愛と優しさ

 愛の色を思い浮かべよ。
 と、言われたら私は桃色を想像する。
 優しさの色を思い浮かべよ。
 と、言われたら私は水色を想像する。

 愛とは優しさではない。
 優しさは、誠実さのことで。愛とは、愚鈍である。優しさは突き放すものであり、愛は包み込むものである。優しさは厳しさを持ち合わせ、愛とは許しをもたらす。
 誠実さと愚鈍さ。
 突き放しと、包み込み。
 厳しさと、許し。
 それらを両立するには、感情と理性のバランスが必要不可欠である。
 優しさには理性がいるが、愛には感情がいる。
 しかし、それらを両立すれば、人生は永きに渡る苦痛をもたらすに違いない。


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