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ちいさないのちに教わる話

思い入れがあって捨てられない布をティディベアに転生させる副業をはじめてみた。本業でもモノを作る職業を目指して就活している私にとってわ考えさせられる発見?があったので日記感覚で綴りたい。

「ちいさないのちに救われる」話で、私はティディベアを作ることが生きがいになってしまったのだが、

そのとき、私は小学生の時に着ていたが、柄が気に入っていて捨てられなかったブラウスを使ってティディベアを生み出した。

その話を先日友達にしたところ、思い入れがあって捨てられない布をティディベアに転生させるビジネスをすれば小遣い稼ぎになるのでは…?と言われ、すっっかりその気になってしまった。

まずは友達を中心に聞いてまわってみた。すぐに2人から申し出があり、着られなくなったスカートが送られてきた。

さて…。

古着屋さんで掘り出し物を見つけて安値で買い上げる特技?がある私だが、やっぱり誰かから送られてくることによって「自分じゃない誰かが大切に着ていた服」という実感が湧いた。

封筒から出てきたスカートはかたや、高級そうな生地でできていて、かたや、二重になっていて面白い生地だった。

組み合わせを考えるのは楽しい。

最初に生地の質や、手持ちの生地(あるいはこれから買う生地)を観察してみて「これなら出来そうかなあ…?」という絵を描いてから、予算を計算し、お客さんに聞いてみる。即座にイラストが書けるという手札はこういうとき本当に持っていてよかったなと思う。

これは、提案の一例である。

素材となるスカートの柄が大きめで、全て同じ生地で18cmぐらいの大きさで作ると見栄えが悪くなってしまうな…という場合。

その1 ティディベア自体を大きくする

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これは生地自体に思い入れがあって、絶対に変えないで!と思ってるかな〜と考えて出したもの。ただ、ティディベア自体を大きくすると梱包や配送にかかる金額が大きくなってしまうので、それなりに値段を高めに設定した。

その2 サイズは変えず、大きな柄を「色」として見せる

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こちらは、柄ではなく、「色」としてスカートの生地を使った見せ方だ。

ベージュ系の丈夫そうな生地で、コントラストをつけて、差し色に暗めの赤い革を使えば、スカートの生地がうまく調和するだろう…!と判断した。

2枚のラフを送った結果、「こっちのほうがかわいい」と2案目が採用となった。現在暇を見つけてはちくちく縫っている。

縫う時も、今まで形が歪になっても「適当でいっか」と進めていたところを手を戻してみたり、「なんか違う…」と思った箇所は一旦目を離して何が違和感なのか考えてから作業に戻ったりする。

ティディベアを仕事として作ることで2点学びを得た。

まず

趣味であれ、お金をもらってものを作るのはとてもいいことだと思う。お金をもらえて、その責任感から自分の技術のクオリティもあがるのだ。

バイト先の仕事でデザインをするときには先輩のデザイナーさんから「本当にこれにお金を払っていいのか、仕事の丁寧さに責任を持つのがデザイナーの仕事だよ」と言われていて、当たり前だけど常に自覚していなきゃいけないことだなと肝に銘じている。


もう一つ。

使ってくれる相手のことを一生懸命考えて物を生み出すことはとても尊いこと」だ。

生地について試行錯誤を重ねて「違う、これは安っぽすぎる」とか「まだまだ、縫製が甘いな…取れないかな…?」と考えてみたり、

買い出しのときにも似たようで素材や色が違う生地と、手元にあるスカートの残骸を照らし合わせながら何回も往復したりする。

通りすがりの服屋さんで偶然みた布の組み合わせで「こういう組み合わせがあるんだ!」とちょっと解像度が上がるようなきがする。

一連の行動を経て、ふと、自分がとても尊い仕事をしているんだと心の中がじんわり暖かくなるような気がした。


一見、現実逃避に見えることでも、一生懸命向き合ってみると案外大切なことに気が付く。

ちいさいいのちに教わっている。


作ったティディベアを載せているインスタはこちら。↓

暇な時にでも見てやってください。受注生産はいつでも受け付けています。

https://www.instagram.com/dayflower_bear

こちらで作った子たちを売っています




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