12歳で起業した会社の代表権を15歳で取った話(プレスリリース代わりに)
加藤路瑛といいます。15歳。高校1年生です。12歳の時に起業して株式会社クリスタルロードの取締役社長をしていました。この度、代表取締役社長に就任いたしました。
これまでのこと、これからのことを少しだけ書いておきたいと思います。
12歳では法人の代表になれない現実
15歳未満は法人登記に必要な印鑑証明が取れないため、法人の代表になれません。そこで、親が代表取締役、子どもが取締役社長で起業する方法を「親子起業®︎」と名付け、親子起業という形で2018年12月13日に株式会社クリスタルロードを立ち上げました。(「親子起業」は商標登録もしています。)
そんな代表権を持たない中学生社長だった僕が、この度、株式会社クリスタルロードの代表取締役社長に就任しました。
親子起業はメリットだらけ
親子起業は、実は未成年にはメリットが多いです。もちろん、15歳未満は印鑑証明がとれないため、法人として活動したい場合、株式会社を親子起業でやるのが1択になります。(一般社団法人もNPO法人も合同会社も15歳未満は役職にはつけません)
15歳になる前から、代表権をどうするのか?は僕たち親子の中でも何度も和話題になりました。どうしても代表権に強いこだわりがなければ、僕は未成年の間は親子起業スタイルがいいと思っていますし、僕もそうする予定でした。
親子起業のメリットはたくさんあります。
・銀行口座開設
・クレジットカードの発行
・政策金融公庫や銀行からの融資
・様々な契約
など、成人であることが重要なケースはありました。未成年の代表の会社では簡単にクリアできない部分だと思います。(逆に未成年の代表者で創業された際、法人の銀行口座やクレジットカードが問題なく開設されたり、発行されたのかはお聞きしてみたいです!経験談募集させてください!)
弊社の場合は、創業してすぐに大手都市銀行の口座を開設できましたし、日本政策金融公庫からの創業融資も受けています。これは、未成年の代表では難しかったと思っています。
さらに、たとえばですが、代表の親が役員報酬を受け取り、子どもは親からお小遣いの範囲でお金を受け取ることもできます。親子起業であっても、未成年が役員報酬を受け取れば、社会保険や扶養の問題も発生します。だから代表の親が役員報酬を受け取り、子供は役員報酬を受け取らないという選択肢もあります。(とはいえ、役員報酬月額100万円で親が子供に毎月80万円渡すようなことは、お小遣いの範囲を超えてるし、贈与税の対象にもなります。)
高校生になった僕はというと、このまま親子起業でいいかな?と思っていました。でも、責任ややる気という意味で、代表権をとって役員報酬を受け取る方法もありだとは思っていました。(ただ、自分で社会保険を払って扶養からはずれる不利な選択をわざわざしなくてもいいとは思っていました)
代表権を取ったわけ
今、とてもありがたいことに、多くの企業がお付き合いくださり、多くの方から支援をいただいています。クリスタルロードや感覚過敏研究所だけでなく、加藤路瑛という個人を応援したいと言ってくださる方々に囲まれる中で、このまま代表としての責任もないまま、好き勝手やっていていいのかな?という気持ちになってきました。
高校に入学してから、その気持ちは強くなり、多くの方々の応援に支えられながら、さらに自分のやりたい道を突き進みたいと思い、代表権を取ることを決意しました。役員報酬を受け取り、社会保険も自分で払うことになりました。年金にも加入しました。年金も健康保険も自分で払います。15歳で親の扶養から外れることになるとは思っていませんでしたが、これが僕の覚悟でもあります。
ちなみに、僕が代表権を取りましたが、母も引き続き代表取締役です。ですので、親子起業スタイルを続けます。(大人が代表にいると何かと便利です)
未成年が起業する世界へ
僕は12歳で親子起業しました。今、僕が名付けた「親子起業」の方法を使って何人かの親子が起業されています。10歳の株式会社の取締役社長も誕生しています。
印鑑証明やクレジットカードなど年齢の壁があるものもあります。僕は年金も支払い、法人として法人税も払っています。社会的な義務も果たしていますが、単に「年齢」という数字だけで認めらもらえないものはいくつもあります。全ての制度を僕の要求に合わせて変えて欲しいとは思っていません。しかし、今回、社会保険の手続きをするなかで、世の中には中学を卒業して就職して社会人になっている人がいるのにもかかわらず、そのような人が未成年という理由で受け取れていないものがあることを知りました。未成年の社会人に必要な権利が与えられる社会になって欲しいとも思います。
これから、未成年の起業や自分で収入を得ていく学生も増えていくと思います。少しずつ時代が若い人が生きやすい社会になって欲しいと思っています。
最後に、これまで年収を質問してくるDMやネットで検索されたり記事化されることなどもありましたが、実は義務教育期間は無報酬でした。お金が目的で起業したわけではないことが最大の理由でしたが、社会保険の問題をクリアにできなかったというのも理由の1つです。今後は、義務教育の人で役員報酬を受け取る人も出てくるでしょう。社会が制度として追いつけてない部分を誰かが突破していって欲しいと思っています。
僕より年下の人たちが起業したり、挑戦しやすい社会になるように、僕も前例を作っていきます。
年齢という常識をぶっ壊していきましょう!
2021年6月21日
株式会社クリスタルロード
代表取締役社長
加藤路瑛
(生まれて15年と114日の日に記録を残す)
創業から2年半が経ちました。これまで僕を支えてくださった全ての方に感謝しています。起業家・加藤路瑛の第2章もよろしくお願いします。
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