香水不適症の香水あれこれ 2
20代のあるお正月を私は友人の家で迎えた。
昼過ぎに起きてテレビをつけると「薔薇の香り」が特集されていた。
『薔薇の香りは女性にしか嗅ぎ取れない部分があるので女性に好まれる』
『女性ホルモンに作用し、自律神経を安静させ女性を魅力的にする』
瞼が半分しか空いてなかった二人だが、午後の予定が決まった瞬間だった。
(銀座のロクシタンでローズの香りの「何か」を購入した気がする)
趣向品だと思っていた香水に「効能」があると言うことはこの時知った。
しかしながら20代は香水について深く考えることはなかった。
前述のDIORの香水を時々思い出したようにつけるくらい。
香りの良いハンドクリームや旅行先で知ったTHANNなどのボディソープを楽しむ事の方が多く、相変わらず人のつける香水に「うっ」として(失礼でごめんなさい)自らの香水不適症を実感する日々だった。