ネットワークスペシャリストで年収700万
はじめに言っておくが、ネットワークスペシャリスト、というかインフラエンジニアで年収1,000万円はかなり難しい。では700万円ならどうか? 求人票を見る限りでは妥当な年収額と思われる。ならば700万円を目指そう。
未経験でもどうにかなるかというと、正直なところどうにもならない可能性の方が高い。やはり経験があったうえで、その実力を試験で証明するという立て付けであるためだ。とはいえ、インフラエンジニアは人手不足の状況であり、優秀な人材であれば未経験でも構わないという物好きな企業もあるかもしれない。
何故ネットワークスペシャリスト?
ネットワークスペシャリスト資格を取得することは、自身のスキルセットを向上させる機会であり、IT業界でのキャリアアップの道を開く可能性がある。
ネットワークスペシャリスト資格を取得すれば、企業や組織において、信頼されるネットワークエキスパートとして活躍することができる。
ネットワークスペシャリスト資格を取得すれば、セキュリティの専門知識を習得することができ、ネットワークの脆弱性を把握し、対策を講じる能力を高めることができる。
ネットワークスペシャリスト資格を取得すれば、クラウドコンピューティングやインターネットオブシングス(IoT)など、最新の技術トレンドにも対応できるスキルを身につけることができる。
ネットワークスペシャリスト資格を取得すれば、自分の技術力を客観的に評価する指標を手に入れることができ、自信を持って仕事に取り組むことができる。
ウォーミングアップ
近年、高校では情報処理(情報Ⅰ)が必修化されているが、このnoteを読んでいる人たちの多くは高校で情報処理を学んでこなかったものと思われる。つまり、今のあなたは高校生以下だということをまずは自覚しなければならず、当面の目標としては高校生レベルに追いつくことから始めなくてはならない。
では、高校生レベルに追いつくにはどうすればいいのか。必然的に「高校生向けの一番簡単な参考書を読んで理解する」のが最短ルートとなる。
買うことを恥ずかしがっている場合ではない。何故ならあなたは高校生以下なのだから。この104ページの素晴らしい参考書を、問題を解きながら1日1章、34章あるので34日間かけて読んでいく。
ここで注意点は、この素晴らしい参考書を綺麗なままにしないこと。ブックオフに持ち込んで数十円もらったところで何になる。ガンガン書き込んで汚くしてしまって構わない。
これで誰でもネットワークスペシャリストになれる。
残念、これだけではネットワークスペシャリストにはなれない。だが、土台となる知識は必要だ。ひとまずこれで土台が完成した。
一方で、このレベルを高校で学んだ若者があと何年かすると社会人となり、その一部は技術者となっていくだろうという点については危機感を抱いてほしい。あなたの代わりの技術者などいくらでもいる。
試験を知る
試験概要
ネットワークスペシャリスト試験は年1回、毎年4月に行われる。試験科目は4つに分かれており、4つすべてにおいて6割以上の得点を取ることで合格となる。
午前Ⅰ IT全般の基本的な知識問題(マークシート)
午前Ⅱ ネットワーク技術に関する知識問題(マークシート)
午後Ⅰ ネットワーク技術に関する総合問題(記述式)
午後Ⅱ ネットワーク技術に関する総合問題(記述式)
朝9:30から午前Ⅰ試験が始まり、午後Ⅱ試験が終わるのが16:30という、資格試験としては非常にハードな部類である。この非常にハードな試験に合格することで、あなたがネットワーク技術に関する高度な知識を持っているということを客観的に証明することができる。
注意すべきは午前Ⅰだ。実に受験生の4割がここで不合格となる。テクノロジー・マネジメント・ストラテジと、広く浅く出題されることも合格率が低くなる要因のひとつと思われる。幸いなことに、午前Ⅰの出題は大半が過去問からの流用となっているので、過去問をちゃんとやっていれば特に問題はないはずだ。
午前Ⅱは午前Ⅰと似ているが、こちらはネットワーク技術に特化した問題が出題される。こちらもやはり過去問からの流用が多く、過去問をちゃんとやっていれば6割は取れるはず。
午後Ⅰ・午後Ⅱに関しては、知識を問う問題が半分、国語の問題が半分くらいの構成なので、文章をよーく読んでよーく考えれば6割の点数を取ることは難しくないはず。また、IPAのウェブサイトで過去問の採点講評が公開されているので、そちらも確認されたい。
持ち物
筆記用具はまあ当然として、鉛筆削りと目薬は忘れがち。「なんでこんなものが…?」と思うかもしれないが、必要だから机の上に置けるのであって、午後の長丁場を乗り切る上では不可欠なので忘れないこと。
計算問題が出題される場合があるが、電卓は持ち込めない。すべて手計算で解くこと。
会場に時計が無い場合が多々あるので時計も必須。「腕時計」に限定されないという点も重要。歴戦の強者ともなると、置き時計を持ち込んでいることも多い。置き時計をしまうよう注意されたという情報もあるが、確認したところそれは2010年当時の古い情報であり、現在は適用されていないものと思われる。
学習を始める
インプット:アウトプット=3:7
大人になってから資格を取ろうとしてうまく行かない人の多くは、アウトプットが圧倒的に足りていない。教科書を読んで覚える時間の倍以上は問題演習に費やす必要がある。
インプットは正直なんでもいい。ネットワークスペシャリストは高度区分の中でも比較的合格率が高く、知名度も高いことから、書店ではさまざまなテキストが市販されている。極端に薄いものやコンパクトなものさえ避ければ、読んでみて気に入ったものを選んでもらって構わない。買うのは1冊だけ。1冊選んだら、今年は最後までそのテキストでやり切ることが肝心。
次にアウトプット。過去問はIPAのウェブサイトからダウンロードできるが、解説が付いていないので少々やりづらい。iTECの総仕上げ問題集のように、過去問と解説がセットになったものを解くのがよい。
過去問は最低でも2周解く。何周も解いたら答えを暗記してしまいそうだが、決してそのようなことはないので安心してほしい。正答を選ぶ経験を繰り返すことが大切。過去問で100点が取れていれば、本試験でどんな悪問が出ても60点は取れるはず。
実績は記録せよ
予定と実績を管理するのが理想ではあるが、予定など立てたところで変更がつきものだ。しまいには予定を立てることが目的になってしまう。予定を立てるのはあきらめろ。
ただし目標は立てろ。「来年4月のネットワークスペシャリスト試験に合格する」と。これだけで十分だ。
予定は立てるなと言った。一方で、実績はこまめに記録しろ。
テキストを5分読んだ
問題を1問解いた
この粒度で構わない。わずかな時間しか無くても毎日必ず何かしらやるようにする。すると、普段いかに時間を無駄にしているかがわかるはずだ。
記録方法は何でもいいが、アプリを利用して記録するのが簡単だ。
まとめ
これで誰でも年収700万円のネットワークスペシャリストになれる。
残念、ネットワークスペシャリストになれるとは限らない。
この試験は合格率が15%程度と、非常に低い水準で推移している。それだけに合格した場合に得られる評価も高い。どうか最後まで諦めずに学習を続けてほしい。
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