■米国ユニバーサルが失敗したサブスクリプション■日本企業がこぞってベンチマークした趣味の「オンライン講座」Crafty撤退■要因は?
すごもり需要が急増中なのに・・・
ユニバーサルスタジオを傘下にもつ米国ユニバーサル経営
趣味の「オンライン講座」が撤退
右肩上がりのベンチャー企業を240億円で買収してから3年で…
日本のカルチャー系のオンライン講座がこぞってベンチマークした
米国「Craftsy」の撤退が2020年5月末に発表
撤退の時期は言及なく数か月以内に
徹底の要因をさぐりながら
日本ではどのように展開していったら普及するのか
現状と今後について記します。
Craftsyについて
2010年 米国デンバーにてベンチャービジネスとして設立
2017年 ユニバーサルスタジオを傘下にもつ、メディアエンターテインメントグループのNBCユニバーサルに240億円で買収される
その後、サイト名をBluprintに変更、月額約1500円のサブスクリプションサービスを導入
撤退の2つ要因(考察)
1. 全世界的に知名度が高かったサイト名をCraftsyからBluprintに変えたこと
2. サブスクリプションサービスに変換したこと
それにともない、特定の手芸クラフトを深く掘り下げたアラカルトのメニューから、エンターテイメントに重点を置いた短くて軽いコンテンツを増加
物作りをしている方ならわかると思いますが・・・
自分の趣向にあった物作りを深く追求したいのであって、エンターテイメント性は求めていないと思います。
例えば、白糸刺繍をされている方が、ペーパークラフトには行きにくく、価格的にお得であっても興味の無い物まで網羅されている視聴し放題のサブスクリプションサービスには必要性を感じないでしょう。
買収される前のCraftsy
カリキュラムのほとんどは中級~上級向け
キルト、刺繍、編物、パン作り
講師側、習い手側、双方にとってメリットがありました。
”自らの手で物作りを趣味とする女性たちを対象にした新しいビジネスモデル” としても注目
講師側メリットの1例:3コースを教えていた編物講師
2万人以上がコースを受講、彼女の収入は6万ドル(約650万円)
ちなみに、講師報酬はコース収益の10~15%
習い手側メリットの1例:交通費を掛けて習いに行っていた費用を考えると、サイトの受講料はそれほど高額ではないとコメント
日本のカルチャー系オンライン講座
Craftsyをベンチマークした代表例として、
2016年12月、<NTTぷらら>がサービス“Shummy” カメラ講座を中心にスタート。同時期に<日本ヴォーグ社>が手芸に特化したオンライン講座を起ち上げ、2017年ネイル専門オンライン講座<MIROOM>がスタートし、その後カテゴリーを手芸クラフトにも広げています。
どのサイトも、手芸クラフト、お料理系をはじめライフスタイル講座は、一時とん挫していましたが、コロナ禍を受けカリキュラムは増えています。
日本で普及しなかった3つの要因
1. オンラインで完結しようとしたこと
2. 講師、受講生のメンタリティにあっていなかったこと
3. その方たちのネットリテラシーが比較的高くなかったこと
日本で普及させるためには
アマゾンをはじめ多くのネット企業がリアルの世界にも拡大させている目的を考え、
オンラインを起点に、リアルの講座でもお客様と繋がりを作る
また、逆もありで、
リアルの講座を起点に、オンラインの講座でも繋がりを作る
ことで、
単なる受講する場から、お客様との繋がりを作る場に変えていく
ことだと考えています。
元々アメリカ発祥のコンビニ「セブンイレブン」が、日本で清潔さ、品ぞろえ、美味しさを追求し独自路線を歩み成功したように、今後は、日本独自のカルチャー系「オンライン講座」を構築できたら普及すると思います。
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