ココロノスキマ


人間だれしも弱るときがあって、そういうスキマに
ぬるっと入り込んでくる輩がいる。

もちろん本人がそれで満足なら、問題ないんだけど。
なんか傍から見てるだけでも、背筋がさむいときがある。




私って、昔から、心の弱った人が近づいてきがち。
なぜか理由は分からんのだけど。
まー、学生時代からアウトオブカーストだったから、かな?


例えば、小6のとき…

私のクラス女子には明確な序列があり、
表のトップを操る、影の支配者が存在した。

表のトップはいうなれば、ドラゴンボールの「孫悟空」。
裏表なく、思考は単純で、とにかくまっすぐ育ってきたお嬢さん。
勉強は出来ないが、スポーツ万能で、周りをぐいぐい引っ張って
波に乗せてくれるキャプテン。

影の支配者は、トップの親友で頭脳明晰、学級委員。
トップと同じ部活に参加するも、あえて最初からマネージャを務める。
前には出てこないが、周囲に目を光らせて、しっかり管理している。
一見、品性方向なおとなしい感じだが、手段は悪辣。


この2人を始め、小6クラス女子には癖がつよーい面々がそろっていた。
私は小6の4月転校して、1学年1クラスしかないこの濃い人間関係の渦に
放り込まれた。

転校生という事もあって、トップ2人は友好的に近づいてきて
なんやかんやと、右も左も分からない私に世話を焼いてくれた。

5年間でしっかり出来あがっていた序列だからこそ、
新参者の私は本来ならば最下層民のはずなのだが
トップ2人が直接相手してくれるので、お客様的立ち位置で
なんだかよくわからんが、自然とカースト上位に出入りしてた。

でも、上位カースト所属では決してなく
またほかのどこかのグループしっかり入り込んでいたわけでもなく、
ボウフラのようにフラフラしてたんだけど。


そんなある日、序列的には中の上の少女が近づいてきた。
来るもの拒まずの私だから、奇怪に思いつつも
しばらく行動を共にしていた。

何日かして、意を決したように彼女が口を開いた。


数日前からクラス女子からの無視が始まったらしい。
でー、普段はそんなに仲良くしてないのに、
誰も相手してくれないので私に寄ってきたのだった。

ただ、彼女の目的はそれだけではなかった。
なぜだかクラスの微妙な立ち位置で過ごしている私に
どうして彼女が無視されるのか、理由を聞いてきたのだった。

っていうか、無視されてたのも気づかなかった私だよ。
相変わらず、鈍感というだけでなく何故だかそういう集団命令が
私だけスルーされてるのか、私も知りたいけど。
(⇒ただ聞いてなかっただけかな?)

とにかく、聞かれたからにはしょうがないんで、
影の支配者の所に事情を聴きに行って
うぁーもう記憶にないくらいしょうもない
その理由をゲットして彼女に伝えたよ。

わしゃ伝書鳩かーい。

とにかくほどなくして2人は和解にいたり、別に感謝もないまま
私は用済みとばかりに、中の上の少女は去っていった。


私は、あのクラスの中ではあまりしがらみのない人間であったことは
確かで、かつ結果として彼女の真の目的を達成できる人間ではあった。

彼女が見る目があったというべきか、
使い勝手がいい人間と思われたのか、
分からないけれど。


こんな風に、立場や心が一時的にしろ弱っているひとが
しれーと近づいてくることが多々ある。

中学、高校でもあったし、社会人になってからも
同じようなことや、もっとヘビーな人間関係の渦に
揉まれたこともあるけど。

普段から仲のいい人じゃなくて、
なんか一時的にはじかれちゃった人が
その渦中で寄ってくるのよね。


まぁ、どういう風に思われようと
使われようと、私はいいんだけど。

それに何かそういう寄ってくる人たちに対して
何の無心もしないし、去る者も追わないし、
スピリチュアルとか、カルトチックな話もしないから
私って健全だなーとつくづく思う。


別にスピリチュアルな助けを求めている人は
ちゃんと自分でみつけてそっちに行くんだろうけど。

いっちゃう人、大丈夫なのかな~と
老婆心ながら、心配になる。


弱っているときのスピリチュアルだから
もちろん効く人にはめっちゃくちゃ効くし、
本人も元気になれるんなら、万々歳だろうけど。


なんだか、弱ってるときに見つけたものって
どこまで信用できるのかなって…

「溺るる者は藁をも摑む」ってことわざもあるし。


スピリチュアル自体を否定しているわけじゃなくて、
ただ状況によっては、かなりディープに心酔して
依存しそうだし、そういうのって自分の事じゃないのに
なんか、ゾワゾワしてしまう。


なんかゾワゾワして、ゾワゾワゾワゾワして
私はこのグルに救われたんですーっって満面な笑顔をみて
さらに、ゾワゾワして、ゾワゾワゾワゾワしてしまう。


誰かに勧めたいくらい素敵なものに出会えたのは
本当に喜ばしいことだと思います。


素直に共感できない私がクソなんだッと思います。
でも、あの笑顔、本当に怖いんです。


あっち側に行ってしまえば、
それはそれで幸せなんでしょうね。


私は当分、出会えなくてダイジョウブです。












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