好例。

▼独占企業の特徴
┗プロプラエタリテクノロジー-
独占企業はプロプラエタリテクノロジーを持っている。プロプラエタリテクノロジーとは、模範不可能な圧倒的な優位性のこと。
Googleを例に出すと「検索エンジンのシステム」がプロプラエタリテクノロジーにあたる。
Googleを凌駕するには、Googleの検索エンジンの10倍は優れたものを創り出さなければいけない。考えるまでもなく難しいこと。
それ以上の価値を創り出すくらいな、結局独占企業を0→1で創り出した方が良い。

┗ネットワーク効果
利用者が増えるにつれ、より利便性が増す効果のこと。
例えば、周囲がLINEを使っていれば自分もLINEを使うのが理にかなっているのと同じこと。

┗規模の経済
独占企業は規模が大きくなるにつれ強みがでてくる。サービスを創り出すのにかかる固定費は、販売量に比例して希薄化していく。
例えばTwitterが良い例。
飲食店などの店舗ビジネスは厳しい。ある程度まではスケールメリットを享受できるが、販売量と固定費の希薄化は無限ではない。

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