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【1】性需給史絵様回顧録(1/6)

最古の職業─────。

老いも若きも男も女も何時の世も、
それで通じてしまう、真。

なのに、世紀を増すごとに、
原罪感が強まりタブー視され禁忌化される、実。

よほど人間が理想とする姿とは
かけ離れた変化を遂げてしまったのか、怪。

なぜそこまでの一途を辿ってしまったのか、謎。

最古の職業、で、一括られるそれは、
『これは最古の職業とは違う』と、
やや強引とは否めなくとも言い切ることので、
当局の失笑を買う程度の仕打ちで済み、
繁栄が衰退に勝り続けてきた。

最古の職業、で、ある。
老いか若きか男か女か、最初に、
すなわち、最古にそう確信した者は誰であったかではなく、
確信させたものは何であったか。

最古の職業、と聞いて、よほど情報知識に偏りがない限り、
まず連想するのは、顧客でも経営者でもなく、売春婦であろう。
すなわち、女、である。

そして、大概思想はここで終わる。
なぜなら、そう思考する者の大概は、男だからである。

昨今では、倫理上、恋人・夫婦関係にある者以外とは、原則的に、
浮気・不倫は例外的に、無料(タダ)では、
性交渉が出来ないことになっている。

それでも特定の者以外と性交渉を望む者は、
店舗間・個人間問わず、
それ相応の資本を投げ打たなければならないわけだが、
それでも望む者は、いる。

それが、なにを意味するのか。

その前に、店舗間と個人間の、
二番目の大きな差についてふれておこう。
一番目に大きな差は合法か違法かである。

しかしこれは世の常。
だからそちらを選ぶという、本当の理由にはならない。

結論からいえば店舗間での売買(もしくは買売)が主流で、
個人間の売買(もしくは買売)は、やや一般的ではない。
百貨店と個人商店と言ったところか。

<百貨店の場合>

5F New face (新人)
4F Like a model (長身)
3F Beautiful legs (美脚)
2F Big peach (美尻)
1F Water melon (巨乳)
B1 younger (若者)
B2 Older (熟女)

<個人商店>

商品:Only me

前者では男はお目当てのフロアーで降り、
お好みの店に入り、欲しい商品を選び、
明朗な料金で買う。

フロアーにでも、店にでも、商品にでも飽きれば、
また別のフロアーなり店なり商品なりを、
ピックアップすればよし。

女は働きたいフロアーで降り、
適した店に入店し、許容範囲内の奉仕で、
折半分をもらう。
なにかあえば、他の店に移ればよい。

後者はどだい品数が違う。
ただ差は、看板が掲げられているか否か、である。

なぜ?

それはやはり、違法だから、であろう。
なので、そんな(リスクを)ことをし(犯さ)なくても、
今は───今も昔も───デパートには、
常に目新しくより刺激的な商品が、入れ替わり立ち替わり、
やや過剰包装(修正)気味に、ディスプレイされている。

客はそこで全ての「買い物」を済ませてしまえばいい。
全て事足りるようになっている場所、それがデパートである。

それでもなぜ、個人商店での買い物、販売、
つまり、「売春(買春)」がなくならないのか。

これに関しては、「なぜ売春はいけないことなのか」を
「なぜ人類は滅んではいけないのか」に、逆に論点をすり替え、
反対に核心に迫らず、あえて中核を射かないでおけば、
売る側からすれば、年齢的(未成年である/年増である)
容姿的(器量が良過ぎて適材適所がない/不器量である)
性格的(集団・組織が苦手)に、働ける店がないから。
百貨店では折半だから 云々。

なにより、百貨店と(同等ではないが)同様に、
買い手があるから、というのが、本音のところだろう。

売り手と買い手。需要と供給。

その前に、買い手はなにも、
公然の恋人や夫婦関係・内縁関係にある者の他、
非公然の同意型一過性(もしくは定期性)肉体関係者を含む、
特定の性交渉相手がいる者に限ったことではない。


【2】性需給史絵様回顧録(2/6)に続く

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