FM PiPi たじみふるさとWalker [ 8 ]

[ 2020.04.28放送 ]第四週 2/2 - Powered by Vrew
書籍の紹介②

たじみふるさとWalker

「本日は、東海クロスメディア株式会社 代表取締役 公益財団法人日本生産性本部 地方創生カレッジ総括プロデューサー 三輪知生さんにお話を伺っております。さぁ、今回はですね、三輪さんが書かれた「岐阜発 イノベーション前夜」という本についてご紹介戴いております。前半は、イノベーションという言葉について。そして、実際にこのイノベーションに取り組む際の「三つの壁」についてお話し戴きましたが、では、具体的にじゃあ、イノベーション。つまり新しくいろいろ変えていきたい、と思った時にどうすればいいのか、ということがこの本には書かれているのでしょうか?」

「そうですね。イノベーションの意味自体も、お話したように、認識を直さないといけない。ということなんですけれども。そもそもそういう意味ではですね、日頃から考えている前提条件から、大きな転換を図っていく必要があります。」

「はい。」

「それには、発想を変えなければいけないんですけれども、発想を転換しろと言ってもどうしていいか、分からないですよね。そこには、四つのステップがあります。四つの発想の転換があります。一つ目はですね、「柔軟な発想」をする、ということです。「これじゃないと…」と。よくあるのが、俺の作ったラーメンが食えねぇ奴は、客じゃねぇ。みたいな。」

「はい。」

「それはありえないんですよ今時。そういう意味では、「柔軟な発想」をする必要がある。こうは思ったけれども、例えば、多治見でやるならこういう味が求められているな、という発想をしなければいけないということですね。」

「はい。」

「「柔軟な発想」が必要です。もう一つは、「逆転の発想」というのが大事です。」

「はい。」

「今時は、結構いろいろピンチに立たされたりすることがありますね。いろいろな脅威が訪れて。そういう時に、あぁ〜ダメだ、ダメだと考えていても、誰も助けてくれないのです。白馬に乗った王子様なんていうのはね、いないんですよ。世の中には。私は一応、白い車に乗っいてますけれどもね、」

「はい。」

「白馬ではないですね。そういう意味では、「逆転の発想」。ピンチを、これこそがチャンスだと思えるかどうか、ということですね。この「逆転の発想」は、二つ目に大事なことです。そして、さらには「突き抜ける発想」。皆、横並びで同じことをやるように教育では教えられて。」

「はい。」

「出た釘は打たれる、みたいな。そうではないんです。今時は、「突き抜ける発想」をすることで、道が拓かれる。技術的に優れているかどうかではないですよね、それは。「たった一つの掃除機」これが突き抜けている訳です。」

「はい。」

「そう言っているの。言うことは大事、情報発信。そして、もう一つは、然は然れど、「原点回帰」も大事。今まで何をやってきたか、とか。でもそれで、(危機に)突き当たった場合に、でも何ができるか。例えばリーマンショックの時に、苦境に立たされた部品のメーカーさんが、プラスチックを加工していたんだけれども、納め先が仕事がない。どうしたかというと、従業員さんは何ができるかと。趣味も含めて、何ができるかと洗い出して。ある機械の操作をするオペレーターのお兄ちゃんが僕は習字を、何か初めは嫌々だけれども習っていたら、師範の免状まで取っちゃったという人が現れて。では、それで何か商売をしようと考えたら、今は結婚式場のウェルカムボード、サンクスボードといろいろありますけれども、そういった物が商品に。側はプラスチックですよね。書が魂を入れるのですけれども。それも従業員さんだから、有名な書家に書いてもらうのではなくて、従業員の給料で書ける訳です。師範の免状を持ってるから立派なの。それが受けてですね、そうやってプラスチックの部品加工屋さんが、自社の商品として、ウェルカムボード。結婚式、ブライダル市場にメーカーとして参入できた。そんな企業さんがあるんですけれども。そういうのが「突き抜ける発想」もそうだけれども、そもそも何ができるのか、従業員を見直してみる、能力を。というのが大事。それをせずに、どこかの真似をして突拍子のないことをやって、設備もないしノウハウもないから、お金も掛かるし時間も掛かるでしょ。そういう意味では、そういった四つの「発想の転換」を踏まえて新しい事業に乗り出しましょう。イノベーションを起こしましょう。ということをず〜っと、これは私自身、本で初めて書いた訳ではなくて。ず〜っと、そういうこと相談に来る人たちと対話をしながら、新しい取り組みを支援してきた。そのまぁ、8年間、岐阜県でやってきた産業振興と、地方創生で接した事業者さんを10の事例をまとめて、紹介しているのが、この本です。」

「はい。10の事例、岐阜県内のいろいろな事業者さんを紹介されているということですが、例えばどういった方がこの本の中で紹介されているのですか?」

「そうですね。地方創生という取り組みでは二つの企業さんですけれども、多治見はですね、実はですね、多治見まちづくり会社。これ商店街ね、ながせ商店街の復興振興をやっているんですけれども。」

「はい。」

「ここの小口ジェネラルマネージャーを紹介しています。」

「はい。そうなんですね!」

「彼の苦労は、ず〜っと見ていてですね、当時は、私は産業振興の方が主ったので、頑張れ頑張れって言っていただけですけれども、今、地方創生になって、同じ一緒に問題を認識して、考えているんですけれども。そんな中では、彼の苦労と努力をちょっと報いるためにも、紹介として。この本は全国で売られていますから、そういった情報発信をもとに、いろいろな人に多治見に、そして、ながせ商店街に来て欲しい。という思いで、紹介しています。」

「ありがとうございます。ちなみに多治見のながせ商店街、まちづくり株式会社さんも関わっていらっしゃる、東文堂ひらく本屋さんという本屋さんがありますので、多分そちらの方で購入が可能に、なるかな?」

「そうですね。社長には、お願いしたところですよ。もう列んでいると思います。」

「はい。是非皆さん、こちらの方も足をお運び下さいませ。小口さんには、FM pipiも大変お世話になっておりまして。多治見まちづくりさん一緒に頑張っていらっしゃるけれども、そういった取り組みも、三輪さんはずっとご覧になっていらっしゃったということなんですね。」

「そうです。それで、今回はひらく本屋さんを、どうしてあそこで開いたのか、という経緯を中心に、」

「あら。」

「書いているので。」

「はい。」

「それは本は扱ってもらっているんですよね。あそこのイベントもね、ちょっと考えています。実は。」

「あっ、そうなんですね。」

「紹介しているし。そういった取り組みでやはり我々としても、地方創生の考えで彼らの取り組みはバックアップしたいので。あそこに人を集めて、本も売れて街が賑わえばいいなぁ、ということを考えています。」

「はい。ありがとうございます。他にも、たくさん岐阜県内の事例、いくつか挙げて戴いていいですか?」

「そうですね。地方創生、まちづくりという意味では、岐阜市で「観光DMO」。観光DMOというのは「観光まちづくり会社」と日本語で訳すのですけれども。」

「はい。」

「いろいろな優れたコンテンツ、長良川とか、金華山とか、また、歴史的な背景、明智光秀、織田信長もそうですけれども、そういったものでお客さんを呼び込みたいと取り組んでいる、NPO法人ORGANという所があるんですけれども、ここの蒲代表理事を取り上げていたりとかですね。この多治見界隈ですと、土岐市のですね、一山製陶所という陶磁器のメーカーさん。こちらの商品開発を私も関わっていまして、プロモーションの部分で。その紹介ですね。陶磁器メーカーさんというのは、メーカーさんという事を、名前は付きますけれども基本的には、商社さんの下請的な存在であるのが、産業構造上の実態なんですね。その中で、中国とか安い所からの輸入品に押されて、だんだん売上が減ってくる中で自社の築いた技術を元に、自社商品を作って売りたい。これに対して、作ることはできるけれども、どうやって売ったらいいのか分からないということに対して、そこでイノベーションをどう起こすのかということを、一緒に苦労して考えて、ホームページをオープンして、販売と同時に一年待ちですからね。これは大きなイノベーションなのです。そこには、技術的には、かつてから積み重ねたものと新たにコーティングの技術は開発しましたけれども。何といっても市場に浸透させるという部分が一番重要な要素として、その苦悩の歴史を紐解いて。普通、成功物語は格好いいことしか書かないじゃないですか。」

「そうですね。はい。」

「そうではなくて、苦労もあり、そんな汗と涙の中でこうして成功しましたよ、という話をストーリーで書いているんです全部。」

「はい。他にもですね、岐阜県内の様々な小さな会社を『収益体質に変える』そんな事業のつくり方、事例がご紹介されております。ひらく本屋さんに、きっと列ぶということで。」

「もう、列んでいると思いますよ。」

「是非とも皆さん、お手に取って戴ければと思います。今月のゲストは、東海クロスメディア株式会社 代表取締役公益財団法人日本生産性本部地方創生カレッジ総括プロデューサー三輪知生さんでした。どうもありがとうございました。」

「ありがとうございました。」

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