虚ろな象

黒いコートを纏い
少年は突き進む
明日無き兵士の真似をして
学校で銃を撃ち捲る
大きく虚ろな象に
望みを踏み潰される日々
圧倒的な力の前で
彼は余りにも無力だった
今は自分が象に為り
抗えない力を行使する
音楽室から漏れ出した
ピアノの曲に撃ち砕かれ
彼はニ度と戻れないと知り
絹の涙を地面に零す
その命が鳴り止むまで

読んで頂き感謝致します サポートして頂いても書く事しか出来ませんが 宜しくお願いします