コピーライター、照井晶博氏。サントリー缶コーヒーBOSSの名フレーズ『このろくでもない、すばらしき世界。』を生み出し、 今年は、マクドナルドのごはんバーガーのコピー 『ごはん、できたよ。』で、2020年TCC賞受賞。深みのあるフレーズから、軽妙なフレーズまで創りだす、照井ワールド。 しかし照井氏自身は、目の前の仕事をいまよりちょっとでもいいものにしたいと思いながら前にすすみたいと、毎日、受験勉強のような生活です、と笑う。
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コピーライター、照井晶博氏。サントリー缶コーヒーBOSSの名フレーズ『このろくでもない、すばらしき世界。』を生み出し、 今年は、マクドナルドのごはんバーガーのコピー 『ごはん、できたよ。』で、2020年TCC賞受賞。深みのあるフレーズから、軽妙なフレーズまで創りだす、照井ワールド。 しかし照井氏自身は、目の前の仕事をいまよりちょっとでもいいものにしたいと思いながら前にすすみたいと、毎日、受験勉強のような生活です、と笑う。


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東京、原宿駅前のマンションの一室に僕はいた。机の前には、いま多忙中のコピーライター、照井晶博氏がいる。

「マクドナルドのTVCMでの2020年TCC賞、受賞おめでとうございます。
マクドナルドでの、『ごはん、できたよ。』というドキッとするコピーは、ごはんバーガーができたことを素直に表現したのでしょうか。」

「そうですね。まったくひねっていなくて。お母さんとか、お父さんとか、子どものとき親に、ごはんができたよ、と言われたようないい思い出みたいなものが、残り香のように伝わるといいなと思いながら創りました。」


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「戦略的には、前から、マクドナルドは、夜もマックを利用しませんかと、夜マックというキャンペーンを始めていまして。夜のお客さんを増やしていきたいと考えていました。

夜は、やっぱりお米を食べたいね、と思うお客さんが一定数いらっしゃる。ということで、マクドナルドとしては、ごはんバーガーに参入したというわけです。

子どもが親にごはんをつくってもらうときの温かい気持ちの原体験を、少し思い出してもらって。そのイメージを重ね合わせながら、マクドナルドがもっと温かい場所になってほしいと願い、その部分に光をあてました。」

『ごはん、できたよ。』というシンプルなコピーにも、しっかりと戦略的に計算されているのだ。

「私は、毎日、必ず机に向かってあーでもないこーでもないと、コピーを考えることを習慣にしています。お正月もコピーを考えています。
そうしないと、自分の場合はやはりいいコピーはできない。それは、まるで受験勉強のような生活です。」

クリエイティブな世界も、一日、一日の努力の日々から名フレーズが生まれるのだ。

「そのときそのときの、自分の中でのベストにたどりつきたいと思って、コピーを考えています。
まわりにすごい方たちがたくさんいるので、私もまだまだこんなもんじゃないと思って、コピー創りをしています。どう言ったらいいか、毎日、考えています。コピーとは、クリエイティブという前に、シンプルに仕事なんです。」

コピーライティングは仕事なのだ。この照井晶博氏の言葉を忘れてはいけない。クリエイティブがどうのこうの。感性がどうのこうの。発想がどうのこうの。と飾る前に、コピーライティングとは、仕事なのだ。


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照井晶博氏も多彩な広告、キャッチコピーを制作している。

まずサントリー缶コーヒーBOSSの名コピー。創られたのは、2006年。現在もこのコピーは使われており、今年で15年目になるロングセールスコピーである。


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働き方改革の対比として創られたサントリーBOSSの休み方改革のコピー。BOSSは、働く人の相棒というコンセプトで、広告を展開していますが。働きまわりのトピックとして働き方改革があって。いま何を言えば、この商品にとって一番いいかなって、いうふうに考えて創られたコピー。


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CRAFT BOSSが出てから、女性の方も手にとるようになりました。ティーだから、ティーっス!と、軽妙なフレーズが心地よく、突き抜けたコピー。


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これから始まる5Gは、電波ですし、いろいろ変わるよと言われてもエッと思うだけでピンとこないですね。というわけで、わかりやすく言えば、5Gはドラえもんみたいなものです。と、例えを使って表現しました。


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「働く人の相棒」という、サントリー缶コーヒーBOSSの25周年広告なのですが。ふつうに25周年とメッセージするのでは、BOSSらしくない。缶コーヒーも25年、人のそばで、人といっしょに日々働いてきました、と、捉えてみたらどうだろうということから、考えてみました。

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コピーライター/インタビュアー/吟遊詩人/キャッチコピーは、生きろというメッセ―ジも持っている。食の広告ではこれを食べて、衣服の広告ではこれを着て、採用の広告ではここで働いて、生きろと。今日も僕は「みんな、生きろ」とキャッチコピーを創り続ける。