さん

2020年度入学の建築学生。関東住み。本とか紙が、写真も好き。

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2020年度入学の建築学生。関東住み。本とか紙が、写真も好き。

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自分で撮った写真が特別に感じる理由

私は写真を撮ることを趣味にしています。 大学に入ってからバイト代を貯めて念願のフィルムカメラを購入。 スマホでデジタルは撮れるからってフィルムを買ったけど結局は次の年の夏にデジタルを購入。 どっちも中古を買いました。 フィルムカメラは1975年のもの。レンズも同じ時期です。 デジタルはいつのかわからないけど色がいい感じに剥げていて、動けばいいやの精神で買った型落ち。最新機種の4個下。 フィルムカメラの感じやlo-fiと言われるようなカセットやレコードの音楽。昔の流

    • しー

      くちびるに人差し指を近づけて、狭くした前歯の間から空気を吐く しー 右から3番目の上から2番目のひらがなを伸ばす しー いち、に、さん しー 英語でいうと Shhh [しー] 中国語でいうと 嘘 [しー] 勢いよくいうと しーっ 静かにやってみると (す)しぃー これを最後まで読んでくれたあなたは やさしー これくらいかるくやさしくなりたい

      • ひとは髪型理論

        ひとって、何ももっていないし、何かをもつこともない。ただ八十余年の中で自分勝手に生きているだけだ。他人を評価したり、自分を蔑んだり、達観したり、あるいは、単純な言い訳を欲求に倣い発してみたりする。それが正しいのかどうかは問題ではないが、同様にして正しくないかどうかも問題ではない。やはり自分勝手なのだと思うことができる。人間という一つの(社会的)生態系は、個人でも他人との間でも、いずれにしてもそのかたちを成り立たせる事ができ、これには俗に自己犠牲を孕む。この*は一つの生態系であ

        • 毛先

          毛先が跳ねると、あなたは笑った たまにみるテレビのうしろを指さして、あなたは笑った 階段を2段とばして上っていって、あなたは笑った すこし大きな打鍵音に、あなたは笑った いつまでたっても変わらないように、あなたは笑った あなたが笑うと、わたしが笑って、あなたは笑った 思い出すと、まるで明後日のわたしみたい

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        自分で撮った写真が特別に感じる理由

          いき

          呼吸のようにと形容するときがある。 とめどなく、という意味だろうか。それとも、服を着て外に出るみたいに、思わずふつうに、くらいに言いたいのだろうか。ちなみに、呼吸のように、息をするみたいにという言葉はつかったことがない。呼吸みたいにしていことは、呼吸くらいだと改めて考えてみても思う。息をすると言い換えてみると、同じようでもうちょっと難しいことになる。呼吸って、生きるために、生命維持のために、やっていることでもある。けど、息をすることは、どこか思いながらやっている感が出てくる気

          お風呂に入ると、だいぶ弱くなったような気になる。

          お風呂にはいると、だいぶ弱くなったような気になる。 まず、服を着ていない。 そのとき、お風呂のなかにいるときとか、出てすぐとか、もしなにかそこから出ていかなくなったとき。布を着る以上、からだが濡れているとうまくいかない。なにも着ないで人目に出ることがもっともうまくいっていない。 爪が切りやすくなる。 切りやすいのは切りたいからであって、ふやけて柔らかくなって変形しやすくなっている。しろが多いときになにかに突き立てば、こっちが負ける。耳垢が掃除しやすくなる。綿棒を発明した人

          お風呂に入ると、だいぶ弱くなったような気になる。

          量的なわたし

          量的に捉えられないものを、よく人は見放します。 規定できないものを、よく人は嫌います。 制御できないものを、よく人は力を込めて押し込みます。 目立ってきたものを、よく人は上から見たがります。 そう私たちにとってのそれは、知らないうちに経験則みたいなところにいる。 誰かのそれに触らないと自分のそれなんて見ることも出来ない。 そんなものです。 6年生の頃、私は「デブ」と容姿を揶揄されていました。 ときには「ぶた」なんて言葉も浴びせられていました。 私は笑いながらみん

          量的なわたし

          赤くなってあたためる

          あたたかくなると、思い出したくなくたって紛れ込んでくる あたたかいままになって、そこから入ってくる 寒い日の移動には、よくかじかむ 首から上なんてとくに冷えやすいのに、なにもしないととくに赤くなる 赤くなって赤くなって、風なんて吹くとじんと痛くなったりする どうやってあたたかくするかが結構面白かったりする もこもこなマフラーを襟みたいに高くしてみたり、 かぶるだけのネックウォーマーを立ててみたり、 どう着たらいいのかわからないバラクラバを仕込んでみたり、 ニット帽を深く被

          赤くなってあたためる

          水を飲む

          なにも分からなかった 一人になってスーパーに寄って水を買った。 酔いが回ってきた。 中高生向けのラジオから流れる重い相談は全部落ちてきた。 人といるときは全く酔いが回らないのに、一人になると一気に酔いが回る。 そして水を飲む、酔っているから意識のうちにないままに意味わからないくらいの水を飲む。 さらに酔ってくる気がする。しかも結構情緒にはたらきかけてくるくらいに、それは多分寒さのせいとかじゃなくて。 水を飲みすぎて気持ち悪くなった。

          水を飲む

          眉毛みたくたくましい

          口にするにはだささが際立ってしまう昔話のひとつやふたつ。みんな持ってるもんだと思ってる。 自分の中に閉じ込めて、それが自分を作ってるんだ!なんて気取った影みたいな部分を勝手に形象化してみたりすることは、多分無自覚に自覚の上に成り立ってると自覚してるような気がしてる。 でもそれは、高校のとき渡り廊下に貼ってあった、ポスターの決まり文句みたいに、口に出すとちょっと様子が変わってくるんだと思う。 悩みが小さくその大きさを替えてしまうみたいに、それはまるで見た目や雰囲気や全部が

          眉毛みたくたくましい

          花は枯れてから買う

          ひとり暮らしの部屋。 外には車が走っている。 なにも脳天気なわけではない。 なんとなくで生きているわけではないけど、忘れないのは生理現象だけ。 好きな花があって、それを買っては枯れてしまって、買っては枯れてしまう。 枯れないと買わないということになっている。 いつからかそうなっている。 どんなインテリアがいいのだろう。 自分の部屋で考えてみるけれど、そう思うと今のこの場所、自分自身とか、生活に少なからず満足しているのではないかと、そう思えた。 たまに思う。誰かとすれ

          花は枯れてから買う