Zenyparty の実現性
Twitter で見かけました。
スレッドを追っていただくと、実現が難しい理由について意見が展開されているのがわかります。
しかし、中の人は、もう少し違う見解を持っています。
いずれにしても「Zenyparty を軌道に載せるのは難しい」という結論については同じです。
Zenyparty において ICO は(ほぼ)要らない
Monaparty は ICO と burn のハイブリッドで実現されました。
ICO が必要だったのは Bitcoin のことしか想定していない Counterparty の Monacoin 対応で実開発の費用が必要だったからです。
しかしながら、上記の開発で Monacoin 以外の Bitcoin 系オルトコインへの対応も平易にできるような変更が加わりました。(…あ、ライセンスの OSS 明言化しておかなきゃ)
すでに変更箇所はあぶり出されていて変数化もされているので、Monaparty の時ほどの作業は必要ありません。
よって、ICO はほぼ不要で、なんなら polca あたりの少額クラウド・ファンディングで集めれば立ち上げはできるでしょう。
Burn が業の要件を満たすかどうかはグレー
ベースチェーンのコインを取り出し不能にすることで、基軸トークンの権利を得るのが Burn です。ベースチェーンのコインが1号仮想通貨の場合、2号仮想通貨を生成しているという見方はできます。
しかしながら、Burn は個人の送金に対してコントラクトが勝手に付与しているという建て付けです。また、短期間で終了します。仮想通貨交換業の要件を満たすための反復性を有しているかどうかというと、疑問です。
日本のサイバー行政が発展途上であることから、どんな判例が出ても不思議ではないのは大いに留意する必要はありますが、個人の送金とそれに伴う価値記録の発生を資金決済法の枠で規制するのは過剰、という主張は可能でしょう。
Monaparty は Monaparty だけでは成り立たない
さて、ここからは、あまり指摘されていないけれども、重要と思うファクターについて。
Monaparty のソースコードを半日程度かけて改変すれば、Zenyparty のノードはデプロイ可能でしょう。
しかし、Monaparty は、アプリケーション・プラットフォームなのです。
MPChain や TOKEN BATTLE や Monacard が登場し、もにゃが Monaparty 対応し、もなぱちゃんが、宇宙モナコインが、mpurse が登場し。
絵師さんたちがカードを作って配り、割引券として使われ、ポスターラリーで投票等に利用され。
ベースチェーンであるモナコインでさえ、さほど大きくはない規模の経済圏なのに。まして小さく基軸トークン(XMP)が 1号仮想通貨でもない Monaparty にしては、少なくない人々が、エコシステムに参加しています。
Monaparty ノードは、これらプラットフォームの土台でしかありません。
ノードだけ移植しても、それだけで終わってしまうと中の人は思うのです。
(プラットフォームに可能性を見出して、Monaparty 上に遊び場を作ってくれた各位に対し、中の人は感謝しかありません)
まとめ
これ以上、深いところを話し出すと、他コインの愛好家にとっては面白くないところに触れることにもなりそうですから、まとめを。
中の人の私見ですが。Zenyparty のメインネット投入は、技術的には、難しくないはずです。法的にも真っ黒なところは無いはずです。(派手に ICO プラットフォーム化など悪用したらお縄になるのは当然の話として)
それよりも、エコシステムが立ち上がるかどうか、その点で Zenyparty は(およびモナコインと性能的に似た Altparties も) 分が悪いのではと思います。
「それ Monaparty で良くね?」っていう先行者利益をひっくり返すのは、おそらく大変です。ちなみに、Monaparty がこの点をクリアした背景には Counterparty の送金遅延と手数料高騰がありました。
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