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共感する力は表裏一体

前回の話で「医療従事者やスーパー,配送など第一線で働く人たちの不安な気持ちは一体どうするんだ!」「大変な人たちがいるのに不謹慎なことをやるべきではない!」っていう人がでてくると思う。そのことについて書きたいと思う(というかぼくは飲食で個人経営なんだけど,いま全く仕事がなくリアルに配送の仕事をはじめたという割と厳しい境遇なんだけども笑)※下記の文章は2020年の5月上旬に書きました。

第一線で働いてる人たち(医療従事者,エッセンシャルワーカーという言葉は言葉自体が持ち上げられすぎいてその言葉の使い方に違和感を感じているのであまり使わないでおく)やコロナウィルスに感染した人,またその周囲にいる家族の大変さや辛さに共感することはすごく大切なことだと思う。ぼくも日頃からネットのニュースや個人のブログなどで発信してる医療関係者や感染者の記事を見ていると理不尽な出来事になんとも辛くなりモヤモヤした気持ちになる。

そういった人たちに共感するのはとてもよいことだ。しかし,とても難しいことなんだけれども,その人たちに身を寄せた発言(身を寄せる行為)はなるべくするべきではないと思う。なぜかというと前回の内容を見てもらえるとわかるけれども,そういった不安な気持ちが社会を作り人々が身動きが取れないようになったり,社会を壊す(凶悪犯罪事件,人々の分断などが起こる)可能性があるからだ。

サッカーで例えてみる。フォワード(攻撃)がいてディフェンダー(守備)がいて更にミッドフィルダー、ゴールキーパーなどポジションによって役割分担がある。社会も第一線で働いている人がいて,一般の仕事をしてる人もいる,政治家もいて専門家もいて...とそれぞれの人たちに各ポジションがあり役割分担があると思う。フォワードがディフェンダーの気持ちに共感するのはよいけれど,フォワードが守備に回ってはゲームに勝てない。社会もそれといっしょで第一線で働いている人に共感するのは大切なことだけれども,みんながそこに留まっていては社会,経済はまわらないんじゃないか!?すぐにでも自分のポジションに戻った方がよいのでは?と思うのだ。

もちろん留まって,医療関係者などのサポートなどができる人はやった方がいいと思う。それはとても素晴らしいことだと思う。しかし,それ以外の人は自分のいまできること,やりたいことをやればよいと思うのだ。変に気持ちだけ寄り添って,「いまは大変な人たちがいるから今は楽しんでる場合じゃない」など余計なことを思うことで社会に不安な空気感が増幅され,どんどん悪い方に向かっていくんじゃないか!?と思うのだ。

ちなみにこういった思いを持つ事で人々が自粛を続けることで起こる弊害もある。誰もが気づいていると思うけれども飲食店などの対面でのサービス業やエンターテイメント業界だ。第一戦で働いている人に身を寄せすぎる事(コロナを必要以上に不安がること)で他の苦しんでいる人たちに目を向ける事ができなくなってしまう。もちろん対面での仕事やエンターテイメント業界のような人がたくさん集まる仕事が"コロナが危ない"ということでそういった事は言いにくい状況にはあると思うけれども,カタチは違えど苦しかったり大変な状況といった意味では第一線で働いている人たちと同じでなないかと思うのだ。共感できる力は人間にとって大事だけれども共感することにより他の周りが見えなくなってしまい,それ以外の人を無意識のうちに苦しめてしまうこともある。そういった意味では共感をしつつも自らのポジションを保ち,冷静な判断をしていくことが大切なのでは?と思うのだ。

ちなみに補足しておくと"ポジション"という言葉を繰り返し使っているけれどもサッカーの例えを使ったのでポジションという言葉を使わせてもらった。ぼくが言う"ポジション"は自らの地位とか立場と言う意味ではなく,自らの軸を保つ,ブレないような「自らの位置」といった意味で使わせてもらっている。

いろいろと不安な中で「このコロナ禍で普段通りに純粋に人生を楽しめ!」というのはよっぽどの強者でないとできないと思う。コロナ禍に程よく凹み,注意し程よく距離を保つ。そして小さなことでもよいからやろうと思っていたけど出来なかったことや,自分の楽しみを見つけて楽しむということがいま大事なのではないか?と思うのだ。

とはいえ気の持ち用的な話っていうのは説得力に欠けるのもわかる。どういったきっかけで人は「大丈夫」になるんだろう?ほんとうに難しい問題だ。

最近,散歩するとよく思うのだけどもTVやネットからちょっと離れてみて身近にある自然(空を眺めてみるとか)に触れることに何か答えがあるような気がしたり...!?そんなふわっとしたことを考えたりする。そんなことを考えているときに「ちょっとSNSから離れてみよう」とふと思った。思った事はすぐ実行!ということで1週間くらい離れて見ようと思う。そして次回はその1週間ほどSNSを離れて感じたことを書きたいと思う。

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