2-1. エリオット波動理論とビットコイン(暗号通貨)相場 [前編] ~エリオット波動理論の概要~

こんにちは、くりぷとぺんぎんです。

今日はエリオット波動理論についての前編を書いていきます。

エリオット波動理論は、ダウ理論の応用研究ですので、前章であるダウ理論に関する理解が不十分だと感じる方は先に復習してくださいね。

エリオット波動理論は非常に破壊力のあるツールであるため、ダウ理論を踏襲して使用しないと逆に損失を膨らませる可能性があります。


暗記すること(ひとまず3つだけ覚えれば良い)

まずは初めての方は下記の3つを覚えて、他の枝葉の知識はトレードしながら肉付けしていくと良いと思います。

i. エリオット波動の基本形 (世界中の市場参加者の共通呪文)

これはダウ理論3の「主要トレンドは3段階からなる」(先行期、追随期、利食い期)の応用といえます。(1~5波)

「1,2,3,4,5,A,B,C... 」と、呪文のように暗記してしまいましょう。

世界中のいろいろな国籍の市場参加者が呪文のようにチャートを指でなぞりながら 「1,2,3,4,5,A,B,C... 」と、波を数えているところがイメージできるようになればOKでしょう。

ii. フラクタル構造 (数え間違いを防ぐために)

これは、ダウ理論2の、「トレンドには3種類ある」(主要トレンド、二次トレンド、小トレンド)の応用といえます。

各波を虫眼鏡(短期足)で見たときに、全体と似ている形(数学で言うところの相似)をしているというものです。フラクタルは自然界で多く見られ、
例えばブロッコリーなどを虫眼鏡で見ると、実寸のブロッコリーに似ていることなどをフラクタルといいます。Google Earthでみるとリアス式海岸とかもフラクタル構造になっているそうです。

チャートは人間(生き物)の心理が作り出すものなので、フラクタル構造を持つようになるようです。不思議ですね。

↑虫眼鏡(短期足)でみた各波(フラクタル)のイメージ(図が汚くて、すみません!)

ビットコインのチャートにおいて、完全に美しいフラクタル構造が観察されることはあまりありませんが、私はスキャルピングなどのエントリー際はフラクタルを意識して押し目を狙うようにしています。


iii. フィボナッチ数(波動は黄金比で反転する可能性がある)
黄金比というのを良く耳にしたことがあると思いますが、相場においても、23.6%, 38.2%, 50%, 61.8%といった人間が美しさを感じる黄金比率で、各波が反転することが多くみられます。

ひとまずは、「美しいからこのあたりで反転だろ」と考える大衆の市場参加者の表情と、その大衆の表情を思い浮かべてほくそ笑むお金持ちの表情がイメージできるようになればOKだと思います。

後編でも少し捕捉します。

i~iiiの3つですが、私は最初はバカバカしいと感じました。

しかし、相場がもたらす欲望と恐怖の心理によりエリオット波動は昔から様々なチャートで観察されてきました。そして、昨今ではエリオット波動理論を取り入れたテクニカルトレーダーやアルゴリズムトレーダーによって、一層確からしくなっているようです。

まとめますが、12345abcの呪文、ブロッコリーのようなフラクタル構造、フィボナッチは黄金比、の3つを覚えていただけたでしょうか。

エリオット波動理論の専門家の方が読んでいたら怒られると思いますが、私はお勉強が嫌いですから、覚えることは極力減らし雑に解説しています。興味のある方は専門書等を購入して学習を進めていただきたいです。


それぞれの波の特徴

エリオット波動における、それぞれの波には下記のような特徴があります。すぐに全て覚える必要はないですが、例えば「昨年の12月頃のビットコイン相場が5波?」というように場面場面で相場を見ながらエリオット波動理論を学んでいくことで、徐々に本理論の深みを理解できるようになってくると思います。

エリオット波動理論の誤った使用例

私が最初のころにやってしまったミスも含めて、初心者がやりがちな間違った使用例を下記に記載しておきます

間違て使用すると逆に損失を膨らませてしまうので、「エリオットを使ったのに負けた〜」と思ってしまったときは是非一読いただくと良いと思います。

誤った使用例1. 数え方を間違えている

エリオット波動の附則ルールとして下記があります。

 ・2波は1波の始まり値より安くなることはない
 ・1, 3, 5波の中で3波が最短になることはない
 ・4波は1波の価格域と重複することはない

エリオット波動理論を使い始めたばかりの方で、波がイメージどおりに形成されないときは、上記を確認した上で波を数え直すようにすると良いでしょう。

誤った使用例2. 短期足だけで波動を数えている

必ず週足や、日足で数えた上で、5分足などで使うようにしましょう。短い足で数えるほどカウントを間違えやすいです。

誤った使用例3. 売りと買いのどちらかの一方の目線で使っている

エリオット波動理論の活用して、未来のチャートを予測する際に1つのシナリオしか立てないという失敗例です。
市場には買い方と売り方が半分ずつ存在します。価格が高くなってほしいと思っている人と安くなって欲しいと思っている人が同数存在するのです。彼らが、それぞれエリオット波動を数えたらチャートはどのような形になるかをイメージしましょう。(随所で、売りと買いのバトルが起こるはずです)

自分が買い方だったら?、売り方だったら?、無限にお金を持っている人だったら?、個人投資家だったら?、と複数の目線から波動を数え、複数のシナリオを書き出し、損小利大なエントリーラインと損切りラインを決めていくことが正しい使用法になります。

後編に続きます。

前編は教科書的な少し堅苦しい話になってしまいましたが、後編はビットコイン相場における活用について書いていきます。


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