見出し画像

一銀行員だった私がフィンテックサービスを立ち上げた背景と未来について

転職で銀行で仕事を始めたのは32歳。iphone5が発売され、noteがリリースされる2年前。

その後35歳で1回目の起業を経験し、2018年にクラウドローンを立上げるため会社設立をしました。フィンテックといえば決済や仮想通過などが話題となっていた中、融資がアップデートされていないことに気づき、調査や準備を進めてきました。

無謀すぎた3つの高い壁

私がクラウドローンを立上げ軌道に乗せるまでクリアした3つの壁があります。

<1つ目の壁:銀行への営業>

参画対象となる銀行は100少し。自分が属した銀行以外の人脈が無かった私の主な営業方法は銀行支店店舗の窓口。口座を開設する時に事業説明をしながら「御行もどうですか?」って。無謀な営業をしていました。それでも本店担当者まで繋げていただいたケースもありましたが、結局1件目の銀行参画確定まで営業を続けた15カ月かかりました。

<2つ目の壁:規制>

本来媒介業を行う場合、貸金業取得のため純資産5,000万円が必要です。これはスタートアップが参入できない大きな理由。稀にプレシードで大型調達する方もいますが、構想だけで投資家を回る行為は私には無謀。他方、当局の規制をクリアするのも大きな壁でしたが、結果10カ月かけてクリアできました。

<3つ目の壁:資金調達>

設立からカウントすると投資家は約50以上面談しました。私のプレゼンの未熟さも当然ありますが、まず金融の領域に理解が無い方には全然話が伝わりませんでした。伝わっても「君には実現出来ない。」という反応。それでも何名かの投資家が応援してくれるようになり、その方々のおかげで軌道に乗せるまでの壁を超えることができました。


おそらく私たちだけが知っている事実

2020年1月のリリースまで、面会した銀行は30以上。※2020年5月現在50程度。

よくニュースでは銀行の業績低下のことや、人員削減している報道など目にする機会もあると思います。

銀行として営業成績を上げる事は共通の課題なのですが、実はボトルネックになっているところが各々微妙に違いがあります。さらに面会では独自の企画や過去の施策も話していただく事も多く、一気に数多くのノウハウを貯めることができたので、それらの課題を踏襲し戦略に落とし込んでいきました。結果、国内に有りそうで無かったサービスには、日経新聞にも注目いただくことができました。

さらに私たちの命題である「融資をDXでアップデートすること」、「情報格差を無くし健全な融資が回るようにすること」を実現するまでの伸びしろは、私とメンバーだけが持ち合わせている事実であることは自信をもって言えます。

クラウドローンで実現したいこと

コロナ禍において、銀行経営層のトレンドキーワードは「非対面」。さらに消費者との接点は加速的にオンライン化が進められています。デメリットもあると思いますが支店の数が縮小してくることは避けられない状態と言えます。

最終的に私たちが描く国内の融資の健全性・最適性を構築するためには、先ほどの3つの壁とは比較にならないほど高い壁があります。これからも多くステークホルダーの方からのご協力を得る必要があるのですが、今立てている施策を一本通すためにグイグイ推進してきたいと思います。


2021年末、ローンについて分からない。を解消するためのメディア「ANDLOAN」を立上げました。是非関心あるカテゴリをご一読いただければ幸いです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?