カレーの油との向き合い

一時期ペペロンチーノ作りにハマっていた時期がある。         材料は、オリーブオイル、塩、パスタ、にんにく、赤唐辛子、パセリ、ブラックペッパーのみ。潔いくらいシンプルで、作り手の数だけ正解のある料理だ。カレーを作るようになって、つい最近その時の事を思い出すことがあった。

油に対する考え方。

ペペロンチーノでは最初に、ピュアオリーブオイル、にんにくと赤唐辛子でテンパリングする。(実際にんにくの香りはオイルに移らないという話も聞いたことがある、けど美味いからする。)ソースを作りパスタを和えた後、さらに追いEXVオリーブオイル。この料理での油は風味の受け皿でありソースベースであり、調味料である。なんでもやっちゃう。 

僕が思うカレーとペペロンチーノの違いでいえば、最後の追い油で分かるように油自体を美味しい調味料として捉えているところ。僕がカレーで使用する油の目的は香辛料の成分の受け皿であり、焼き調理の補助に過ぎず、むしろ油の少ないカレーを目指しているくらい。受け皿に過ぎないので、使う油は必然的にさっぱりした前に出てこない無個性の軽い油。米油や紅花油などを使用する。

だけど、以前の経験を思い出してなんだかもったいないような思いが生まれた。どうせ油を使うならペペロンチーノのように油が持つ風味や旨味をイチスパイスとして活かすような構成や考え方が出来たらもっと自由なんじゃね?それがカレーじゃねって。

何が言いたいかといえば、次回のカレー作成の時は今まで控えていた油をドバドバいれてやろう、風味バチバチの油使ってやろういうこと。何かみつかるといいなあ。