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聴く力

ベンジャミン・ディズレーリはユダヤ系としてイギリスの首相になった唯一の人物である。

19世紀後半、保守党の党首として自由党のウィリアム・グラッドストンと熾烈な政権争いを繰り広げ、二大政党制を確立してイギリス議会政治の黄金時代を築きあげたことで有名だ。

この二人の偉大な政治家について興味深いエピソードが残っている。


ある貴婦人がグラッドストンと話をしたところ、イギリスで最も素晴らしい人物と出会った気がしたという。

それに対してディズレーリと話をしたところ、自分がイギリスで最も素晴らしい人物になった気がしたというのだ。

ディズレーリは相手の自尊心を高める達人だったのである。

ユダヤ人差別が激しかった当時のイギリスで、ディズレーリが民衆の支持を取りつけて一国の指導者になった要因は、誠実な人柄と巧みな人心掌握術にあった。


多くの人は地位や名誉、学歴、財産、年齢に関係なく、自尊心の欠乏に苦しんでいる。

だから、自尊心を高めるのを手伝えば好意を寄せて協力してくれる。

「姑息なやり方だ」と言う人もいるかもしれないが、それは違う。


誠実な気持ちで相手の自尊心を高めることは、いつでもどこでも無償でできる親切な行為なのだ。

あなたは日ごろ職場や家庭、その他の場所で相手の自尊心を高める努力をしているだろうか?

次の言葉を心にとどめておこう。


けなされたら、あなたのことが嫌いになる。

ほめられたら、あなたのことが好きになる。

好きな人のためなら、なんでもしたくなる。

ジェームズ・スペンソン
『人生の扉をひらく50の法則』ディスカヴァー




相手の自己重要感や自尊心を高めるもっともいい方法は、「聴く」ことだ。

傾聴ともいうが、相手の話を全身で聴く姿勢を見せること。

それは、敬意をもって聴く、ということでもある。


全身とは…

ただ聴くだけでなく、うなずいたり、あいづちを打ったり、驚きの表情を見せたりすることだ。

また同時に、相手に興味や関心を示すこと。

そして大事なのは、相手と同じところを探すこと。

どこがどう違うかではなく、どこがどう同じなのかを伝えること。


そうすると相手の自己重要感を高めることができる。

自分をしっかり理解して、大切だよと伝えてくれる人をキライになれるわけがない。

しっかり聴くがなかなかできない私

ありがたい課題みーつけた❣️


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