煌めきのなかの可能性 -MaiR Cover Song LIVE『衝動』感想―
音止まず
今回は2023年10月29日におこなわれた、Virtual RockSinger MaiRちゃんのカバーソングライブ『衝動』の感想記事である。数多のライブをおこなってきた彼女であるが、今回は初となるカバーソングオンリーのライブ!あまりに胸踊るライブだったので、文字通り衝動に駆られて(後れ馳せながら)感想を書くことにした。早速記していこう!
なお、今回披露された曲には全て『歌ってみた動画』が存在しているので、合わせてリンクを貼っておく。昔と今を聴き比べてみることで、より深くMaiRというSingerを理解できると思う。
↑ライブ本編はこちら!
↑MaiRちゃんによる振り返り&歌枠はこちら!
疾走と熱烈のBeat!
1曲目は『READY STEADY GO』。いきなりL'Arc~en~Cielとは実にMaiRちゃんらしい。
疾走感のあるメロディーと爽やかな声の伸び、そしてパワフルな歌声が重なりあって心地が良い。
なによりMaiRちゃんの歌うカバー曲にはどれもリスペクトを感じるから大好きだ。私もラルクはそこそこ聴きかじった身。特にラスサビの歌い方なんてそっくりだと思った。
さらに厚いリスペクトだけでなく、それを自分で解釈し、自分色に染めていく表現力も彼女の武器だ。上記のカバーでもそうだが、MaiRちゃんの『READY STEADY GO』はこの流れるようなカッコ良さが堪らない!メリハリの付け方が上手いんだよね~。
曲が終わるとMCタイム。今回のステージは特設とのことで、歌唱中の演出と共にALIVE MUSIXさんの気合いが伝わってくる!至るところにバン○シーみを感じるRockなペイントも見逃せない。
ライブはまだまだ始まったばかり!続いての曲は…
LiSAさんの『ROCK-mode』!MaiRちゃんのカバー曲のなかでもバチバチにカッコよく、かなり印象的な曲だ。
個人的にLiSAさんの曲とMaiRちゃんの歌声は相性最高だと思っている。声質が似てるから?…とか思うが、私はLiSAさんの歌声をCDでしか聴いたことがないので、その辺は何とも言えない。
それはともかく、とにかく熱くてカッコいい!MaiRちゃんの本領発揮で、これぞロックって感じの滾る曲だ。力強い歌声も決して単調ではなく、サビでさらに強くなりつつも緩急を持って進んでいくのが魅力的だ。
だりら!だりら!!
次の曲は『UNION』!オーイシマサヨシ氏とTom-H@ck氏のユニット、OxTの言わずと知れた名曲だ。
MaiRちゃんの『UNION』はなんと言ってもオリジナルに負けないくらいの疾走感が堪らない!
流麗なAメロBメロからのダイナミックなサビは軽快さがありながらも迫力満点!
聴いた後に心配事が消し飛ぶような爽やかな気持ちになれる…これが彼女だけの『UNION』なんだよなぁ。
曲の後は再びMCタイム。水の未来を見つめているRockSingerたすかる。
星空の夢は明かに…
4曲目は『ベテルギウス』。実は私にとってこの曲は、MaiRちゃんがこれまでカバーしてきた200曲のなかでは5本の指に入るほどのお気に入り!まさか披露してくれるとは…!
言葉1つ1つが光るように噛み締めて歌うことで、力強い歌声のなかでも確かな優しさと、「想って」歌ってくれていることをひしひしと感じた。
カバー曲のMVが出されてから結構歌われることが多いこの曲。となれば当然、めあめいとさんそれぞれに、そして歌う彼女にとっても様々な想い入れがあることだろう。
そうして無数の想いが星のように繋がってこの時間を作っているなんて、まさにこの曲の歌詞みたいで素敵じゃないか。
続いて5曲目は『Lemon』。米津玄師さんの代表曲であり、MaiRちゃんのカバー曲のなかでも初期の傑作だ。
MaiRちゃんのスパッとした低音と、単調でありながらも感情をぶつけるような歌い方から段々とサビに向かって高まっていくさまが素晴らしい!
サビの高音も感情がこもっていてグッとくる。この曲は結構メジャーな曲ではあるけれど、歌ってみると高音と低音のメリハリが中々難しい曲だと思う。それをこれほど歌いこなすとは…!
背景のエフェクトも曲に合わせた黄色で、煌めく花火のように美しい。
6曲目は『猫』。ダンスロックバンドであるDISH//さんの曲だ。
この曲では歌唱力はもちろんのこと、表現力が際立っている。歌声から張り裂けんばかりの切なさが伝わってきて、聞いていて思わず感傷に浸ってしまうほどだ。
けれど、ただの哀歌では終わらず、再起を思わせるストーリーを感じさせてくれるのは切なくも優しい歌い方あってこそ。この感情の表現力はまさにSingerと呼ぶに相応しい。
閃律
次の曲はX(twitter)でおこなった事前のリクエスト募集のなかで1位を取った曲とのこと!その栄えある曲は…
ONE OK ROCKさんの『Wherever you are』!
ワンオクの曲を原曲により近く、パワフルに歌い上げる女性ボーカルというのはVtuber界広しと言えど(私が知るなかでは)MaiRちゃんくらいしかいない。
ダイナミックな歌声からは力強さと包み込むような暖かさ、そして暖かさの芯には魂が迸るような熱を感じた。
眠れぬ夜に癒しをくれて、明日へ踏み出す元気をくれる…そんな素敵なカバーだ。
8曲目はこれまたワンオクの『完全感覚Dreamer』。原曲は結構話題になった曲なので、知っている方も多いのではないだろうか。
↑この『歌ってみた』ももうすぐ5年だけど、いつ見ても後ろのふくぶちょーさんでジワジワくる、いろんな意味でRockなMVだ。
当の楽曲はというと、疾走するサウンドとパワフルな歌声は彼女の独壇場!とにかく熱く、めちゃくちゃカッコいい!途中の演出も気合いが入っている!
サビの歌い方が痺れる!普段のMaiRちゃんも天然気味で良いけれど、こうして痺れるRockを歌うMaiRちゃんもギャップがあって良き。
ラストスパートへのアクセルって感じで、テンションが上がっていく!この歌詞もMaiRちゃんの信念に通じるものがあって好きなんだよなぁ。
激奏!
次の曲はAlexandrosさんの『閃光』。どういうわけだか一時期大流行りした曲だ🎃。
↑このMV、歌唱だけじゃなくて映像自体も凄い作り込みだから是非見てほしい!
高音と低音の緩急が素晴らしく、澄んだ声の伸びと相まって、曲の疾走感をさらに加速させている。
MaiRちゃんの芯のある歌声は聴いていて心地良く、惚れ惚れする。私のなかのMaiRちゃんのイメージは閃光だから、この曲はよく似合う。
後ろで流れるMVも、過去の自分とセッションしているみたいでなんだか感慨深い。そういうオタクなんです。
ラスト1曲の前に告知のお時間。イベントも豪華な顔ぶれで楽しみ!
メンバーシップの特典やグッズもどれも素敵なので、皆ComeOn!私も別名義でメンシに入っていたり…。おっと忘れちゃいけない、FANBOXもあるよ!
興奮覚めぬライブもいよいよ大詰め!大トリを飾るのは『God Knows…』。あら、ちょうど世代の名曲だ。
ところで、今回バックで流れている上記のMVとは別に、MaiRちゃんの『God knows…』にはもう1種類あることをご存知だろうか。
5年前の2018年9月9日、彼女が3Dとなってから最初に投稿した『歌ってみた』動画こそ、この『Go Knows…』なのだ。最初の曲が、これまでのカバー曲の集大成を飾るとは…なんと感慨深い…。
今回を含む3パターンを比べてみると、やっぱり彼女の成長が見てとれる。パワフルだけど透き通った歌声と表現力はさらに磨きがかかり、より曲の良さを引き出している。
ただただ可愛く格好良いし、彼女の積み上げてきた経験や技、何より音楽に懸ける生き様を強く感じる。そう。ここに言葉は必要なく、込めた想いをしかと受け止めるだけである。
Virtual RockSinger MaiR、ここにあり!
さらなる高みへ
カバーソングライブ『衝動』は、激しい歌から優しい歌まで、MaiRちゃんの様々な表情を見ることができた充実ライブであった。
模倣を越えて、自分のストーリーを織り交ぜて如何に個性の領域に辿り着けるか…。それがカバー曲の面白いところだ。歌手本人が歌う原曲ももちろん良いが、カバー曲も歌う人それぞれのストーリーが感じられて実に魅力的だ。原曲を越える越えないではなく、どちらも素敵なのだ。
そしてMaiRちゃんのカバー曲からは、あの人ならこういう歌い方する!とか、あの人確かにああいうパフォーマンスする!とか、凄く研究している様子が歌声やパフォーマンスからひしひしと感じられる。これは今回だけでなく、いつもの歌枠や出演するライブにおいても常々感じている。そしてリスペクトの先にあるのが、まっすぐで確かな、変わらない想い。それこそ、Virtual RockSinger MaiR最大の武器だと思う。その想いがある限り、きっとどこまでだって高く飛べるだろう。
そうそう!カバー曲と言えば、最新の『青のすみか』も良かったので是非!切なさと苦しさに抗い進み続けるさまを見事に表現していて素晴らしい。
さて、MaiRちゃんはカバー曲も素敵だが、オリジナル曲も魅力的な曲ばかりだ。是非聴いてほし…おや?
チャンネル登録者数16万人突破を記念して、ライブも開催されるらしいので、皆見に行こう!アレとか来るかなぁ?
リスペクトと確かな想いで、曲をさらに進化させるVirtual Rock Singer MaiR。その輝きはまだまだこんなものじゃない…でしょ?
ふくぶちょーさん、ALIVE MUSIXの皆さん、関係者の皆さん、めあめいとさん、
そしてMaiRちゃん!
素敵なライブをありがとうございました!
次のライブも楽しみにしています!
ここまでお読み頂きありがとうございました!感想は下のコメント欄かX(twitter)まで!