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デザインフェスタでみたびライブペイントした話

デザインフェスタ56で人生3回目のライブペイントを行ったときの記録です。
前回の様子はこちら。というか一個前の記事。わたし、この半年まったく記事を書いていませんでした。

前提

前回はちょっとしたトラブルもありつつ、予想よりずっと時間もかかりつつ、それでも最終的になんとか形になって一安心という感じでした。

ちなみになんと、デザフェス56のパンフに写真が使われました。嬉し〜〜。そして机と床の散らかり具合がやべ〜〜。この写真だとわかんないけど顔つきもめっちゃ悪いですね。2日目なのですげー疲れてたんだとおもいます。

で、今回もまた売り子さんに来ていただきつつもうちょっと早めにライぺを終わらせて接客に集中したいな、と思っていたところ
なんと、スケジュール上の問題で売り子さんが参加できないということが判明しました。
開催までだいたいあと1ヶ月ぐらい、いまから土日を丸々つぶしてくれる人間を見つけるのは無理。ということで、今回のテーマは

ライぺと売り子をソロでやり切る!

に決定しました。

要件(というほどのものでもないけど)

ライぺと売り子の両方をやる、ということでまずはそれぞれの役割の要件を整理していきます。

①ライぺ

MUST:ライブペイントを完成させること。
Nice to have:なるべく早く、なるべくクオリティ高くライブペイントを完成させること。

②売り子

MUST:お金と在庫を管理すること。来場者さんが買い物をするときに会計を正確に行うこと。
Nice to have:グッズや原画に興味を持っていそうな来場者さんに商品を紹介してみたりだとか、解説してみたりだとかして、買ってみよっかなと思ってもらうこと。

戦略(というほどのものでもないけど)

ライぺと売り子を兼務する上で双方のMUST要件をクリアすることはそう難しくありません。
ライぺはあらかじめ下書きを用意する派なので、制限時間内に描き終えられるような下書きを用意し、来場者さんに呼ばれたら会計すればOK。

ただ、ライぺ1回目の経験上、ガッツリ作業している人間に「お会計お願いしまーす」をやる人ってそうそういません。だいたい「邪魔しちゃ悪いかな・・・あとでもう一回来てみよう」で離脱し、戻ってこない
わたしとしては、ライぺは自分の作品の絵柄や雰囲気を伝えられるでっかい看板という認識であり、最終目標はやはりグッズや原画をお迎えいただくことなので、ライぺに集中するために接客をおろそかにするというのは本意ではないなあというのが正直なところです。

つまり優先順位としては

ライぺMUST>売り子MUST>売り子Nice to have>ライぺNice to have

ということで、今回はとにかくライぺをそれなりのクオリティで早く仕上げ、なるべくライぺ中も積極的に接客しつつ、終わったら接客に集中する という方針で行くことにしました。

戦術(というほどのものでもないけど)

①グリッドを引く面積を減らす

前回は糸でグリッドを引くのにだいぶ時間を使ってしまい(途中で糸が足りなくなってしまい、最終的にお知り合いの方に恵んでいただいた)、グリッドを引く作業が終わっていない状態で開場という非効率的な作業工程でした。

グリッドを引くために使う時間をなるべく短縮したい。その場合は以下の2つの選択肢があります。

①グリッドの間隔を広げる
②グリッドを引く必要のある面積を縮める

①は今回はちょっと自信がなかったので、日和って②で行くことにしました。
ライぺに使用する壁面の面積を狭めるということです。下書きや塗りに使用する時間も短縮できるので合理的な選択肢だと思いました。

②空いている壁面を埋める

とはいえ、壁がスカスカだと見栄えがしない!ちゃんと目立ちつつ、充実してる感じも出しつつ、時短もしたい。ということで、空いている壁面を短時間で埋めるにはどうしたらいいかを考えます。

・既存作品で埋める
家にある作品の2/3ぐらいを持っていきました。(搬入用のスーツケースの容量的にこれが限界だった)
↓設置した状態 だいたい壁面の1/3ぐらいが埋まりました。

さらに、ブース番号・ブース名・各種SNSアカウント名などはあらかじめプリントしておき、当日は紙を壁に貼ればいいだけという状態にしました。これを貼るだけでも壁が埋まるはず。

③朝早く行く

デザインフェスタの開場は11時、搬入は当日の7時から行えます。つまり搬入から開場までに最大で4時間使える。使わない手はない。

ちょっとだけ搬入待機列ができてたけど10分で自分のブースに到着。9時とか10時とかに来ると逆に搬入待機列がめちゃくちゃ長くなってて焦ったりするので早めに来るに越したことはないということがわかりました。
電車も空いてるしね。

いざ当日

という感じでもうすでに搬入開始のところまでは説明してしまいましたが、ここからは当日2日間はけっきょくどのような感じになったのかをレポートしていきます。

前回・前々回は視界を遮らないよう低い座卓を借りてグッズ展示をしたのですが、グッズを手に取るために来場者さんが腰をかがめたりしゃがみ込まなければいけないのがネックでした。また、座卓の上にワイヤーネットを組んだため、結局ワイヤーネットがライぺ鑑賞の邪魔になるという元も子もない状態に……
ということで、今回は小さめの折りたたみ机をブースの幅ギリギリまで手前に出すという方法で展示しました。
これなら机が映り込むことなく上から下までライぺが撮影可能になります。

私の場合は既刊のZINEがけっこうあるので、新刊&推してるZINEを机の上に展示、それ以外はビニール製のウォールポケットに見本と在庫とを交互につめこんで机から吊るすという形で展示しました。

この机は横幅90センチと一般的な即売会の1ブースサイズと同じ幅なので、即売会用の什器が使いまわせるのも地味に良い。今回購入したウォールポケットはコミティアでも使おうと思ってます。

下書きスタート

とにかくライぺをスムーズかつ素早く書き終えることを念頭に、今回は大きな円をフレームのような感じに使ってその中に絵を収めちゃおうということにしました。

円をきれいに描くのはめっちゃ簡単で、中心点となる部分に画鋲を差し、半径に相当する長さの紐をくくりつけた鉛筆でぐるぐるっとやるだけです。
中心点はそのままグリッドを引く時の基準点として使います。

で、ペイントするエリアが定まったので、空いているところを埋める感じで既存作品を配置。

前回と同じく、20センチ四方でガイド線を設置。
前回と違うのはガイド線を引く面積が半分ぐらいになっているという点です。上記のツイートでも言ってるとおりめっちゃめんどくてダルい作業なんですが、前回は(糸が終わるというトラブルもあり)開場前までに終わらなかったこの作業を1時間程度でサックリ終わらせることができました。

で、こっから先はグリッドを目印にしながら下書きをかいていきます。
下書きはこういうやつを作って印刷して持ち込みました。
(既存作品とSNSアカウント紹介の場所が逆なのは、なんとなーくこっちのが良さそと思って当日変えちゃいました)

円を引く時の半径(=鉛筆にくくりつける紐の長さ)もメモってる わたしの長期記憶のゴミさはわたしが一番よくわかってるので……

おおよそ写し終えるまでに1.5時間ぐらい。

さらにしっかりアウトラインを取って、下書き完成まで2時間ぐらい。

11時開場なのでこの時点で割と来場者さんが入ってきています。が、この時間に入ってくる人たちはお目当てのブースに向かって一心不乱に競歩する感じなので接客に時間を割くことはほとんどない

色塗り

で、前回と同じく、最も面積の大きい背景を塗りつぶし、その次に主線を塗りつぶし、という感じで進めていきます。

今回は絵柄のコアとなる顔のパーツを早い段階で塗りました。
これだけでもかなり絵柄が伝わりやすくなったようで、足を止めてくれる人が増えてきたように思います。
それによってだんだんと接客に割く時間も増えてくるため時間に対する進捗はじゃっかん悪くなります。が、ずーーっと色塗ってると飽きてきちゃうので

ときどき来場者さんとお話しできるのはめっちゃありがたい!

というのは声を大にして言いたい!
けっきょくわたしは自分の作品のことがだいだいだいすきで好きあらば自作品語りをしたくてたまらんタイプなので、作業→おしゃべり→作業→おしゃべり みたいなループがすごく心地よかったです。

そんなことしてたらライぺぜんぜん途中なのに原画をお迎えいただきました。ありがて〜〜〜
原画を持っていくことで、ライぺが終わっていなくても、「あっこの人の絵ってこんな感じなんだ〜」という期待感みたいなものを醸成できるということもわかりました。絵の具を飛ばしちゃわないように気をつけて作業をする必要はあるけど、これはいいかもと思った。次回もやると思います。

線の完成が1日目の2時すぎ。
前回線画終わったのが5時ちょいまえだったので、7時に搬入開始した分だけ巻けてるという感じです。

絵を描く面積を減らしたとか書いたくせにそこで巻いた分はどこに行っちゃったの……???という感じもするけど、一人で接客もやってるところに吸収されてるということにしておきましょう。

ちなみに壁にSNSアカウントとかQRコードとか貼ってたんですけど配置をめっちゃミスってどうにもならなくなってアクリルガッシュで強引に塗りつぶすことにしました。noteさんだいすき 悪気はないんです ただ私がバカなだけで……

こっから先はただひたすら線の内側を塗っていくだけ。
紫色の線は最後にもういちど調整を入れるので、この時点では多少はみ出して塗ってしまってもまったく気にしません。塗り残しがない方が重要。

で、ぶじ色塗りが1日目で完了しました。19時閉場なのでめっちゃギリ。

前回この状態になったのは午後1時、ということで(来場者さんから見て)2時間巻きで進捗していることになります。色塗りが早かったのは、単に絵がちっちゃかったからだと思います。

二日目 細い線をいれる&線の調整

だいぶ完成形に近づいていたこともあり、ライぺをしている姿を見せるのもコンテンツの一部だよね!という言い訳をしながら10時ぐらいに入場。
グッズ等の設営を終えて、2日目開場と同じぐらいのタイミングで細部の調整に入ります。

1時間ぐらいでサクッと完成。

開始時との違いがわかりにくいですが、髪の毛の色の境界に細い線を入れてます。あと太い線も色を塗る中ではみ出しちゃったりした部分をもう一度整えている。

ここから先は自由時間!
ちょっとブースを離れて周囲をぐるっと回ってみたり、ブースに足を止める人にひたすら話しかけてみたりと、デザフェスらしい時間を過ごしました。

雨も降ってきてだんだん人もまばらになってきたので、6時半ちょっと前ぐらいから撤収作業をはじめ、閉場時間のすこし前に離脱。楽しかった〜〜

今回わかったこと

①ライぺ、ソロでもなんとかなる

今回やってみて一番よかったのはこれが分かったこと。

1回目では完全にテンパっててブースに足をとめてくれる人のことをみれていなかったし、2回目は売り子さんがいるからまかせちゃえばいいやーと思って気にしてなかったんですが、自分でどっちもやるぞと心を決めてやってみると、作業をしてても案外ブースにきてる人にはすぐ気づけます

ずっと壁に向かって絵の具ぬってるとどうしても飽きてきちゃうので、そういう意味でも時々誰かとお話しできるのは至福。

唯一怖いのは盗難ですが、これに関してはデザフェス来場者のみなさまの良心を信じる以外に無いよなあと思ってます。釣り銭入れだけは死守しよう。

②とはいえクオリティは犠牲になる

逆に今回いまいちだったなーと思ったのはこれ。
↓これが前回のライぺ

↓これが今回のライペ

うーん誰がどうみても前回のが良いでしょ……というのが偽らざる感想です。

やっぱ露骨に省エネ感がでちゃっているなあというのは自分がいちばんよく分かってます。実際、初めて見て絵柄がめっちゃツボでした!と言ってくださる人は多かったけど、リピーターさんはそこそこという感じだった。。。
前回のライぺをみて期待してきてくださった方には申し訳ないなという気持ちがあります。

なんにせよめっちゃ楽しかった!

また来年の5月にライぺで出たいです。
でかい絵を描くのはシンプルに楽しい!

お読みくださってありがとうございました。

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