舞台「文豪とアルケミスト 綴リ人ノ輪唱(カノン)」の感想

 文劇3のネタバレを含みますが、あらすじ紹介やこのシーンがどうでああだったなどは含みません。不親切な感想です。

 わけわかんないままめちゃくちゃに泣いてしまった。カテゴリとしてはたぶん悲しいだけど、なんか全然わかんない感情でめちゃくちゃ泣いてしまった。
 白秋先生だからこそ言える「芸術作品すべて」というセリフにしびれたとか、ひと段落ついて裏切られたとか、そういうことはみんな見たらわかると思います。以下、わけわかんなさを言語化する努力を重ねた文章です。

 その時代の彼らは抗えなかったんだな、と。
 DMMのキャラゲーなのに普通に全員ロストして、救いも何もなく死んで話が終わった。勿論、次の転生先があるという点で、全く救いがなかったわけではないが、メタル館長の図書館の彼らは救いがないまま死んでいった。死没年と共に死んだことを表されると、やはり、彼らが時代に抗えぬまま、先の世で不要と断じられる運命を断ち切れぬまま死んだと示されているようで悲しかった。そしてその悲しさでわたしはめちゃくちゃ泣いてしまったんだなと思った。死没順で死んでると気づいたとき(具体的には萩原朔太郎が死んだとこ)で、次の人間のことを考えて泣いた。死が迫っている……
 全体主義の帝国図書館では、彼らは救われることがなかった。願わくば、次の転生先では幸せに報われてほしいが、どうなるかはわからない。というより、次の転生先はわたしたちの現世であり、彼らが救われるかどうかはわたしたちにかかっている。という風にわたしは受け取ったのだがどうだろうか。このあたりはたぶん人によるし、人によっていい場所だと思う。(人様の感想を見たら、文劇3のあと文劇1にいくのでは? と言ってる方がいて「おお……」と思った)
 慣れぬ眼鏡をかけたせいか、めちゃくちゃ泣いたからか頭が痛いので寝ます。みんなも情緒をめちゃくちゃにしていこうね。

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