ラジオ・ナビゲーター、クリス智子さん。その声に、多くのリスナーのこころは心地よくなる。
なかなか秋の気配が訪れない10月初旬、僕は六本木ヒルズのFMラジオ局、J-WAVEにいた。
目の前には、人気ラジオ・ナビゲーターのクリス智子さんがいる。
「J-WAVEでナビゲーターを始めたのは、大学を卒業してから1か月後の5月からです。
新番組のナビゲーターを探していたようで。紹介で、面接に行ってみない?と言われて、それがきっかけだけど、まさか私がやるとは思ってもみなかった。
夕方18時から20時の生放送で、最初の1年は週1、2年目からは週5になりました。
が、そこでいったん、考える時間を設けたほうがいいと思い、ラジオからは一度身を引いて1年ほどした後、小山薫堂さんとレギュラー番組をやりはじめたら、そこで、何でもありでいいのかな。
自然な自分を出してもいいのかな、という気持ちになって、楽しいと思えたんです。」
クリスさんのお声を聴いていると落着いてくる。
ポジティブな気持ちにもなってくる。僕は、ポジティブ・ボイスと呼んでいる。
「声は、自分の中では一部ですが。でも、私も人の声を聴くときは、確かに敏感になっていますね。いい声とか、落着く声とか、思うことはありますね。
自分の声がどう届いているか、は、おそらく本人だけでは分からないと思うので。
私自身も、リスナーの側に立って、どういう声、どういう内容が聞こえてきたらいいか、俯瞰して、客観的に考える、という感じです。」
生放送は、毎日がライブじゃないですか。その緊張感は、ものすごいものがあるのでは?
「ラジオの生放送は、いまの時間を生きていることだと思います。
いましゃべっている、いまつい言っちゃったとか、そういうことってすごく大事だと感じていて。
今しかないという、それってすごく生きているという感触なんですね。
そして、生放送では、何を言うかより、反応ですね。ゲストの方の話の何に対して、私が何を言えるか、ということを大事にしています。
それは会話という表現だから、自由で、脱線もして、一回の放送の中で完結させるなんて思っていないです。
一回で全部伝えなきゃとは考えていないです。それのほうが自然だなと思うんです。」
とても素直な自然体でナビゲーターをやられているクリス智子さん。
「ナビゲーターは、私にとって日常の延長ですね。スタジオにいないときも、同じ感覚で人に会ったりしているし。
日常の延長の空気を、聴いている方も感じとってくれたら。」
自然派・ラジオ・ナビゲーター、クリス智子さん。
ラジオ・ナビゲーターにかけるまっすぐな想いが、その大きな瞳から純な輝きを放って、いつまでも眩しかった。
現在、クリス智子のJ-WAVE 「GOOD NEIGHBORS」(月)~(木)13:00~16:30 放送中!
撮影:松谷祐増(株式会社東京フォト工芸)
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