おまえはプリパラでアイドルになれ

よく来たな。俺はちさとkissMe!だ。俺は普段から膨大な量の文章を書いているが誰にも見せる気は無い。
だが、プリパラ(げんざいはアイドルタイムプリパラ)が今年の3月いっぱいで終了するという話を聞いて居ても立っても居られなくなったのでこの記事を公開することにした。

ちさとkissMe!選手はnoteに不定期に寄稿しているしゃかい派コラムニストです。

http://sp.nicovideo.jp/watch/1405499565

http://sp.nicovideo.jp/watch/1429082072

http://sp.nicovideo.jp/watch/1460433392

http://sp.nicovideo.jp/watch/1491966028

おまえはプリパラときいて、「プリパラってプリキュアとか小さい女の子向けアニメの仲間でしょ?」「アイドルアニメってなんか近隣住人に迷惑かける連中の発生源でしょ?」「なんかイオンとかにあるゲーム」などと知りもしないことをさも知っているかのように語るだろう。

だが、一度でも観たことのある奴ならこのプリパラが真の男と真の戦士のためのコンテンツであることを理解するはずだ。

まず、プリパラとは何なのか、おまえらに説明する必要があるだろう。
プリパラはタカラトミーアーツとシンソフィアが共同開発したゲーム及びタツノコプロとDONWOO A&Eが手掛けるアニメなどのメディアミックス作品だ。
ゲームとしてはシンプルなリズムとトレーディングカードアーケードゲームとなっており、アニメも基本的にゲームの販促をもくてきにして進んでいく。
この時点でおまえは「なんだよおもちゃとゲームの宣伝が目的かよ」と見もしないで決めつけるだろう。
だがおまえも10年、20年、30年、40年前には仮面ライダーやウルトラマン、ビックリマン、ガンダム、セーラームーンを見ていたはずであり、おまえの親もごく稀にその関連玩具を買い与えていただろう。今になればわかると思うが、大人は本当に良いものだと思わなければ金を出したりはしない。
つまり、おまえが見ていた児童向け番組のいくつかはおまえの親の琴線に触れ、おまえの将来のためになると思ってその玩具を買い与えたのだ。
そして、プリパラはそのおまえ自身が良いと思い、おまえのこどもや弟子、演者親類に遺すべきものだ。
残念ながらアーケードゲームは2018年3月いっぱいをもって終了する。アニメも新しいシリーズ(キラッとプリ☆チャン)に移行するため、新しい作品は出なくなるが、これまでのプリパラやアイドルタイムプリパラはDVDやBlu-ray Disc、各配信サイトなどで視聴できるはずなので、それらを追ってみるといいだろう。

ではアニメのプリパラとは何か。
簡単に言ってしまえば、年頃になるとどこからともなく届くプリチケで入れる上記のゲームの中で、女児がアイドルになって歌ったり踊ったり、あるいはライバルと競い合い、あるいはメキシコの砂漠で生き残るべく奮闘するのが大まかな話の流れだ。彼女たちの主な活動内容はライブが中心となる。
彼女たちは本来のマーケティング層に沿って多くは女子小学生や女子中学生だが、中には20代の社会人や30代の大人、大正時代から続けている老婆もいる。

また、彼女たちの背景も様々だ。ただの小中学生、教師、お嬢様、天才、凡人、凡人未満、デブ、地味子、男、女児の憧れの集合体、不出来な女児の怨念、男装の麗人、野生児、狂人、女神、隠された人格、活発なもの、おとなしいもの、脳筋、アイドルを志さないもの。

だがこれら全て、一人一人がアイドルなのだ。シーズン4に相当するアイドルタイムプリパラでは、これに加えて男も正式アイドルして活動する舞台があることが判明する。
プリパラには一貫して1つのテーマが掲げられている。
それが主人公たる真中らぁらの口癖「みーんなトモダチ!みーんなアイドル!」だ。
つまりは友情と、全ての人類に拓かれた自己実現の権利だ。
捻くれた奴は言うだろう、「みーんなトモダチなんて嘘だ!人類は俺以外全て敵だ!」「みーんなアイドル⁉︎そんなの運命に選ばれた極一部の化け物だけだろ!」
そう言う腰抜けどもの過去に何があったのか敢えて聞くことはしないが、そういう奴らこそプリパラを見るべきだ。
いいか、友達だからといってただ馴れ合うだけという関係はただの他人行儀だ。
プリパラではどんなに仲の良いものどうしでも否応なくぶつかり合い、すれ違い、才能の差に屈服することもある。親友として、ライバルとして、あるいはアイドルとファンとして。だがそれでも向き合い続けるのだ、トモダチだからこそ。
プリパラは基本的に女児向けのコンテンツだ。それゆえに多くの登場人物はアイドルを志向する。
だが、アイドルといってもそのあり様は彼女たち一人一人全て違う。
或るものはポップなものをひたすら追い求め、また或るものは歌とダンスをひたすら高め、また或るものは天使と悪魔、怪獣、シュールレアリズム、ぽっちゃりロックンロール、ラブリー、ヒーロー、クール、なちゅ…….
これら全てがアイドルなのだ。
そこには老いも若きも、美醜も体型も性別も関係ない。
おまえ自身が望む、おまえ自身が目指すアイドルを見つけろ。その過程で誰かに憧れるのもいい。だが最後はおまえ自身が輝けるようになれ。
アイドルとはただの偶像でもただの虚構でもない。
アイドルとはおまえ自身が望む、おまえ自身そのものだ。
そしてそれを、他の者に見せろ。かつておまえが憧れたアイドルのように。

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