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NiceHashでのハッシュパワー買いはギャンブルである

以前にNiceHashでハッシュパワーを買っても赤字になるという話をしました。まぁ計算は少し間違っているのですが。

実際に儲かるのかどうか、はNiceHashの公式のガイドを見てみるのが一番適切でしょう。以下が公式ガイドです。

こちらは以前書いた記事。

NiceHashでのパワー買いはギャンブル

Finally, why are some people paying way more for their hash than the rewards they receive? The answer is likely that they are solo mining, and are willing to pay more in the hopes that they will find a block before they've spent the equivalent of a full block's rewards. It's basically gambling.

得られる報酬より高い金額で買っている人がいるのはなぜかというと、ブロックをソロマイニングで掘り当てて、それが支払ったBTCよりも価値があることに賭ける、というふうにNiceHashのサイトに明示されています。
基本的にはギャンブルなのでしょう。

得られる報酬のシュミレーション

Whattomine、Minerstartいろんなサイトで報酬の想定値が示されていますが、あくまで現時点のもので、ハッシュパワーを買って以降にその報酬が担保されるということは全く有りません。

また、各プールの想定収益はそれぞれが勝手に算出しているため、純粋に比較出来ず、信頼することは出来ません。

以下はNiceHashの記事で紹介されていたサイトなのですが、掲載時点と違って、Bitcoinで得られるシュミレーションなどが私は見つけられなかったので、本記事ではおなじみのサイトWhattomineを使ってみたいと思います。
https://www.crypto-coinz.net/coin-info/?165-Ethereum-ETH-Ethash-calculator/

上記は2021年8月15日23時14分(JST)でのイーサリアムを1000MHs(1GHs)でマイニングした場合のBTC換算で得られる報酬のシュミレーションと、その算出方法です。

1. Whattomineにアクセスします

2. ハッシュパワーと電力の設定。Ethashの部分(ここは適宜買いたいハッシュパワーのアルゴリズムに置き換えてください)に1GHsなどの計算しやすい値を入れて、消費電力を0に設定します。(消費電力はマイナーが支払います)

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3. その他のパラメタ。直近24時間値を使用

電気代はゼロなのでコストは0に。(前章の設定と重複しますが)
24時間で予算を使い切るという想定で、直近24時間の値を使ってみます。

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4. 予想収益

BTC部分は多少スプレッドが広めに計算されているかもしれないので参考値程度ですが、以下のような収益(売上)が得られる計算になりました。

NiceHashから買ってNiceHashに売るのはナンセンスなので、イーサ直堀と比較をしてみましょう。プール堀の場合はこれから0.5%~1%が引かれる計算です。

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1GHsを24時間だとBTC換算では0.001659BTCが得られます。なおこのBTCはBinanceで0.8%のFeeでETHをBTCに換算しているため、ETHそのままなら0.5%、送金手数料を考えると0.8%弱でETHは円に転換出来るので、ざっくりと0.8%で円換算は同じ、と考えていいと思います。

なのでここに表示される値が1GHsのイーサのハッシュパワーで得られる報酬と考えて良いでしょう。

かかる費用(ハッシュパワー購入費)

NiceHashのハッシュパワーマーケットプレイスで、各地域のマーケットプレイスごとに、「∞」注文が入っている当たりの価格を試算してみましょう。

各マーケットプレイスで多くのマイナーが割り当てられている注文は下記のとおりです。

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1THsを24時間借りた金額が1.5456BTCだと思うことにしましょう。
1GHsの場合は純粋にこの1000分の1なので、1GHsを24時間借りる料金は0.0015456BTCです。

もちろんもっと安い値段で買えている人もいますし、高い値段で買っている人もいます。ここらへんはきっと高度なアルゴリズムで自動購入されているのではないでしょうか。(憶測)

報酬はどうなるのか?

24時間、イーサリアムのハッシュパワーを買った場合、かかる費用と収益は以下の通りです。

報酬は24時間の値を用いていて、費用は今の費用なので、ちょっと誤差はあります。
報酬: 0.001659BTC
費用: 0.0015456BTC

それでも、あっれ、意外とプラスじゃん?というのが正直な感想ですね。

24時間ではなく直近の難易度で計算してみます。
報酬: 0.001605BTC
費用: 0.0015456BTC

これでも多少稼げますね。4%(3.7%)ぐらい稼げそうです。

忘れていけない手数料

ハッシュパワーを購入する際、NiceHashに以下の手数料を支払う必要があります。
0.00001 BTC(約50円)+購入したハッシュパワーに費やした料金の3%

さっき4%を稼げると私は稼げると書きましたが、厳密には3.7%なので、利益は0.7%-50円となります。

つまり1万円分のBTCでETHのハッシュパワーを買って得られるリターンはわずか20円なのです。(若干だけは黒字なのがありがたいですね)

さらなる落とし穴、Pool側のStale Rate

NiceHashまでの接続しかマイナーにとっては関係がないので、ハッシュパワーを購入した先のプールへの接続で発生するStale Rateによる損失はハッシュのBuyerに依ると思います。そして、最もサーバーが強固そう&マイナーとサーバーが近い、有線で接続された、という環境において、Stale Rateは0.39%程です。(私の環境の場合)
つまり利益は0.3%を下回ります。

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引用元: Flexpool

マイナーがもっと悪い接続環境だった場合はStaleは出まくると思われます。Stale Rate1%のマイナーのハッシュパワーを買ってしまったら。利益はマイナス0.3%になってしまいます。

やはりハッシュパワーを買って利益を出すのは簡単ではないです。高度なアルゴリズムによる自動売買と大規模な資本が必須でしょう。

それでも試しに買ってみよう!

実際に始める方は公式ドキュメントは必読です。

ベストなプールを探すことや、買うためのBTCを安く仕入れておくもしくは貯めておくなども必要かもしれません。

そして私もこれをやってみようと思ってBTCをちょっと貯めていたのですが、失念してNexoに送って金利を得るために定期預金的に預けてしまいました。いっときは出来ません。。(Nexo興味ある方はこちらの記事をどうぞ)

ごめんなさい(T_T)

簡単なのはBlockFiの方です。

弱小資本家・マイナーにはレンディングがお勧め

ここまででシュミレーションしてみたとおり、NiceHash Marketplaceで利益を上げるのは至難の業です。大損することは有りませんが、大規模な資金がないと全く利益は上げられません。そして、レンディングのほうが正直金利が良いです。

・一発逆転を目指してソロマイニングする
・マネーロンダリング
・大規模資本で、レンディングで預けられない資産額を運用する
・素晴らしいアルゴリズムでなぜかパワーの単価が安いとき、もしくは報酬地が高い時だけNiceHashでパワーを買う自動取引プログラムを作って大規模資本で運用する(ただし報酬の高さはパワーの高さと相関があります)

上記のいずれかがハッシュパワーを買う理由であり、メリットがある方々と言えるでしょう。そして、普通にイーサリアムをマイニングしている人はこの条件に当ては余りません。

我々庶民はレンディングでもしましょう。
黙って掘るのみ!掘るべし!掘るべし!
ガチホしか勝たん!

以上です。ありがとうございました。

※BlockFiに登録してチャージしてもらえるとお互いコインが無料で貰えるのでぜひBlockFiに登録してほしいです!


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