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【試し読み】vol.15 アーカム・メンバーズ 春の座談会|えくすとら

本記事は、公式アプリ「クトゥルフ神話TRPG ルールブックPLUS」にて、有料プラン加入の方向けに公開中のアプリ限定コンテンツ、「クトゥルフ神話TRPG えくすとら」の試し読み記事です。

#インタビュー


構成:蓮見かるほ/アーカム・メンバーズ

 今号では春の特別企画として、“クトゥルフ神話TRPG”シリーズの翻訳・日本語版制作チームであるアーカム・メンバーズの座談会を開催する。クトゥルフ神話との出会い、思い出に残るセッションの一幕、推しの神話存在……。とりとめもない語らいを通し、普段見えることの少ないアーカム・メンバーズの姿をお伝えしたい。

内山靖二郎(うちやま やすじろう)
 シナリオライター、小説家。手掛けたシナリオは「コーヒー一杯分の恐怖」「もっと食べたい」「ガシャン!」ほか多数。最近のブームはソロバーベキュー。

「クトゥルフ神話TRPG えくすとら」Vol.15

立花圭一(たちばな けいいち)
 翻訳家、ライター。“新クトゥルフ神話TRPGルールブック”、“クトゥルフ神話TRPG クトゥルフ・バイ・ガスライト”などで翻訳を担当。最近の推し怪獣は宇宙電磁怪獣ゲバルガ。

寺田幸弘(てらだ ゆきひろ)
 翻訳家、シナリオライター。「しろがねコーヒー」「フェリーの怪」などのシナリオのほか、“新クトゥルフ神話TRPGルールブック”、“新クトゥルフ神話TRPG スタートセット”などの翻訳も手掛ける。最近の願望は、コレクションを置くための広いスペース。

七峰きざし(ななみね きざし)
 シナリオライター。手がけたシナリオは「カートゥーン・リアニメーション」「屍煙」のほか、“クトゥルフ神話TRPG ルールブックえくすとら”掲載の「本質の味」「ディスコ・インフェルノ」も手掛ける。座談会参加者の中では一番の若手。最近欲しいものは在庫を置ける広い家。

クトゥルフ神話が先か、“クトゥルフ神話TRPG”が先か
自己紹介と、“クトゥルフ神話TRPG”との出会いについて教えてください。

立花:立花圭一です。“新クトゥルフ神話TRPG ルールブック(以下“新ルールブック”)”、“クトゥルフ神話TRPG クトゥルフ神話怪物図鑑”などの翻訳を担当しました。

“クトゥルフ神話TRPG”との出会いを語る前に、自分の場合はまず前提としてクトゥルフ神話について知っていたんですね。子どものころに読んだ『ケイブンシャの大百科 世界の怪獣大百科』という本にクトゥルフやダゴンが載っていたわけです。

 中学校に上がるころ、当時ハマっていたゲームブックの専門雑誌で“クトゥルフの呼び声”*1を知ったんですが、実際にプレイしたのは大学入ってからでしたね。仲間内で未訳ソースブックのデータを翻訳したり、シナリオの設定で相談に乗ったりしていました。

「クトゥルフ神話TRPG えくすとら」Vol.15
クトゥルフの呼び声

寺田:寺田幸弘です。アーカム・メンバーズ……といっても当時はその名前はまだなかったんですが、そこに加入したのは内山さん、立花さんよりもあとです。

立花:最初の頃の寺田さんは『Role & Roll』*2では「○○のひみつ」シリーズを担当していましたよね。

膨大な知識量が必要なシリーズですね! 寺田さんの豊富な知見にはいつもお世話になっております。寺田さんはTRPGを先に知っていて、クトゥルフ神話との出会いはあとということでしょうか。

寺田:そうですね。高校生の時に“クトゥルフの呼び声”という名前のゲームを知って、持っていた友達に教わりながらプレイヤーをさせてもらったのが最初です。『ラヴクラフト全集』も一緒に渡されて、合わせて布教されました。

「クトゥルフ神話TRPG えくすとら」Vol.15
ラヴクラフト全集

内山:ぼくはSF好きだったので、「クトゥルフ神話」というものを初めて知ったのは『SFマガジン 』です。

 あとは国書刊行会の『真ク・リトル・リトル神話大系』。文学集として図書館の上のほうの棚においてありました。たぶん司書さんたちは格調が高そうだから並べてくれたんですよ、危険な小説だと気づかず(笑)。

 TRPGというものの存在は雑誌を読んで知っていました。行きつけのおもちゃ屋さんで発売したばかりの“ダンジョンズ&ドラゴンズ(以下D&D)”を買って、その後“クトゥルフの呼び声”を知りましたね。

七峰:ぼくはもともと、10年くらい前に友達と集まってアナログゲームをやっていました。”マジック:ザ・ギャザリング”といったカードゲーム、あとはボードゲームが中心でしたが、あるとき「TRPGをやってみよう」という話が出て、そこのメンバーで遊び始めたのが最初です。

 いくつかのシステムをプレイするにつれて、最終的に“クトゥルフ神話TRPG”に行きつきました。初めて遊んだシナリオは“クトゥルフ神話TRPG クトゥルフ2010”収録の「もっと食べたい」です。導入でNPCの友人が大変な目にあうじゃないですか。そこで「なんだこのゲームは!」と衝撃を受けたのを覚えています。

「クトゥルフ神話TRPG えくすとら」Vol.15

続きは公式アプリ「クトゥルフ神話TRPG ルールブックPLUS」にてご覧ください。

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