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【EMARF】縫えるスツール ②HOW?後編(組み立て・塗装)

この記事は1つ目のプロジェクト「縫えるスツール」制作過程のHOW後編です。届いた部材の組み立てと仕上げのプロセスやTipsを紹介します。

ヤスリがけと組み立て

こちらが1セット分の届いた部材です。きれいに切れていますが、フィレット穴を自前で勝手にデフォルトよりも深くしたせいか(半円からU字に)、穴が浅いところと深いところが混在してしまっていました。

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U字穴分の深さが無いと紐を通しづらいので、手作業で穴を広げていくことにしました。

穴を広げ終わったらヤスリがけを行いました。ヤスリがけ時のおすすめのギアがこちらです。

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左から、安物の棒ヤスリ、NTドレッサー(中目)、紙やすりホルダーです。

棒ヤスリはホゾ、アラレ組などの細かい部分をやするのに役立ちます。アラレ組のオフセット値(遊び)は0.4mmで設定していましたが、少し足りなかったようで、そのままではきつくてはまらなかったので、かなり念入りにやする必要がありました。

NTドレッサーは、半永久的に使える金属のヤスリ刃がついた、紙やすりと金属ヤスリのいいとこ取りのような道具です。紙やすりのように破れたり研磨力が落ちたりしないので、合板の小口や面取り(部材の角の部分を痛くない用に削る)といったガシガシと削りたい場面で役立ちます。もちろん面を荒く削ることもできます。DIYをやる方は一つ持っていて損はないと思います。

紙やすりホルダーもおすすめです。紙やすりは手でやると均一に力が入らず、紙やすりがすぐにだめになってしまったり、広い面積をやすろうとすると途方も無い時間がかかってしまいます。この道具を使うと紙やすりに均一に体重を載せて効率よく削ることができます。今回は仕上げの240番のヤスリがけで使用しました。

さて、アラレとホゾを組み立て、240番までヤスリがけしたものがこちらになります。組み立ての際はボンドを付けてグイグイ手で押し込み、浮いている部分に当て木をして木槌でたたきこみました。(映像でシェアしたかったのですがうまく撮れていなかった・・すみません)

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塗装

いよいよ塗装です。今回選んだ塗料はオスモウッドワックスシルクグレー(#3119)になります。

ウェブサイトを見てもらうのが一番はやいですが、僕なりにこの塗料の特徴とメリットをまとめておきたいとおもいます。

・塗膜を作らないので素人でも塗りやすい
普通のペンキやニスは塗材の膜を作るので、熟達した人が上手に塗らないと刷毛のすじやムラが残ってしまいます。一方オスモは染み込みながら染色するオイルステイン系の塗料なので、塗りすぎにだけ気をつければムラがほぼできません。(下で詳しく説明します)

・ケミカルフリーで無害
植物系の油をベースに作ってあるので、塗装していて全く気分が悪くなりません。

・木目を活かし、しっとりと美しく、表面保護・撥水もしてくれる
ウッドワックスは3分ツヤで、テカテカになりすぎずしっとりした表情にしてくれます。またボロ布で拭き上げると半透明仕上げとなり、木目が残ります。木工手作り感も残しつつ、しかも素人っぽくないちょうどよい仕上がりになります。

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家にあった合板の端材で塗装の練習をしました。またスツールを縫い合わせるバンジーコード(丈夫なゴム紐)も購入したので、色味の相性をチェック。

さて、本番です。缶の中を混ぜたら、まずは面に刷毛でちょんちょんと塗料をのせていきます。(ペンキではないのでのせすぎない)

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次に刷毛のコシをつかって塗り拡げていきます。刷り込むイメージで、できるだけ薄くしましょう。

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ラーチ合板には部分によって油が染み込みづらい場所があり、このままだと厚塗りになってしまい乾いてもネチャネチャと塗料が残ってしまうので、ウエス(ボロ布)で拭き上げていきます。

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ラーチ合板の場合、こんな感じで木目部分はほぼ色がつかずに縞模様ができました。僕はこの感じも嫌いではないのでこれで乾かしてみることにしました。

約12時間後。

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きれいに乾いてくれました。グレーののり方がまだらになっていて面白い表情になりました。

次回記事(WHAT編)では実際に縫ってみて、使い方やこのプロジェクトの可能性などを紹介したいと思います。

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