LTOドライブを買ってみたんす
どうも。
最近過去のデータをどうアーカイブするか考えていまして
HDDやSSDは寿命が5年くらいでSSDは長くて10年程度
「十分じゃね?」と思う方もいらっしゃると思います。
馬鹿野郎 ナメるな
確かに10年も持てば十分アーカイブの役割は果たせてますし
目安なのでもっと持つ可能性もあります。
ただせっかく作成したデータはできるだけ長く残したい。
と思いLTOドライブを買ってみました。
そんな感じ。
そもそもLTOとは
というような感じの記憶媒体です
寿命はなんと30年以上と言われており、前述の通りアーカイブ目的で使用されることが多いそうです。
Ultriumという規格があり、現在は9世代まで開発が進んでおり、最新の9世代は標準容量が18TB、圧縮すると45TBも記録できるクソデカ容量になっています。
そのLTOテープを読み込むためのドライブがLTOテープドライブなんですが
ドライブ自体の価格が安いもので50~70万円、高いもので100万円を超えてきます。イニシャルコストが高すぎるため個人で買おうとする人はなかなかいません。
ですがヤフオクには中古のドライブが転がっているので、今回はそれらを買ってみました。
(テープ自体は最新の9世代で2万円ほどなので手が届きます)
LTOドライブを使ってみる
用意するもの
最初に手に入れたのはUltrium5世代目のLTOドライブで、4,5世代のテープの読み込み、書き込み、3世代の読み込みが可能です。
詳しくは互換表を参照
https://lto.co.jp/lto-gokan.html
LTOは5世代目からLTFSというファイルシステムをサポートしていて
従来の記録方法はtarなどのコマンドから記録する必要がありましたが、LTFSを有効化すればHDDやUSBメモリなどのリムーバブルメディアと同じように扱えます。
せっかくならこのファイルシステムを使ってみたいので5世代目を購入。
ただドライブだけだと動作しないためいろいろ周辺機器も買い足します。
SAS HBAカード (SATA端子付き)
SATAケーブル
SATA電源ケーブル
SATA→SAS変換アダプタ
クリーニングカートリッジ
LTOテープカートリッジ
手順としては
購入したドライブはSASを使用するためSASのHBAカードをPCIeに接続
HBAからSATAで変換アダプタを介してドライブに接続
同じくSATA電源をとってきて変換アダプタに接続
HBAカードにはLSIの SAS 9212-4i4e を使用しました。
セットアップ
今回はWindows11の環境下で使ってみます
まずLTFSを使用するためのソフトウェアとドライバーをダウンロードします
このリンクから専用ソフトを落とすとドライバーも一緒についてくるはず。
[Cartridge utilities]から[Format]を選択し、カートリッジをフォーマットします。
フォーマットが完了したら[Create mapping]でLTFSを有効化してエクスプローラーに表示されたら完了です。
HDD、SDD同様にドラッグアンドドロップでファイルコピーができます。
容量問題と修理
このまま5世代目を使用してても問題ないと思いましたが、よく考えたら容量に対するコスパが悪い気がして来ました。
LTO5は通常容量が1.5TB、圧縮時容量は3TBです
ただ今回は全く圧縮できない画像や動画ファイルが8割くらい占めており、
1年で使用するデータ容量が4TBだとすると一年で3,4本カートリッジを用意する必要があります。
カートリッジの本数で嵩張るのは嫌だなーと思ったので今度はLTO6ドライブを購入してみました。15000円くらい。
またヤフオクで落札したわけですが、エラーが発生しているジャンク品を購入しました。
おま環のエラーじゃねぇのと思いましたがどうやら違うらしく、届いたあと動作確認をしてみたらエラーが出たまま…
内部をこじ開けてLTO5ドライブと比較し、色々見てみましたが特に怪しい部分はなく(ドライブ製造元は同じなので構造も大体同じ)
ドライブの状態を調べられるLibrary and Tape Toolsで検査したところ、本体下部のロード、イジェクト機構に問題があるとのこと。
機構自体ではなく基盤に問題があると推定して、もう一台ヤフオクで同モデルを落札しました。
動作確認済みとは書かれていましたが、案の定謎のエラーが発生していて使い物にならず…(ヤフオクの動作確認済みは「行けたら行く」と同じくらいの確率です)
ただ、本体下部は問題ない状態だったため、最初に購入した上部基盤を移し替えたところ正常に動作しました。やったね。
LTO6もLTO5と同じように扱えました。
今後ドライブが生きているうちは1年経ったらバックアップするようにしようかなと思います。
では
おまけ: ヘッドの交換
上記で直ったLTO6でしたが、使っているうちに書き込みが上手く行かなくなったため、ヘッドを交換してみました。
ヘッドは両側にスプリング+ナットで固定されています。
ただ、軸が長すぎるため市販のナットドライバーなどが使用できません。
そのため工具を自作するかペンチ等で無理やり回す必要があります。
(特に右のナット)
筆者は以下のペンチで外しました。
頑張って外したヘッドがこちらです。
テープ接触面がボロボロ、交換しましょう。
交換したところ、前よりも安定して書き込めてます。
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