あれから二年 #5

火災保険は、書類を取り寄せた。

そして、駐車場に散乱してるリアガラスと瓦の破片を掃除することにした。

義父が

「近所の人が ここの家、一番被害が大きいんじゃないかね?車も壊れて。でも二人とも働いてるから大丈夫だろうって家の目の前で言ってたぞ。俺は家のなかにいたけど聞こえた」

地獄耳か。悪口言えないなw

明るいうちに早く掃除しちゃおう。

本当にたくさんのガラスの破片と瓦の破片が散乱していて、箒で掃きながら心はすごく切なかった。



防風林があるからか、ガラスの破片は、二年経った今でも見つかる。

キラキラしていて四角くて。見つけるのと同時に、あの車には痛い思いをさせてしまって申し訳なかったな、と思う。

リアガラスが割れた車は、新しいガラスを張り替えようにも、ガラスも部品も製造は終わっていて、手に入らない状態。

しばらくブルーシートを張って走っていたけれど、すごく目立つので、代車を借りた。

それからしばらくして、夫の会社の取引先で運よくやってくれる方が見つかって、サイズが合わないガラスを削って、なんとか入手できた部品でくっつけてもらい、それから約一年走ってくれて、最後はたくさんの感謝をこめてお別れした。

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