息子とライブin京都

去年の７月に大阪城音楽堂で「ＯＹＺ ＮＯ ＹＡＯＮ（オヤジノヤオン）！〜リターンズ〜」というフェスに息子とでかけた。知る限り関西で一番愛されているイベンター清水音泉ならではのメンツ（フラワーカンパニーズ、怒髪天、大槻ケンヂ、真心ブラザーズ）は私にとって青春時代そのものである。そして去年あらためて生音に触れてああ、おれの青春時代はまだ続いていたのかと思った。

で、今回はそれを振り返りたかったわけではなく、そのフェスは小学生が無料だったのである。これもまた企画としては最高にありがたい話で、おれは当時９歳の子供を連れてそのライブに行ったことが今日につながっていく。

９歳の子供にしてみりゃ、そこそこおっさんが暑い中歌っているのである。それもどれもこれも知らない歌を。そりゃ飽きる。飽きるに決まっている。と思っていたのだが、なぜかフラワーカンパニーズのときだけテンション高めで踊っているではないか。おお、うちの息子は鈴木圭介の魅力がわかるのか。あの人は小さいけれど、息子よ同じ子供ではないよ。あの人はもう何年も、とても素敵な声でとても素敵な歌詞を歌う人なのだよ。

はっきり言ってすべての曲が気にいったわけではない。「深夜高速」はまあ誰がどうやって聞いても名曲であるが、「最後にゃなんとかなるだろう」が良かったという。あーそれはおれと同じや。さすが我が息子である。抱きしめて食べてしまいたいくらいである。

長くなりそうな前段が続いておりますが、思い返せばおれがフラワーカンパニーズと出会ったのはまだ大学生の頃である。当時学校帰りに梅田のタワレコに入り浸るように毎日通っていたのだが、俺たちハタチ族っていうこれまで聞いたことない音と聞いたことのない声がめちゃくちゃ耳に残った。

で、ライブにも何度も行った。デビュー３３周年だそうだからそのうち２７年くらいはフラカンが近くにいたことになる。まあまあ長いな。
何度か物販席で鈴木圭介が居たのは覚えてる。（備忘録：書いてて思い出しただけでアホやからきっとまた忘れそうだ。）ライブなんて何度も行き過ぎてどこでどう見たか覚えてない。ちゃんと控えとけばよかったなあ。今はなきベイサイドジェニーでサンボマスター、銀杏ＢＯＹＺなんかと対バンしてたりしたが、これはTシャツに２００６年って書いてたのでもう少しあと。

どちらかというと誰もしらないかもだが、俺たちハタチ族ってCD出したときに、キャンペーンではたち族Tシャツがあったのよ。おれはそれを当てたもんだからよくそれ着て学校行ってた。実家にあるかな、よれよれTシャツ。

閑話休題。

あれから１年。フラワーカンパニーズの野外。フォークの爆発。閑話休題とか言いながら補足させてください。

大阪城音楽堂でフラカンにであった息子はフラカンが印象的だったようで、そのあと味園ユニバースに二人で見に行ったのである。このときの企画がフォークの爆発だった。これまた良かっただが、最後にゃなんとかなるだろうはやってくれなかったので不完全燃焼だった。

結論からいうと、今回もフォークの爆発だからもしかしたら無いかなあと思ったが、案の定なかった。でも前回を上回る良さに２５年以上もフラカンが近くにいたのに初めて涙出そうになった。

まず、円山公園音楽堂なんてものがあることも知らなかったが、すっごくいい場所。木々に囲まれ、天気にも恵まれロケーション最高だった。整理番号順に呼ばれて中に入っていく。１８０番あたりで中に入り、まあまあ前の方に座った。これ、あとで客席ぐるっと歩いてみたけどどこからでも全然見えるんだ。もう少し後ろで見てたほうがのんびり楽しめたかもなあなんて思った。

１６時４５分過ぎた頃、開演。

普通さ、メンバーって下手（しもて。客席からステージに向かって左側）から出てきたりせん？それがなんと、予想だにせんかったど真ん中の扉から出てきたのよ。これだけでめっちゃ笑えたし、ああ今日も良いライブだなって確信できた。

フラワーカンパニーズのメンバー＋ソウルフラワーユニオンの奥野真哉が紡ぎ出す音が伸びやかに、届いてくる。早い段階で深夜高速が聞けたのも良かった。個人的には昔の深夜高速のほうが好きなんだよ。「生きていてよかった〜♪」よりも「生きてーてよかった〜♪」のほうが説明的にならない分馴染むのに。なんで変えたんじゃろうか。

セットリストを覚えておく脳みそを持ち合わせてないし、ライブ中に書く余裕も持ち合わせていない。どれも良かったことは確か。

カバーはなんとなく覚えてる。
RCサクセションの「トランジスタラジオ」
ソウルフラワーユニオンの「そら」
ボガンボスの曲名忘れた。。。
鈴木圭介によるゴジラのテーマ。

MCもなんとなく覚えてる。
・トシちゃん、歌下手じゃない、本当に聞いてられないのは・・・トーク。
・ミスター小西の玉置浩二。
・京都に着いて真夜中コンビニで甘いものを買った話。
・円山音楽堂で毎年演りたいねっていう話。
・奥野真哉がフエキのり食べてた話。
あとなんだっけ。

で、来年のカバーはトシちゃんするってよ。ほんとかな。

うだうだと書いてきたが本編、アンコールのセットリストはまったく覚えてない。
でもこれだけは書いておきたかった。
どうしても書いておきたかった。

最後にやった「東京タワー」
今まで何度も聴いてたはずなのに、ずっと座ってた鈴木圭介が立ち上がってブルースハープ吹いて、歌い上げた瞬間、目から汗が出た。

フラワーカンパニーズは好きだけど、自分でも予想外だった。
本当に良かった。ちっとも文字で伝えられないけれど、これ一曲でおれ的には十分に満足できた。最高の音楽に言葉で賛辞は書けないや。

ありがとう。
また行くよ。