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2022年リーグワン順位予想 Division2・3

こんにちは!今回は日本のリーグワンの順位を予想してみます。
徹底的な下調べに基づく記事ではありませんので、確度や読み応えはあまり期待しないでください。こういう見方もある、程度に読んで頂ければ幸いです。

本来ならば、最初にディヴィジョン1から…と行くのがセオリーですが、ディビジョン3もきちんと見てほしいと筆者は考えていますので、3→2→1の順に書いていきます。

1.Division-3

ディビジョン3は6チームで構成されています。上位3チームがディビジョン2の下位3チームと入れ替え戦を行い、勝利した方がディビジョン2に割り振られます。

選手の入団・退団の状況は下記リンクより把握が可能です。


1-a.Division3順位予想

1位:豊田自動織機シャトルズ愛知
2位:宗像サニックスブルース
3位:中国電力レッドレグリオンズ
4位:クリタウォーターガッシュ昭島
5位:九州電力キューデンヴォルテクス
6位:清水建設江東ブルーシャークス

と予想してみました。
2021年のトップチャレンジリーグで1位になった豊田自動織機がディビジョン3で1位と予想するのに時間はかかりませんでした。

1-b.各チームに対する印象

豊田自動織機

リーグワンの割り振りでトップチャレンジリーグで1位になったにもかかわらず、ディビジョン3に振られたのはホームグラウンド・集客や運営能力がマイナスポイントになったと思われます。
単純に選手の能力だけを見ればディビジョン1位中位~下位相当です。
選手に目を向けると松岡大和選手や森崎陸選手、畠山健介選手など様々なチームからの移籍がちらほらあります。元々の選手に加え、ディビジョン1のスタンダードを知っている選手が加わっているので面白いチームになると思います。

愛知県内でトヨタとは別の地位を確立できれば、根強いリピーターを獲得できるポテンシャルはあると思います。ちなみに豊田自動織機の工場は刈谷市を中心に南三河地域に点在しています。そこで地域に根差すことができるかどうかもポイントになります。(豊橋や矢作財閥、名鉄を取り込めたら資金面で強そうだなぁ…)

宗像サニックス

規模縮小を強いられたチームですが、コカ・コーラの廃部により、コカ・コーラの選手10名ほどが宗像サニックスに加入しました。
コカ・コーラ自体はトップチャレンジリーグで3位になっているチームなので、実力面でディビジョン2相当と言えそうです。また、NZ7sのスコット・カリーが加入しています。東京五輪をきっかけに日本でプロでやってみたくなったのでしょうか。NZ15人制では2012年に1年のみマナワツで出場しています。

本拠地の宗像市は福岡県の中でも砂浜とサンセットが一体になった景色が見られる地域にあります(隣の福津市も)。また、宗像大社も宗像市にあり、由緒ある地域です。電車でいうと小倉と博多の中間です。

中国電力

サンウルブズの顔でもあり実質日本ラグビーに大きく影響を与えたエドワード・カークがキヤノンから移籍してきました。ラグビーマガジンにも彼の記事が載っていましたね。彼の加入効果を買いかぶって3位につけています。退団選手が4人にとどまっている+入団選手がほとんどいない事からチームビルディングを継続できるのも強みになるかもしれません。

クリタウォーターガッシュ

昭島市を本拠地とする栗田工業のチームです。ネッド・ハニガン(ワラビーズ代表24caps)がここに在籍しています。(※退団か在籍かはっきりしていないが、選手名鑑では名簿に載っていたので在籍と判断しています) 2021年は怪我で1試合の出場にとどまりましたが、2022年フルで出場した場合にチームにどう影響を与えるか楽しみではあります。

九州電力

福岡市にあるチームです。トップチャレンジリーグでは7位に甘んじています。また入団・退団の動向もあまり大きくないので戦力的にも大きく変わらないと予想しています。

北九州市にもう1チームあるとサニックスと合わせてさらにお互いに高めあう環境が生まれるのではないでしょうか。トップ九州の実績からみるとその場合はJR九州(本拠地は北九州・宗像)になりそうです。

清水建設

江東区にあるチームです。本社は東京の日本橋宝町にあり、練習に使うグラウンドは横浜市の荏田にあります。
何故江東区?と思うかもしれませんが、1884年に立ち上げた東京木工場が木場、清水建設技術研究所(設計部がルーツ。1945年頃)が江東区越中島にあるので江東の名前を冠したのではないかと思います。

選手の事情について見てみると、かなりの選手が退団しています。
幸い、ガース・エイプリル選手は残留していますが台所事情は苦しくなるのではないかと思います。(清水建設で社員選手やるにしても、清水建設は激務な部署もある+専門性が相当要求されるので技術職で選手をやっている人は両立が大変な印象はあります)
また、主将やリーダーグループに大学から卒業したばかりの高橋広大選手・臼井礼二朗選手が入っているので2-3年スパンでの再建が行われるかもしれません。

ちなみに所属選手をホームページ上で"公募"しているので、清水建設以外に勤務しているラグビー選手でも加入でき、例を挙げるとHOの立川直道選手はクボタに勤務しながら清水建設でプレーする選手です。(半数は清水建設勤務ですが、外国人はTokyo Athletic United(スポーツ系の社団法人)に勤務している人が多く、日本道路に勤務している人も居ます)


2.Division-2

ディビジョン2は6チームで構成されています。上位3チームがディビジョン1の下位3チームと入れ替え戦を行い、下位3チームがディビジョン3の上位3チームと入れ替え戦を行います。かなり落ち着かない場所にいるカテゴリです。

選手の入団・退団の状況は下記リンクより把握が可能です。

2-a.Division2順位予想

1位:日野レッドドルフィンズ
2位:三菱重工相模原ダイナボアーズ
3位:花園近鉄ライナーズ
4位:三重ホンダヒート
5位:釜石シーウェイブスRFC
6位:マツダスカイアクティブズ広島

と予想してみました。
筆者の予想では4強2弱の構図になる可能性が高いかなと見ています。ただ、その4強で抜きんでているチームはなく、相性次第になるのではないかと思います。

2-b.各チームに対する印象

日野自動車

東京都日野市にあるチームです。ちなみに日野自動車は主にトラックの分野で強みを持っています。
チームに関していうと、2021年のリーグワンの試合を視聴した範囲ではフォワード陣が強くバックス陣がやや物足りない印象を受けました。従ってバックス陣が高いレベルに上がっていった場合、ディビジョン1に昇格できたとしても上位に食い込むような台風の目になる可能性は秘めています。

田中元珠(SH)北原璃久(SO)がNZのオタゴ大学、オタゴ地域のラグビーを経験した状態で日野に加入したことで、チームのバックス陣に好影響をもたらせるかどうか期待しています。加えて、ブルーズからTJファイアネ(CTB)選手も加入しているのでバックス陣はNZの匂いがしてくるかもしれません。SHのプル選手も元ABsでトンガ/NZの人でしたね。
特に田中元珠選手は2021年にハイランダーズで姫野選手の通訳もこなしているのでハイランダーズのスタンダードをベンチマークにレベルアップを図れると思うので楽しみです。
もう一点、日野のFW陣の主力の一人であるクリシュナン選手がアジア選手権でマレーシア代表に選出された場合一定期間離脱する可能性があります。そこは底上げは必要かもしれません。

三菱重工

選手の退団・加入双方にやや人数が出ていますが、9-10-12/13ラインのイーリニコラス選手、コリン・スレイド選手、マイケル・リトル選手は健在なので彼らのラインを軸にチーム作りは継続できると思われます。
また、外国人の選手の中でニュージーランドのクラブに在籍していた選手が多い傾向があるのでそれが試合スタイルにも反映されていくかもしれません。
正月のニューイヤー実業団駅伝では三菱重工が大健闘したのでその波に乗りたい所です。

近鉄

大阪の花園を本拠地とするチームです。近鉄自体は難波・上本町から河内エリア・奈良、名古屋・三重(甲賀・伊勢志摩)にかけて電車を走らせている企業です。過去には野球チームも持っていましたが解散ののち、オリックスに吸収されています。

近鉄ライナーズの選手事情ですが、クッツェー選手がイタリアのベネトンに移籍、ストーバーグ選手がラムズ東京に移籍しています。クウェイド・クーパーウィル・ゲニアの9-10コンビやシオサイア・フィフィタセミシ・マシレワは健在です。
2021年のトップリーグでの試合を見た印象としては攻撃は強いがディフェンスが安定しないという感じでした。良い時と悪い時がはっきりしているというコメントも見かけます。ディフェンスが安定すれば強くなるのでしょうが、野球の近鉄が打撃が強く投手陣がまぁまぁという形だったのもあり文化的な要素もあるかもしれません。攻撃を突き詰めてみるのも面白そうですね。

三重ホンダ

三重ホンダヒートは鈴鹿を本拠地にするラグビーチームです。ホンダと言えばF1・実業団駅伝で優勝しましたが、ラグビーの方は正直難しいのではというのが私の見立てです。(Division3との入れ替え戦は勝てると思いますが)

オミクロン株の影響で日本の入国が厳しくなっている影響はラグビーにも出ており、フランコ・モスタート選手の合流が遅れています。また、スクラムの名手具智元選手がコベルコ神戸に移籍したことで戦力がややダウンした状態で開幕を迎えることになりそうです。
とはいえ、具智元の父である具東春コーチはホンダにいますし、コーチ陣は健在です。従ってFWに関しては控えだった選手の台頭は十分あると思います。加えて、BK陣に目を向けてもSOにジョノ・ランス選手がフォースから加入し、FBにマット・ダフィー選手も健在なので抜けた選手の影響の穴はすぐ埋まると思います。

釜石

釜石シーウェイブスRFCは釜石を本拠地にするチームです。元々は新日鉄釜石という一時期日本ラグビー界で最強だったチームですが、解散に伴い、クラブチームに姿を変えて存続しています。
2020-2021年シーズンは釜石周辺の企業に勤めながらプレーする形をとっていました。今年もこの釜石周辺の企業勤務者とプロ契約の選手が混ざった構成は続くようです。(勤務している企業も釜石市役所から日本製鉄、ALOSK、舗装業などまでと多種多様です)

外国人枠に目を向けてみるとNZのクルセイダーズからブレット・キャメロン選手、他にはサモア代表になったベンジャミン・ニーニー選手がいます。
プレースタイルとしてはスキルを極める方向ではなくスクラムやラインアウト、モール・ラックなどセットピースを重視している印象を受けます。

マツダ

広島の自動車メーカーのチームです。SUVのCXシリーズが人気のようです。"スカイアクティブス"の名称はマツダの開発している新技術の事を指すようです。

選手の移籍などに関しては外国人選手で動きがありましたが日本人選手・主力はほぼそのまま継続できているようなのでチーム作りの面では問題なさそうです。
NZから新たに加入したイシレリ・マヌ選手については元々NZの国内地域リーグのノースランドから移籍した選手です。国内地域リーグでは2nd Divisionの上位~中位に当たるチームです。CTBジャック・グッドヒューがオールブラックスになっています。
23-26歳の選手を中心にポイントで35歳前後のベテランが入っているような形のチームです。

3.最後に

ディビジョン2・3のチームについて簡単に書いてみましたが合計12チームもあるので、結果的に長文になってしまいました。

ディビジョン2・3のチームはトップチーム以上に地域に根差したチームも多く、ルーツのある土地や近所に住んでいる方はそこのチームの試合を現地観戦してみたり応援してみるのも良いのでは、と思います。
宗像サニックスブルース、釜石シーウェイブスRFCなんかがその最たるものだと思います。

また、釜石もそうですが、清水建設ブルーシャークスのように多種多様な就職先からリーグワンの試合に向けて選手が集まるというクラブラグビーの性質を帯びたチームが一つの企業で集められたラグビーチームに立ち向かう面白さもあると感じました。

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