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note「女子プロ野球クライシス」最終回


エピローグ

 

週刊文春の記事が世にでてから、
いろいろなことが起こっています。
 

SNS上で記事が一人歩きをしたり、

選手たちに失礼なインタビュー依頼が来たり、

女子プロ野球リーグやわかさ生活に
クレームの電話が入ったり、

とさまざまです。
 

今でも傷つくことはあります。

『わかさ生活』の社員も、
対応に困っていたりします。
 

女子プロ野球リーグのスタッフが
申し訳なさそうにしていることもあります。
 

私も申し訳ない気持ちになることもありますが、吹っ切れた、という気持ちも感じています。

 
2019年1月、

「日本女子プロ野球リーグ創設者 
開幕10周年 所信表明記者会見」

を行いました。
 

女子プロ野球のことで
マスコミなど人前にでたのは、
はじめてのことでした。
 
そして、新たな構想を発表。
 

その時点では少なくとも
収益プラスマイナスゼロを達成することが
できると信じていました。
 

しかし、
結局2019年は
開幕の1試合しか観戦に行けず、
5月からはじまった
病と闘う日々は今も続いています。
 
自信を失ったときもありましたが、
考え抜いた末、

来季もリーグを継続することを決めました。
 

トップが倒れることで不安を感じた
選手やスタッフもいたと思います。
 

それが

「36人の退団」
に繋がった部分もあるかもしれません。


今の若者の優しさなのか。
冷たさなのか。

私にはわかりません。
 

しかし、
私はこの10年で
女子でも硬式野球ができることを
証明できたと思います。
 

近い将来
「女子プロ野球リーグ」がなくなり、
クラブチームや企業チームだけで
女子硬式野球のリーグ戦が行われる時代も
来るかもしれません。
 

どちらがいいのか、

正直わかりません。
 

しかし、どうなったとしても、

私は女子野球の普及や発展を願っています。
 

今は、今回のようなことがあっても

「女子プロ野球リーグ」を続ける

と決めた私の想いを、
少しでも理解し残ってくれた
選手やスタッフとともに、
この道を歩み、
進んでいきたいと思います。
 

私にできることを、
ひたむきにやっていこうと思います。

「女子野球」

という世界に蒔いた種が、
いつか美しい実を結ぶと信じて。

⻆谷建耀知

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note版 特別コメント

『女子プロ野球クライシス』
プロジェクトメンバーから
この書籍制作の経緯、
そして何を伝えたいのか。

『女子プロ野球クライシス』を
読んでくださった全ての方へメッセージです。


《女子プロ野球クライシス
プロジェクトメンバーからのメッセージ》


高校生の女子球児たちのためにできること。

それが「頂点となる女子プロ野球をつくる」ということでした。

前例のないことばかりで、
数々の壁にもぶち当たりました。

10年目は、
まさに「クライシス(危機)」でした。

『女子プロ野球クライシス』は
そんな10年の裏側が描かれています。

でも、実は……

当初は出版の計画なんてなかったんです!

各種メディアで取り上げられ、
色んな情報や噂が飛び交う中、

「なんとかして本当の想いを知ってほしい…」

その想いだけで、
この本の制作が動き出しました。
(2019年の年末に差し掛かった頃でした。)

そこから約1ヵ月で原稿を書き上げ、
その後印刷などの工程を挟み、
2020年2月5日に発売しました。


読者の皆さまからは、賛否両論、
たくさんの“声”をいただきました。

そのすべての“声”が、
女子野球選手たちへの“声援”に変わることで、少しでも多くの人に、
野球を愛する女性の存在を
知ってもらうことにつながれば嬉しいです!

最後に…

最終話まで読んでくださった皆さま、
本当にありがとうございました。

今、スポーツ界は
新型コロナウイルスの影響で
活動自粛を余儀なくされています。

そんな中でも、
アスリートたちはSNS等を通して、
世の中に元気を与えようとしてくれています。

女子プロ野球選手も然り。

「家でもできるトレーニング」や
「野球道具のお手入れ方法」などを
YouTubeで発信しています。

今だからできること。

自分たちだからできること。


一日も早く、
今の世の中の「クライシス」が終息し、
スポーツを通じて、
野球を通じて“笑顔”が届けられますように…

『女子プロ野球クライシス』
プロジェクトメンバー一同。