ひーちゃんとお出かけ
ひーちゃんが「明日夜ごはん一緒に行こう」って誘ってくれた。
ひーちゃんが「明日着ていく服選んで」と言ってきた。
「ご飯に行く前にお母さんのお見舞いに寄るからね。それと、お菓子がたくさん売っている秘密の場所に連れて行ってあげるね。そこはひーちゃんは初めて行く所だよ」とわたしはひーちゃんに言った。
「うん。それでいいよ」と返事をしてくれた。
ひーちゃんはグレーのアーガイルチェックで白い丸襟がついた女の子らしいワンピースを着た。
「この靴履いていっていい?」と
わたしの雨の日用のREGALの茶色のcoin loaferをひーちゃんはその日履く靴に選んだ。
母のお見舞いの病院に着いて直ぐにひーちゃんは「靴擦れした。。」としょんぼりとしてしまった。
わたしはいつも持ち歩いていたウォーリーの絆創膏を箱ごとひーちゃんに渡した。
黙って受け取り、病院内の近くにあった椅子に腰掛けて靴下を脱いでウォーリーの絆創膏を右と左の踵に貼っていた。
わたしの靴はひーちゃんには少し小さかったようだ。
そして街の中にある建物の8階で食事をした。
ひーちゃんと一緒にいる時間がわたしの心を癒してくれた。
慌ただしく過ぎていく日々をなんの目的も持てずに唯々今まで暮らしていたのかと思うと、虚しくなる。そして、これからの事まだどうなるのかはわからないけれど、今こうしてひーちゃんと居られる時間がたっぷりとあって、毎日家の中が少しずつ片付けられるようになって、ここには自分の居場所があるのだと思えるようになってきた。
来月には6年ぶりにラオスに行く。
巡り巡って再び旅路に戻ることが出来て、喜びを感じる。
心が感じる方に進むと心は喜ぶのだ。そんな簡単なことが出来ない暮らしは一体誰のためだったのだろう?と振り返る。まるで長い時間幻をみてたような気さえする。
くりえ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?