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最古の囲碁論 中国漢の時代

 中国の漢の時代は劉邦により建国された前漢(紀元前206年~8年)と、重臣の王莽により一旦滅亡した後に光武帝により再興された後漢(25年~220年)に分かれる。
 漢代には囲碁が女性にも広まり碁の層は相当厚くなっていったといわれている。この時期から碁界の様子が多少具体的に知られるようになってきた。
 囲碁が普及、発展していくことにともない、それに関する著作や論及などが見られるようになる。後漢には囲碁の構造、理法への関心が高まっていき、これを理論づけようとしている。特に有名なものが班固の『弈旨えきし』、馬融の『囲棋賦』である。

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